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近未来の日本を舞台にしたSF小説。人間の意識を義体(代体)に転送してしまう技術が開発されて、それが実用に移されるという、攻殻機動隊の如き世界だ。ただ、もっと現実感のある、現代に極めて近い親しみやすい世界ではある。義体ばかりでなく、意識を転送してしまって空になった肉体などというものが出てきて、おおという感じだ。とんでもない展開が待っていて、非常に面白い。しかし、思うに中心になるのは、究極の友情なのだ。人物描写もなかなかのもので、とても親しみやすい、しかも分かりやすいSFだ。こういうところは山田宗樹の持ち味なんだろう。
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代体 山田宗樹
人間はいつの時代でも不老不死を求めるものなのですね。「代体」とは代わりの身体器のこと。ある人(治療の必要な患者など)から、意識(魂)を抜き取り、ロボットの中で生かす。ただし、期間は1か月で終わり。長期間は機能的に無理みたい。法律で1人1体と決まっているで、肉体が死んでも意識だけでロボットを移り変わって永遠に生きることはできないが、まぁ、それは裏道というのか人間がやることなのである。発想は面白くストーリーも楽しい。でも、意識は取り出せないだろと思うので、リアリティは欠けるのです。
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面白かった~!毎度ながら山田宗樹のSFは壮大で凄く奥深くて面白いと思います。
近未来的な話が多く、そのせいで有り得ないとは思いながら、もしかしたら有り得るかも、と感じてしまいます。
このお話は、「代体」文字通り病気を完全に治癒させる為に、一時的に義肢ならぬ義身体に人格の全てを移し、空になっている本体を治すと言う医学がベースにあります。その技術の開発者が暴走していくと言うストーリーです。
少し難解な部分もありましたが、良くこんな話が創造出来るなと関心しました。また今後も壮大なSF作品を期待します。
しかし何故山田宗樹作品を映画化しないのかなぁ、日本人の作品でこれだけヒットしそうな映画原作ないと思うけど⁉️
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ラストが怒涛の勢いで進む。
最後の数十ページ、とても良かった。余韻に浸る。
最初はやな奴だと思っていたが、彼はずっと孤独でただひたすらに純粋だったのだと思う。
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この著者の話はいつも考えさせられるものが多い。
体のない精神なんてありえないのでは?この間、テレビのAIの番組をみていて、体があったればこその思考や感覚がある。それがない意識なんてない気がするけど。あっても人間の意識ではない。
ラストどうなるかと思ったが、そういう落ちか。
Posted by ブクログ
近未来のSF作品。いつかは人間の機械化、もしくはそれに似た、今回のような意識の機械への転送が可能になるのだろうか。
言語化するのは難しいが山田宗樹はこういった、近未来に対する作品が非常に引き込まれる内容で描かれる。
未来に対する想いを馳せる。
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人の脳のデータ(意識)をアンドロイドへと転送し、
生活をするという近未来的小説。
代体のルールや小難しい箇所はあったが、
概ね楽しんで読めた。
私はデータにはなりなくないなぁ。
「ガイン」の孤独が何とも切ない。
でもやっぱり、お母さん大好きだよね。