【感想・ネタバレ】1万人が愛した はじめての自治体法務テキストのレビュー

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Posted by ブクログ

新規採用予定職員のために研修係がセレクトした図書のなかにあった本。
こういうの…もっと早く読みたかったなぁ。
自治体で働くにあたって法令や条例を使いこなす上で必要なそもそもの「法的なものの考え方」がよく分かった。
条例に「周辺住民の同意」規定を盛り込むことが、「このまちでは住民や行政が気に入らないことをする人の人権は否定しますよ」と主張することを意味するのだ、とあり、目からうろこであった。

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2018年02月18日

Posted by ブクログ

自治体職員が「法的な考え方」をしっかり身に付けることをコンセプトとした自治体法務のテキスト。ちょっと風変わりな内容・構成ではあるが、「法務」の本質を突いた内容であると思う。
「法が決めた権利や義務を尊重し、住民一人ひとりを大切にする」のが「法的な考え方」であり、「法務」とは、「人が人として尊重される社会を守る営み」であるということが、本書の基本的な考え方である。政策を実現するための手段として「法務」を考える自治体職員にとっては、耳が痛い内容ではあるが、書かれていることはまっとうな主張であり、自治体職員が体得すべきものであると感じた。まさに「良薬は口に苦し」である。
ただ、「10-3 ペット葬祭場規制条例」の中で、「この条例の施行の際、現にペット葬祭施設を設置している者は、第3条の許可を受けたものとみなす。」という附則の規定を捉えて、「現存する施設にも遡及適用するという大胆極まりない規定(「同意を得られない場合は、すでに設置されている施設も壊せ!」という規定)」と指摘しているのは、明らかな誤解釈でないかと思う。そもそも、「みなす」というのは、本来性質が違うものを、ある一定の法律関係において同一のものとして法律が認め、同一の法律効果を生じさせることを意味する法令用語である。この場合、「現にペット葬祭施設を設置している者」は、許可基準に適合しているか否かにかかわらず、許可を受けたのと同じこととするという趣旨であると解され、むしろ現存する施設の権利を尊重する規定であると思われる。

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2018年10月19日

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