『テルマエ・ロマエ』のヤマザキマリ先生が描く、古代ギリシャと現代オリンピック!
身体能力は高いが争いごとを好まず、草食系オタクと揶揄される壺絵師の青年デメトリオスは村の争いごとに悩む中、オリンピックに沸く1964年の東京へとタイムスリップしてしまう。
東京で得たアイディアで、デメトリオスは村の問題を次々と解決し。。。
古代と現代の文化をふんわり、しっかり描きあげ、そしてちゃんと笑わせてくるのはさすがの一言。
古代ギリシャ文化の造詣の深さが滲み出ていて、笑いながら文化に触れられる。
64年の東京も産まれていなかった身としては、逆に新鮮で刺激的だ。
古代と現代の2つのオリンピック、そして64年の東京の空気感。『テルマエ・ロマエ』とは異なる良さがしっかりとある。
ヤマザキマリワールドにどっぷりとハマりながら、2020年の東京オリンピックに思いを馳せよう!
ちなみに私は「デメトリオスの東京での登場シーン」と「五輪音頭のくだり」がお気に入り。是非読んでもらいたい。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
かなり面白かった。 ヤマザキマリさんの著書は初めて読むが、漫画も面白く、愛すべきキャラクター達の活躍。 最後の自らの考えや、古代ギリシア・ローマ文化をまとめた文章は聡明さを感じる。 2巻からも楽しみに読みたい。
お
面白いし、勉強になるけど、やっぱり大枠はテルマエと一緒だからデジャヴュ感あるよね…?!ともかく、がんばれヘタレ!草食系…なんだっけ?まあ、がんばれヘタレ!
運動競技会の意義とか
争いではない競技について、ナイーブな青年が悩みながら、戦後復興期の日本のメンタリティを参考に育っていく話、なのかな?
作者の描く壺が美しく、見惚れてしまいます。
Posted by ブクログ
ワンパターン、そう揶揄する人もいるだろう
確かに、前作『テルマエ・ロマエ』と被っている、古代から現代日本へのタイムスリップって展開が
けど、それの何が問題だ?
他の漫画家がやったならアウトだけど、ヤマザキ先生本人が新作に、そのネタを使っても、全く問題はない
それどころか、『テルマエ・ロマエ』に負けない面白さが凝縮されているのだから、逆に、ヤマザキ先生の実力の高さを賞賛すべきだ
前回の『テルマエ・ロマエ』のテーマが、心身を癒す象徴である入浴だったからか、この『オリンピア・キュクロス』は運動、しかも、オリンピックが土台になっている、をメインに持ってきている
既に、映画化の話が動き出していても驚きはしない
ただ、内容はともかく、競技者は時代的に真っ裸で運動するのが当たり前なので、その辺りが障害になりそうではある
また、古代ギリシャ人たちが登場するので、キャストを用意するのも大変そうだ
さすがに、再び、阿部寛さんに主人公のデメトリオスを演じてもらう訳にはいくまい。阿部さんの身体能力を疑う訳じゃないが、やはり、素っ裸で運動させるってのはマズかろう
まぁ、映画化云々は、その辺の決定権を抱えているお偉いさん方に任せるとして、この(1)の本編について語ろう
先にも触れたが、古代ギリシャ人であるデメトリオスが日本にタイムスリップし、そこで日本人の感性や文化に触れ、驚かされる。そして、その衝撃を元の時代に持ち戻り、新たな文化を生み出している
『テルマエ・ロマエ』と同じく、読み手に歴史が狂うんじゃね、とツッコませるストーリーであるが、この『オリンピア・キュクロス』は面白い、と感じさせる大きな理由は、彼がやってきてしまう時代が1964年ってことだ
そう、東京オリンピックに沸いている頃である
大戦の傷から立ち直りつつある日本人の熱に触れる事で、身体能力は優れながらも、他人と競う事に抵抗があったデメトリオスは、運動の楽しさに気付いていく
あくまで、素人の印象だけど、『テルマエ・ロマエ』を描いている時よりも大変なのではないか
何故って、ヤマザキ先生は古代ギリシャの事だけでなく、1964年の日本・東京についても、綿密な取材をせねばならない
ただ、大変な分、描く面白さは『テルマエ・ロマエ』の時よりも強いのかも
デメトリオスが本物の古代ギリシャ人である事を信じ、彼に真理を説く巌谷先生も良い味が出ている。この人が、古代ギリシャに行っちゃうってパターンも今後、あるのかな
どの回も、ヤマザキ先生のポリシーがひしひしと伝わってくる。その中で、私が最も衝撃を受けたのは・・・・・・次回予告だ
恐らくだが、他の漫画読みも、この次回予告に「マヂか!?」と驚いたんじゃないだろうか
あの人は、例え、後ろ姿であっても正体が何となく判ってしまう者だ
果たして、あの人との出逢いは、デメストリオスにどんな変化を齎し、古代ギリシャに何を起こしてしまうのか、ワクワクするような、ドキドキするような
この台詞を引用に選んだのは、本気の言葉だな、と感じられたので
ヤマザキ先生が、心の底から、観衆に多くの感動を与える運動や選手に尊敬と感謝を抱いていなきゃ、ここまでの説得力は生じない
相撲やアメフト、ボクシングと、ここ最近、次から次に問題ばかりが起こっているけど、一心に頂点だけを目指して、人生を懸けている選手らの努力だけは邪魔しないでほしいもんだ
問題を起こす輩どもは全員、スポーツの楽しさを忘れちまった可哀想な奴らなんだろうな
Posted by ブクログ
『テルマエ・ロマエ』とプロットは同じだけど、
テーマがまったり系の「風呂」じゃなくアッパー系の「運動」なので、
これはこれでおもしろい。
草食系主人公デメトリオスの活躍が、尚武的で闘争的な古代ギリシャ人
(ポリスの正規メンバーにカウントされない女性と奴隷は除く)の体育観、
身体観にどう影響していくか、興味深い。
それと古代ギリシャといえばパイデラスティア(衆道)、この習俗を
どう取り入れるのか、なかったことにするのか、さらに興味深い。
町の体育場に集う十代男子をおじさんが入り待ち出待ちストーカーするのは、
史料によればふつうにあったことのようだから、
避けて通るのはもったいないw気がする。
それとスパルタでは女子にも運動が奨励されていたから、
腹筋割れてるラケダイモン(スパルタ)女子も見てみたい。
Posted by ブクログ
古代人がとあるきっかけでタイムスリップしてしまい、
タイムスリップ先の日本で見聞した事を活かして自分もまわりも変わっていく……。
この仕立は『テルマエ・ロマエ』と変わらない。
今回の主人公は古代ギリシアの壷絵師である。
ギリシアの美しい壷は、誰でも、美術の教科書や歴史の教科書でお馴染みではないかと思う。
綺麗ですよね。
私もあの画像が大好きだった。
柄も彫刻も、独特の、写実的でありながら一定のスタイルがあり、それが繊細な美的感覚で息づいている。
……但し主人公は壷絵師としては落第すれすれのへたくそだ。
ところが、稀代の臆病者で競争ごとが大嫌いなくせに、雨同能力「だけは」人並み優れているのだ。
主人公がその運動能力を村長に認められて、村を活かすための競技会に出場するよう求められるのだが、競争ごとが大嫌いな主人公は悩んでしまう。
大きな壷に隠れて頭を抱えていると……、
がーん!
いきなり壷が雷に打たれ(主人公が祈ったゼウスのみわざであろうか)、なんと1964年の日本に飛ばされてしまうのだ!
そう、飛ばされた先の日本は戦後の復興を賭けた東京オリンピックが始まるところだった。
ここで見た日本の文化や、日本人が思うオリンピックを見聞きして、ギリシアでもそれなりに実行しようとした主人公が周囲に投げかける波紋は!
このあたり、『テルマエ・ロマエ』より更に面白いと言える。
Posted by ブクログ
普段漫画を読まない私は、初めは「読みにくいかもなー」と身構えてしまいましたが、そんなこともなく次のページが気になる本でした。
2巻目を読むのが楽しみです。
Posted by ブクログ
1964年東京オリンピックの年に古代ギリシャ人がタイムスリップ!でも何で裸?主人公デメトリウスはそれでも走る!マラソンの起源もわかって勉強になる。2020東京オリンピックもちかいことだしそれまで連載が続くことを願う!