感情タグBEST3
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初めての宮下奈都さん
食べることと生活をテーマに優しく暖かい文章でいっぱいな一冊
小松菜を食べていれば大丈夫とかひな祭りの特別な献立とか共感する部分が多くて、でも宮下さんの自然体な丁寧さや北海道での一年に憧れる
大きな鍋私も欲しいなあ
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宮下奈都さんのエッセイ、すごく読みやすくて読みごたえがあって大好きだなあ。
神さまたちの遊ぶ庭に続いて、こちらを読みました。
食事ひとつにしてもそこに含まれる物語が優しくて、だけどスパイスで切なさと笑いがあって、宮下さんのあたたかさが伺える日常がとっても素敵。
食べ物は自分の体だけではなく、そこに附随するエピソードから過去や未来にも大きな影響を与えていて、私ももう少しゆっくりと食事の時間に向き合いたいなあと思いました。
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一編が短めなので、最初は少し物足りない気がして、最初の数編のあと1週間ほど空けてからもう一度、読み始めてすっかり宮下ワールドにどっぷりとなりました。出てくる食べ物の思い出を一緒に著者と会話してる気分になって、残り5分の4を一気読みして、おまけに代表作の「羊と鋼の森」を注文することに……しばらく宮下さんの作品を楽しみたいと思う2022年春でした。
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これが随筆なのか短編かはわからないままに、『ESSE』の中の一頁の中に文字の物語・小さな挿絵があり読み進めてみた。つまらないかもという流れの中にふわっとしたものが在った。もう一度捲る。一冊の本として出会った時には買おうと思っていた。
‘水色の空’って、どんなのだろう、とおもっている。「四月のかき氷」で立ち止まって、「ウミガメのスープ」で出て、なんだかうれしかったりした。
「大雪のパンケーキ」雑誌の一頁の方がずっとやっぱりよかったのだけれど。これが出会いでした同様にやわらかな光だった。
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勝手にミステリーかなんかだと思って買った本。
よみやすくて、出てくる食べ物も美味しそうでよかった。ほっとした感じ。
丁寧な暮らしをされているんだろうなと思う。
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心暖まる、いい作品でした。
誰にでも、ごはんに関する思い出ってあると思います。
私もこの作品を読んでいて、何気ない生活では思い出しもしない記憶がよみがえってきました。
ノンフィクション作品ですが、物語のように描かれているので、読みやすく、何よりも心に響く作品ばかりでした。
この作品はおすすめです。
特にお料理を日々、頑張っている方々に。
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大好きな本です。エッセイですが、この本で宮下さんのファンになりました。
食べ物を通して家族との関係を描いていて、癒される話が多いです。いわゆる丁寧な暮らし、なんですが全く嫌味なく読んでいて心地よいです。
自分が生きている中で感じていて、何か言い表せない優しい気持ちを言葉に表現できたんだ、という驚きを持ちました。
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育ってきた環境のせいで、料理をすること、料理を好きになることに抵抗があった。
「料理を手作りするのがいいお母さん」というイメージに、必要以上に敵対心、嫌悪感を持って、
「作らないのがわたしらしさ」と勘違いしていた時期もある。
ようやく、そういう見えない相手(イメージ)と戦うことはやめ、
もっと構えず、料理をしようとおもえるようになってきたのが、ここ数年のこと。
それでも、料理に関するエッセイ、文章などは、
作ってもらえなかった過去を思い出して、素直に読めないことがあった。
(実際、最近読んだ別の本で、この人は「いいお母さん」なんだな…って、自分の中で、壁をつくってしまったことがあった)
正直なところ、この本を読み始めて、子供の頃の自分が顔を出してくることは何度かあった。
さみしさとともに。
でも、最後の最後で、それが大逆転した。
思い出の日に、食べたのが「みかん」だったという話。
「食が何かを思い出すきっかけになる。」
ものすごくハッとした。
「いいお母さん像」に従うためではなく、思い出のトリガーをつくりたい、つくってあげたいと思った。
(子供のためだけでなく、私にとっても)
毎日、毎回、全力投球でなくていいと思う。
(実際、宮下さんは料理にかける時間を決めている)
でも、作れる時には自分でも楽しみながら作りたいし、
「楽しみながら」ができるように、経験を積んでいきたい。
そう思ったら、料理をすることがもっと気楽に、かつ自分を大事にしてあげる時間になりそう。
今回、この本に出会えて、本当によかった。
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楽しい食に関するエッセイ
本屋大賞の作品は読んだけど
著者が北海道で暮らしたことが
あるなんて それも大雪山の麓で
夏にしばらく泊まったことを
思いだした 懐かしい
またしばらく泊まって
山に登ってみたい
日々の暮らしを丁寧に食を通して
教えてもらった
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宮下奈都さんのおいしいものに纏わるエッセイ。
宮下さんのエッセイは柔らかで、あたたかい。
とくに『にこにこ』という表現からは、
ほんとうに可愛らしくにこにこした子供のまーるい顔が思い浮かぶ。
どんな子どもたちかも知らないのに。
栗ごはんの話がとても好き。
そういうことって、あるんだな。
でてくる料理が美味しそうで。
とくに、コトコト煮込んだ系の料理はおいしそう。
素材のおだしが、濃い色に溶け出したのを想像してしまう。
辰巳芳子さんの昆布と椎茸のスープや
竹内冨貴子さんのひじきのマリネを思わずメモってしまった。
おいしい料理と柔らかな人々の情景に、
また頑張ろうと思えました。
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食べ物にまつわるエッセイ集。日々の食べ物から懐かしさや憧れや苦い思い出やいろんな感情が湧き出てくることに感心しました。
私にもそんな食べ物あるかなぁと自分に反映させながら読みました。
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食べ物にまつわるエッセイ
どれも温かくなるような話でした。
特にシャケの切り身の話が残りました。
雑誌で数回読んでいて、好きな文章だなと思っていたものがまとめて読めて満足。
著者のお子さんたちがみなそれぞれ良い子で、染みる話ばかりでした。
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宮下さんの本、小説はあまり入ってこないなぁと残念に思っていたら、この本はとてもおもしろかった!
本文中にあるような「宮下さんの物語の食事の描写」についてはまだよくわからないが、この本の食事についてはおいしそう、宮下さんが家族のために力を入れていることがよく伝わる気がする。子どもたちとの職を通じた関係性もいいな。
アップルクーヘンもパンケーキもおいしそう。小松菜最強説は初めて聞いた(驚)
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小学生になったあるとき、ふと、ひな祭りの歌に疑問を持った。歌詞に、「なによりうれしいひな祭り」とある。そうだろうか?なによりうれしいというほど、うれしいろうか?
「どうしてそんなにうれしいんだろうね」
私が聞くと、母は考え考え、昔は誕生日やクリスマスを祝ったりする習慣がなかったから、ひな祭りがいちばん大きな楽しみだったんじゃないかな、と説明してくれた。そして、最後にひとこと付け加えた。
「女の子が主役になれることってあんまりなかったのよ」
P.73
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装丁と挿画がかわいい。
学校で失敗してしまった娘さんに対して「よくやった」という。笑われたことのない人は脆い。失敗したことのない人は危ない、と。素敵な子育てだ。
ネット注文で、息子さんが独立して五人家族が四人家族になったのに、つい五切れ入りの魚をカートに入れてしまう。すぐ四切れ入りをカートに入れ直すが、やはりウチは四人家族じゃないと思い著者は泣いてしまう。このなんてことはないシーンが、じわっとくる。
「大雪のパンケーキ」と「おいしい朝ごはん」も好き。
バレンタインの旦那さんとのエピソードは、こんな事あるのか、と思いほっこり。
大鍋に作るスープが何度も出てきて美味しそう。スープが飲みたくなる。
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コーヒーってこれからのための飲み物って感じがする。紅茶はどちらかというと振り返るための飲みものなんじゃないかなぁ
君たちも早く大人になるといいよ。好きなようにつくって、すきなようにたべることができる。おでんってしあわせだよ。
さあ、新しい月だよ。ひと月を家族みんなが無事に乗りきれたよ。ささやかかもしれないけど、確かなよろこび。それがおついたちには込められている。
当たり前に来ると思っていた日を迎えることが、当たり前ではなかったのだと知ったから。会えなくなった人のことを思う。会える人のことも思う。会おう。会えることをよろこぼう。
なるほど、丁寧な暮らしをできとる人やから、ああいう文章が書けるんやなー。色々な機微に感受性の豊かな繊細な人やな。
そして片岡義男の君の名前っていう話が気になるな。君の名前=シュークリームなんか・・・なんか、よさげなエピソードがつまってそうな
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エッセイはもちろん言うまでもなく最高だけど、最後の短編の「ウミガメのスープ」がよかった。
人の心は何で疲れていくかわからないし、疲れていることにも気づけないときがある。そういう時のあのぐるぐるした感じにとても心を打たれた。
そういう時、誰か手を差し伸べてくれるとすっと軽くなることってある。私も誰かに差し伸べられるような人でありたいな。
さて。
私は、スイカの種とトースト、公園のホットワイン、チョコレートが好きだった。
最近、宮下奈都のエッセイばかり読んでいて思うのが旦那さんとの関係が絶妙。きっと色々あると思うのだけど、すごく素敵な夫婦だと思う。
スイカの種の話とか、特にそう思う。そういう、ちいさな出来事が、夫婦という他人が一緒に暮らすのを支えているんじゃないかなあ。
どういう経緯で結婚したかとかもとっても気になる。チョコレートを読むとさらに気になる。
そして、神さまたちの遊ぶ庭を読みたくなってしまった。昨日読み直したばっかりなのに。エッセイに出てきた読書会に私も行きたかった。ううう、私も書けなかった話とか、エゾシカの写真とか見せてもらいたい、、
実はエッセイばかり読んでいて、1冊も小説を読んでいないから今度こそ小説にも手を出そう。そうしたらやっぱり羊と鋼の森なのかな。
大学生になって出会えてよかった作家さん1位。確実に1位。
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食べ物という一貫したテーマに沿って描かれる著者の何気ない日常があたたかく、ときにはっとさせられる。ほっこりとしていて理想的な食卓の風景(再現は無理だと思うが、嫌味な感じはしない)。食は、料理ができる人にとってもできない人にとっても豊かなものだ。文体がとても好き。
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食がテーマのエッセイ集。テーマごとにまとめてあるので、時系列がいったりきたりするが、そんなこと言ったら野暮。毎編、いろいろなところに連れて行ってくれる。食の好みがズバン! と変わるのわかるなぁ。給食でどうしても食べられなかったメニューや、抜群に美味しかった鳥取砂丘で朝日を見ながら食べた○○のカップ麺を思い出した。
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こころがもやもやくるくるしてきた時に読むとすうっと消えるかもしれない、それと友達になれるかもしれないと思える
君の名前とシュークリームの関係を知りたい
片岡義男よむ。
宮下奈都さんはとても繊細な感覚を持っていて、普段のちょっとした行動さえ印象的に残る程敏感なのだと思った
幼い頃からそういう感覚を持てていたら自分が今子供時代の思考が蘇ってきたり、同じ対象を見るにしても違う時期に違う見方で捉えられることを認識できたりしてたのかもしれない
素敵で、ちょっと羨ましいとも思った
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装丁、イラストが宮下さんの文章のあたたかみのある柔らかさにマッチしていて、一冊の本として◎。
『クリームパン』『スープを煮込む』が好き。
あたたかく、優しい(優しすぎるともおもう)お話がほとんどなので、少しばかり切なさがエッセンスとしてある話が凄く良い。
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雑誌連載のまとめなので1話が短くて読みやすい。
そして宮下さんの素敵な料理や食べ物がいろんなエピソードとなって、独特の優しい目線で語られている。
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最後の話にあった水平思考ゲームの「ウミガメのスープ」が入ったタイトルだったので思わず手に取る。
はじめの方の話は上手くいえないけど少し食に関する宗教っぽさがあって苦手かもしれないと思ったけど、段々読みやすくなってきた。
ハンバーグを作った時の「食べておいしい食パンの内側だけを使いましょう。贅沢ですね。おいしくなるに決まっていますね」がかわいい。
雪国で暮らしてきた作家さんなのと、読んだ時期が冬だったのでスープを作りたくなった。それも、ことことと静かに煮込んで、毛布にくるんで放置しておくやつ。
あと、帆立と大根のサラダ。
どのお話も、冬にスープを飲んだ時みたいな気持ちになった。
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『羊と鋼の森』を読んだとき、宮下奈都さんの情景描写が豊かで、好きだと思いました。この方の書いたエッセイならきっと素晴らしいと、読むのを楽しみにしていた本です。
『ESSE』2011年9月号から2012年12月号まで連載されていたエッセイだそうで、テーマは「食」。それに、書き下ろし短編「ウミガメのスープ」が収録されています。
タイトルとテーマから、きっとほっこりと幸せな気持ちになれるエッセイなのだろうと思いながら読み始めてみると、あれ、なんだか薄暗い不安が漂っている……。このエッセイが書き始められたのは、同年3月の東日本大震災の直後で、しかもこのときは宮下さんの出産と引っ越し、さらに多忙な夫の不在により、心の中は不安でいっぱいだったようですね。
でも読んでいくと、子供たちも成長し、新しい土地にもなじみ、ふるさと福井での思い出も語られ、少しずつほほえましいエピソードも増えていきます。
中東の豆料理フムス、高校生になった長男が名付けた紫蘇のふりかけ「ゆかりたん」、喫茶店で見つけた「君の名前」、福井の手作り水ようかん、公園でおじさんがくれたホットワイン、祖母が作ってくれたホットサンド、20年前にプレゼントしたカップアンドソーサー、などなど、じんわりと後から効いてくるほのかな優しさに満ちています。
雑誌のスペースが小さかったのか、一編が短いですね。急にストンと終わってしまってその後が気になるものや、この話はもうちょっとじっくり読みたかったと思うものがたくさんありました。
そして最後に収録されている書き下ろし短編「ウミガメのスープ」、これが良い! 本書のタイトルになっている一文にはいろいろな気持ちが込められていることがわかり、じーん、としてしまいました。やっぱり宮下奈都さんの書く物語は好きだなあ。
本書はソフトカバーの単行本で、いつどの書店だったかは覚えていませんが、偶然見つけて買ったサイン本です。とっくに文庫化されているだろうと思っていたら、まだ文庫にはなっていないようです(2023年7月現在)。