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途中まで、なぜこの題名なのか?わからなかったが、中盤で作者のミスリードにまんまと騙されていた事に気づき、終盤の謎解きで、この犯人にこの題名は最高の賛辞なのでは?と思ってしまいました。
柚月さん、さすがです。
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おもしろかったー。
高村文絵と秦刑事の目線が交互に描かれるんだけど、どんな形で二人の目線が重なるのかどきどきしながら読んだ。
中学の同級生と名乗る加奈子に誘われ化粧品の販売をする事になるんだけど、お金も稼げるし自分磨きも出来るしノリノリで仕事をしてたら、詐欺事件の犯人として逮捕される事に。殺人事件の容疑まで着せられるんだけど、その事件を捜査する中で、不慮の事故で子ども亡くし文絵は精神を病んでる事が発覚。加奈子と名乗る女性の存在も文絵の妄想なのではないかと言われ、冤罪を着せられる寸前。
加奈子を見付けるんだけど死亡してる事が分かって、「?」と驚き。だったら別人加奈子を演じてたのか探るんだけど、一筋縄ではいかなくて少しずつ真相に迫ってく感じがどきどきした。
父親の倒産と自殺未遂で日常を奪われ、別人の名前を語り詐欺を繰り返す知世。不慮の事故で子どもを亡くし精神を病んだ文絵。知世に利用され自ら命を断った敦子と加奈子。どの女性も切なかった。
明日も続くと信じて疑わなかった日常をある日突然失ったら、その時はじめて当たり前の有り難さに気付き、失ったものを取り戻す為に形振りかまわなくなるんだろうなあ。甘い密があれば誰だって吸いたくなるもんなあ。それを利用する奴は最低だけど。
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解離性障害を囮にして「第三者の介在は?」というのが最後まで分からないハラハラさせられた読み応えのある内容でした。
捜査する刑事側のストーリーもあり、ページ数は多いながらも一気に読めました。
面白かった!
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専業主婦のリアルな心情とか、親近感がわきました。自分で稼がないから旦那さんに食べさせてもらってる感が強くなり、なんだかへりくだってしまうところとか。そこにつけ込まれての化粧品販売詐欺。私もこの主人公の立場なら同じ過ちに落ち入りそうでゾッとしました。違うところは痩せてもキレイにはならないところ、ですね。
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知人がめくるページが止められないと言ってたので、ならば私は!といきこんだが、中盤から手がとまらず、今も深夜に読み終わり興奮した体を抱えて眠れるかしら?と不安になってしまいます。
初めての作者さんで、元々ミステリー系は得意ではなかった自分です。
解離についても結局はよくあるテンプレにしかみんな書けないんだからさーとか舐めてたら、二転三転の展開に手汗がとまらない。ミステリーなのにどこかしらホラーを感じて背筋が凍ったのは、作者さんの緻密な計算と単純な力量と思いました。
読んでよかった、この感動を他の人にも伝えたい。
時間をおいて二週目を読み、拾い集め、また味わおうと思います。
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やはりこの作家の作品は実に面白い!兎に角、作品に於ける事前の準備や読者を翻弄する二重三重のトリップには舌を巻く。作品を完成させるためのち密な情報収集と作者の頭の良さがなす技なのだろう。なるほど!と唸らせる状況がページを繰るごとに散りばめられている。それに気付かず読み進むにつれて、あれ?待てよ、これって・・・と読み返す事が度々起こった。こんな作品は初めてである。マルチ商法、新興宗教と人の心理を突く作品。最後まで犯人が分からない仕掛けに唖然とした。今までの作品の1・2位を表すと言っても過言ではない。
冒頭の文絵の章から引き込まれる。予想外な出来事が次々と起きるので、どういうこと?とどんどん続きが読みたくなる。孤狼ほど重苦しくなく読みやすい作品です。
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犯人(犯行)が進んでいく過程の裏で事件を追っている刑事たちの話が同時に進行していく話である。
話が進んでいくうちに犯人像が浮かんでくるが、果たしてこれが結末なのかと思って読み進めていくと、やはりもうひと捻りあった。
最後まで読めないストーリーで面白かった。
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事件の結論に辿り着けそうで辿り着けないもどかしさが読み応えに繋がった。母親だからこその苦悩が全くの他人事では無いなと感じ、辛かった。ページ数の割にすんなりと読み進められるのは自分が当事者のように没入しているからだと思った。
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刑事側の視点と、文絵側の視点で話が進んでいき、最後に一気に繋がっていく。
ネットワークビジネスというところで、人間の弱いところにつけこむことで起きた事件ということろはあり得るなと思う。
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『狐狼の血』がおもしろかったので他の作品も、と。設定はよくあるミステリー系、「解離性障害」という主人公の別人格が犯人?というミスリードを誘う流れ。え、結局主人公が二重人格なの、別の人間なの、というのが最後の方までわからない描き方はさすがです。
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昔は美人だった。
結婚して束縛の強い夫の影響でぶくぶく太り、昔の見る影もなくなった。
懸賞の応募が唯一の楽しみ。
懸賞で当選した人気歌手のディナーショーで昔の同級生に偶然会い、声をかけられる。
その同級生のことはあまり覚えていないが、向こうは自分のことをよく覚えている。
そして誘われるビジネス。
昔を取り戻しつつある主人公。
そして事件が起きる。
こんな展開になるとは中盤以降も想像がつかないミステリー
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文絵パートと刑事パートが交互に
繰り返しながら物語が展開する。
文絵のパートは、精神的に揺れて
いるキャラなので、読んでいて、
ハラハラさせられたが結末が気に
なり一気に読めた。
刑事パートの謎を解き明かしてい
く過程も面白い。
登場人物が少なく、人間関係もあ
る程度分かりやすく読みやすいと
思う。
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平成30年購入の積読本でした。苦笑
結末や内容が少し重たいミステリーも読めるようになってきたので(年月かかりすぎですね。苦笑)、満を持して読みました。
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こんな私に
したのは誰?
主婦が堕ちた甘美な罠——。
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途中までは嘘みたいに文絵(本書で登場する主婦)が
会員制の化粧品販売するビジネスを
加奈子(文絵の同級生と名乗る女)に紹介されて、
とんとんと進んでいきます。
それはそれで読んでいて気持ちが悪いんですが、
どう崩れていくのか。
気になって読み進める手が止まりませんでした。
文絵もなんとなく悪いことをしているのがわかるから、
旦那さんには言えず秘密にしている。
お金、お金、お金、お金。
生きていくためにも、
誰かを助けるにも養うにも、
とにかくお金。
最後の方は、息苦しい気持ちでした。
だます側とだまされる側。
とにかくお金。
加奈子の正体とは。
かなり分厚い本でしたが、一気読みでした。
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長かったので、二週間ぐらいかけて空き時間にちょこちょこ読んでました。最後は続きが気になってスイスイ読み進められました。ミステリーはやはり面白い!人の欲は恐ろしい。
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おもしろかったです。
550ページと結構な文量がありましたが、先が気になってどんどん読み進められました。
物語は常に、文絵目線と刑事の秦目線の話を行ったり来たりする構成。どちらも次の展開が気になるので読むのをやめられませんでした。
柚月さん作品は『教誨』に次いで2作目。
どちらも幸せになれない女のお話でした。
恵まれない家庭環境に育ち、少女の頃から男に利用されてきた知世。
平凡ながらも幸せに暮らしていたが、不慮の事故で子どもを喪い精神に異常を来した文絵。
知世に利用され殺された加奈子や敦子も、幸せになれなかった。
柚月先生は女の弱さと怖さを描くのが上手すぎると思いました。
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このタイトルは犯人の生き様というか信条を表しているような感じで悪くないが、この作品のメインは所謂「幻の女」だ。本当にサングラスの女はいるのか?容疑者のでっち上げか幻想ではないのか?
後半で子供の話が明らかになり一層その疑惑が強まる。
まあ「幻の女」といえば歴史に残るミステリの名作があるので同じタイトルはつけにくいとは思うが、その線でも良かったのではないかと個人的には思う。
Posted by ブクログ
家事と育児に疲れている平凡な主婦の文絵が旧友の加奈子と再会し、加奈子からの甘い誘いに疑いながらも乗ってしまう。
最初は上手くいっていたが、当然そんな上手い話はあるわけがなく、文絵の知らない所で投資詐欺が起きていた。
さらに仕事仲間の章吾が殺され、その容疑まで文絵にかかってしまう。
中盤のここからが面白い。
加奈子の行方は?だったのが、文絵の真実が明らかになり、加奈子は存在するのか?へ変わり、そこから加奈子はいったい誰なんだ?と、糸を手繰りよせるような捜査が進んでいく展開がドキドキしてとても面白かった。
544ページありましたが一気読みでした。
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この方の小説読むの2作目なんだけど、刑事の描き方が古臭く感じてしまう。それとも今でも刑事ってこんな感じの人ばっかりなの?
話はすごく面白かった。途中、容疑者の精神病ゆえに冤罪に発展しそうになるのが、容疑者が存在していたと主張する人物が、存在してはいたけど既に死亡してたと発覚したあたりから物語が加速度をつけて進んでく感じ、読書の醍醐味♥️
いるって言ってるけど妄想じゃん?え?いた?死んでた?しかも自殺?えーじゃあその人一体だれ?って謎の人物の正体を次々辿っていくの、宮部みゆきの火車味ある。
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めちゃくちゃおもしろかった!!読み応えあり!! なさそうでありそうな完全犯罪ストーリー!
途中騙されたところもあり、いろいろと驚きの展開にめくるページが止まりませんでした。
秦刑事と菜月刑事がなかなか良いコンビになっていく様子も良かったです(^ ^)
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事件の当事者のお話と警察側のお話とどちらもテンポ良く面白かった。
しかしどちらもちょっと中途半端な掘り起こしで、もうちょっと深くと思えた。
最後文絵はどんな状態だったのだろう⁇
気になる。
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結末が気になって中盤から一気に読破。
当たり前の日常が幸せであることを忘れてしまう…
誰にでもあることだと思った。
みなそれぞれ、抱えているものがある。
柚月さんの本を読むと、相手に思いを巡らせる力を養うことができる気がしている。
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普通の主婦であり母である文絵。
娘時代はなかなかの美人だったのだが、家事と育児のストレスにより太ってしまい過食症と解離性障害を患っている
夫ともうまく行っていない。
そんな時、学生時代の同級生の加奈子に偶然再会する。
加奈子は不幸な事故により顔に痣があるためサングラスをかけていた。
加奈子から海外の高級化粧品の講師役と代理店の代表を引き受けることになる。
もう、怪しいよ、やめときなーって話なんだけど
それだけじゃなかった。
えーとなるところがいくつもあって面白かった
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生活に疲れ精神的に危うい主婦と殺人事件を追う刑事の2人の視点から物語は進む。
話しが進むににつれ、それぞれの視点での話が繋がっていく様子が面白い。
相方の女性刑事が素敵だった。
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最近よく目にする作家さんだけど、読むのは初めて。がっつり推理ものも久々に読むような。
設定がしっかりしたミステリは、先が気になるのもあって、あっという間に読めてしまう。
30代後半の主婦・高村文絵は、学生の頃は美少女と囃し立てられていたが、今や太ってしまい見る影もなくなっていた。
懸賞が趣味の文絵は、ある日懸賞で当たった有名歌手のディナーショーに1人で出かける。その帰り道、郷里の同級生だった加奈子に声をかけられ、後日加奈子の別荘で再会を果たすのだが、そこで加奈子からある「良い仕事」を持ちかけられる。
初めは加奈子との関わりも仕事も乗り気ではなかった文絵だが、お金持ちになり豪華な暮らしをする加奈子に触発され、そして仕事のパートナーとして紹介された章吾と意気投合したのをきっかけに、その仕事を引き受ける。
その仕事とは、加奈子が特別にライセンス契約を得た高級化粧品を紹介するセミナーの講師で、月給は50万という破格のものだったのだが…
ほんの最初の部分のあらすじだけ書いても怪しさ満点(笑)なのだけど、人がまんまと騙されていく過程が見えると、他人事とも思えない。
しかもその「騙す」というのが二重にも三重にもなっていて、最後の4分の1あたりは怒涛の展開すぎてやや混乱した。
文絵と、とある殺人事件を追う刑事・秦の視点が交互に訪れながら物語は進み、そして最後とある人物の視点へ。
文絵が過去の辛い出来事がきっかけで離人性障害を患っていることも、物語を予想外の方向へ向かわせる要素となっている。
殺人事件、マルチ商法、詐欺、新興宗教など、単体でも充分1冊書けそうな要素が絡み合う。
女性の、美への飽くなき探究心や執着が生んだ悲劇、みたいな要素もある。
物語としても楽しめたし、甘い話に騙されないよう気をつけなければ(とくに心が弱っているときは…)などという自戒まで得られた小説でした。
Posted by ブクログ
初めて読む作家さん。
文恵の解離性離人症の描写から始まるので
それが事件に関係してくるのかと
読んでいたら別な方向だったのでびっくり。
文恵、加奈子の話と
捜査する刑事達の話が交互にあり
なかなか絡んでこないので
中盤までは少々退屈だった。
反対に事件が解き明かされる場面からは
あっという間で、え、もう終わり?という感じで
肩透かし感があった。
他の作品を読もうか読むまいか
悩む。。
松井玲奈さんの解説が丁寧で優しくて好み♪
Posted by ブクログ
警察の署内や捜査本部の様子がとても細かく書かれているので調べたら、柚月さんは警察や検察の事をよく小説にされている方でした。
ドラマや映画で観る警察内部よりもリアリティを感じました。(といっても、本物は知らないのですが・・・)
正直、こんなうまくいく!?というようなストーリーではありました。カモになるような人を見付けるのがうますぎるし、みんな見事に騙されるし、都合よく死んでくれる。
田崎を殴り殺してしまったところが軽率で、そこから最終的には逮捕されてしまったけれど、そこをもう少しうまくやれば今回も逃げられそうな雰囲気さえありました。
でも小説として読む分にはとても面白かったです。
特に高村文絵の子どもはすでに死んでいたと知った時は、とても驚きました。
どんどん痩せて美しくなる(ここも痩せるのはそんなにうまくいかないのでは?と思ってしまいましたが・・・)ところも、読者の多くは騙されてると気が付いたとは思いますが、前向きになれた文絵の様子に温かい気持ちになりました。
特に深堀されない秦の奥さんについては、そもそも必要だったのか?という気がしてしまいました。