【感想・ネタバレ】翔ぶ少女のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

全くリサーチ無し。表紙が可愛いから手に取った本。
予想に反して重い内容。冒頭から泣いてしまった。
あの辺りの新しく綺麗な街並みの背景には、悲しくツライ過去があったことに気付かされた。
大切な人が目の前で苦しんでるのに助けられない。助け出す事を諦めざる負えないなんて、悔やんでも悔やみきれないだろう。例えそうするしかなかったとしても。その悔しい気持ちや悲しみを抱えながら自分は生きていかなければいけないなんて、辛すぎる。

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2023年10月31日

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マハさんらしい優しいお話だった。大好きな人のために行動したいときに羽が生えるなんて勝利の女神を描きたかったのかな。仲間外れも親を震災で亡くす辛さも入れつつ前向きに生きる少女をしっかり描いてて心がほんわかしました。
「人が人を想う強さとやさしさ」
ゼロ先生を失いたくない一心で祐也先生へ掛け合うくだりは止めどなく涙した。

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2023年10月21日

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ネタバレ

夢中になれました。方言と震災描写があるため読むのに時間がかかりましたが読めてよかったです。
ゼロ先生とユイさんが常に良い人でこんな人に出逢いたいと思いました。終わりの羽?はニケちゃんの願望だと解釈しました。原田さんは3冊目ですがこれが一番好き。

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2023年10月09日

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身を切るような悲しみで始まって、救いがあって、それでも大きな切なさと一緒に成長していく三兄弟たち。色んな種類の涙を流しました。本当に良い本でした。

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2023年04月06日

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震災は忘れた頃にやって来る。1995.1.17テレビの中の映像はもはや見るに堪えない物でしたが、当事者でない私の関心は次第に薄れていった。そして16年後私の住む東北での大惨事。本書は11年前の私の張り裂ける思いとシンクロして、丹華がゼロ先生を助ける為東京に向かうくだりは私の胸が締め付けられ涙無しには読む事が出来なかった。大人だけで無く子供達にもこの本が読めるように児童書向けにお勧めしたいと思います。

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2022年05月11日

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最初から最後まで、随所で感動して、胸が暖かくなりました☺️
ドラマや映画で、映像としても観てみたい、役者をイメージしながら、その日を待ちわびてます

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2021年02月14日

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阪神・淡路大震災で崩壊した神戸市長田区で生きるふたつの家族の物語。

まさに地元で被災したわたし(生まれて3ヶ月なので記憶は無いけど)は、毎年1.17になると昔から通ってた学校で追悼の式が執り行われていた。当時の直視できなくなるような惨状をうつした映像、倒壊した家屋の前で「夢やったらええのに、夢やったら…」と泣きながら何度も呟くおばあさんの映像、おもちゃのように崩れている高速道路の写真、地震の恐怖を小さい頃から植え付けられて育ったわたしにはこの本は正直読んでいてしんどいものがあった。

主人公・ニケはパン屋さんを営む家庭で幸せに暮らしていた。地震のせいでお店は全壊、両親は下敷きになって他界した。子供たちの目の前で火災にのまれていく両親。
思わず自分と重ねた。
わたしの家も長田区でお店をしている。我が家は全員生きていたけど、もしわたしの家族がこんなことになっていたら…
わたしはまだ赤ん坊なので、当時発泡スチロールの箱にお湯をはって体を洗ってもらっていたなんてこと覚えてもないけど、当時の惨状なんてまったく覚えていないけれど、それでもニケのように生きられたかな。

当時、地震が起こったときわたしが寝ていたベビーベッドは倒れてきた本棚でぺちゃんこに潰れたと聞いた。両親が身を呈してわたしをベッドから連れ出して覆いかぶさって守ってくれたと聞いた。
涙が止まらなかった。助かった命もあれば、目の前で失われていった命もあった。
祖父母の家は全壊したけど、ガレキの中からふたりとも這い出て全身砂まみれになったまま我が家まで駆けつけてくれた。

震災で失うものは大きい。今でも本当の意味で復興しているかと言われればそうではないかもしれない。家族を失った人たちは孤独と戦いながら生きてる。
けれどニケたちのように、その中でもかけがえのない何かと出会えたなら、それを守りながら生きていくしかない。

本を読み進めて、涙が止まらなくて、両親に会いたくなった。

後半は、今までとは全然違う表情を見せてくるのでどんどん文字を追った。無垢でまっすぐな少女・ニケとその家族がこれからも幸せに暮らせますように。

じしんにもまけない つよいこころをもって
なくなったかたがたのぶんも
まいにちを たいせつに いきてゆこう

(「しあわせはこべるように」より)

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2020年08月04日

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ネタバレ

神戸の大震災で両親を失った3兄妹と妻を失った“おっちゃん”が奇跡的に出会い、家族になっていく。
被災者に限らず、人の心の傷が完全に癒えることはないのかもしれないが、人とのつながり、暖かさといったものを信じたくなるお話。
通勤中に読んでたら、電車の中でも泣いちゃいました。

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2019年05月22日

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原田マハさん好きだしいい話だった!と皆様のレビューを見ていて思い出したけど、タイトルを見て内容がすぐに思い出せなかった

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2024年04月16日

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「生きている限り、私は希望を抱く。」
原田マハさんが意を決して書いた震災後の小説。

困難に立ち向かう勇気が欲しい人に
読んでほしい一冊!

阪神大震災から19年経ってやっと一歩踏み出し、当時のことを小説にできたそうです。

2012年1月17日震災発生時刻の神戸から取材を開始、入念なリサーチはもちろん、東北地震の時も被災地に通った。

大学生の時に関西に住んでいた恩返しも込めて書いた物語。

生半可な気持ちで取り組んでいないことが伝わってくる。

ちょっとびっくりするような現実離れした事も起こる、幻想?もあるけど、

涙あり、勇気ありの原田マハさんの真骨頂の作品だと私は思う。

私の妻は、阪神大震災の時にお腹に子供がいて生きた心地がしませんでした。
その時ことを思い出しました。

石川県で震災があったばかりで大変な時期ではありますが、石川県のことも救われるよう願いながら読みました。

忘備メモ

「ニケ。お前はな、ほかの子とは違う。お前の足は、もう、もとには戻らへんのや。それでもな。それでも前へ、前へ。歩くんやぞ。なんでかわかるか?人言うもんはな、ニケ。前を向いてしか、歩いていけへんのや。」

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2024年01月19日

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☆4

1995年、一瞬にして多くの人々の日常を奪った「阪神・淡路大震災」。
震災で両親を失った少女(丹華・にけ)は、兄妹とともに医師のゼロ先生に助けられる。

大切な誰かのためなら「人は強くなれる」と実感させられる…そんな作品でした。
途中からファンタジー要素が強めになるので、そこに関しては少し「うーん…」と思ってしまう部分もありました。

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2022年12月27日

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阪神・淡路大震災の27年目を迎える時に、読み始めた。大阪弁がここちよかった。辛い現実を少女ニケの目を通して明るく前向きに読んだ。
こんな作品も原田マハは書くんだなぁ。

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2022年01月19日

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原田さんの作品としては少し異色かと思いました。
震災で親を亡くしたニケ達兄弟と奥さんを亡くしたおっちゃんの同居生活!
それぞれに心にきずを持ちながらも、それぞれを気遣い、再生していく暖かい気持ちになった話でした

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2021年12月22日

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ネタバレ

震災で両親を失った三兄弟、イツキ、ニケ、サンク。命の恩人ゼロ先生と暮らしていく。本当の親子ではないけれど苦労しながらも毎日が楽しそうで、読んでいてとても嬉しくなった。 「翔ぶ少女」という題名を見て本当に空を飛ぶとは想像もしなかった。最後に空を飛びゼロ先生の息子を説得させたのは感動した。

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2021年03月20日

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阪神淡路大震災に遭った「ニケ」という少女の話。
後半、月夜に翔びたつ情景がくっきりと胸に浮かぶ。
好きな話だった。
助けられた子の話。

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2021年02月05日

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逸騎、丹華、燦空の三兄妹も、ゼロ先生も、ひたすらに真っ直ぐな言葉で人の心を動かしていく。勝利の女神はいつも彼らを空の上から見守っている。

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2020年12月13日

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阪神淡路大震災で両親を失った三兄妹が、引き取られた医師のおっちゃんと家族の絆を深めながら成長していく姿を、長女の視点から描いた作品。

悲劇に遭遇しながらも懸命に育つ三兄妹と、それを温かく見守る周りの人達との関係がすごく切なく暖かい。皆が喋る大阪弁の響きが優しく聴こえてヒトとヒトとの絆を強く感じさせてくれた。

途中からのファンタジー的な展開には度肝を抜かれたが、読後に家族とか周りのお世話になっているヒト達にお礼が言いたくなるそんな作品。

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2020年07月23日

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波打つように倒壊した高速道路。宙吊りになった鉄道の線路。そしてあちらこちらから煙が立ちのぼり炎に包まれる住宅地。そんな光景を前に、一月の寒空の中、毛布にくるまりながら立ち尽くす人々。今もその日が来るたびに報道されるあの日の光景。

- 1995年1月17日(火曜日) 午前5時46分52秒 -

のちに阪神・淡路大震災と名づけられた都市直下型地震が発生しました。多くの命が奪われた一方で、そんな中でも新たな命が生まれたことも記録されています。交錯したあの日の生と死。そして、震災から街が復興していく過程で、お年寄りの孤立が『孤独死』と呼ばれる悲劇を招くなど、未だもって本当の意味での震災は終わっていないのかもしれません。そんな震災に人生を翻弄されたたくさんの方々がいらっしゃいます。この作品で描かれるのは、そんな震災の真ん中で力強く生きたふたつの家族の物語です。

『枕もとの目覚まし時計の針が、五時四十五分を指していた。丹華は、そのとき、夢を見ていた。自宅の二階の、子供部屋で』という早朝。『父と母は、毎朝、四時半に起きて仕込みを始める。五時半には、パンを焼き始める』という『パンの阿藤』の朝。『兄の逸騎(イッキ)と、丹華(ニケ)と、妹の燦空(サンク)。二階の子供部屋で、すやすや眠る三きょうだいを、甘くてしょっぱい、いいにおいが包み込む』といういつもの『幸せな、朝の風景』。それが次の瞬間。『ドーン。その瞬間、丹華の小さな体が、宙を舞った。ドドドドドッ、轟音が響き渡る。ものすごい地響きとともに、周辺にあるものが、全部、丹華に向かってなだれ落ちてきた』という部屋の中。『お母ちゃん!お父ちゃん!』と叫ぶ丹華。『何が起こったのか、まったくわからない。あたりは真っ暗だ。周り全部が激しく揺れている』、そんな丹華は『動きたくても、動けない。下半身が、何かにはさまってしまっている』ことに気づきそのまま意識が遠のきます。『ニケ!』と呼ぶ声に目を開ける丹華。『しっかりするんやで。おっちゃんのあとについてくるんやで』と大人の男のひとの声をうっすら聞く丹華。『ここは「パンの阿藤」やったな。地震で家がつぶれて、二階が一階に落ちたんや』という声を遠くに聞く丹華。そして、そんな突然の出来事から四ヶ月が経ち、『プレハブの仮設住宅』で暮らす丹華。『ひそひそとうわさする声が教室のあちこちから聞こえてくる気がした』という学校生活。『あの子がニケちゃん?地震でな、足、大けがしてんて。ほんで、ちゃんと歩けへんようになってしもてんて。「しんさいこじ」になってもうてな。知らへんおっちゃんに、引き取ってもろてんて』という声。『かわいそうやな。かわいそうやねん』という声。助けてくれたおじさんは『お前の足は、もう、もとには戻らへんのや。それでもな。それでも前へ、前へ。歩くんやぞ』、『自分の足で、前へ、前へ。歩くんや。進んでいくんや』と丹華に語りかけます。でも丹華は『もう歩きとぉないねん。飛びたいねん。飛んでいきたいねん。お父ちゃんのとこに。お母ちゃんのとこに』と今ここから逃げたい思いに包まれます。でも、丹華は、それでも前を向いて進んでいきます。そして…。

阪神・淡路大震災によってそれまで幸せに暮らしていた家族の生活が大きく引き裂かれ、でも、それでも前に、前にと進んでいく姿が力強く描かれるこの作品。震災は、その発生時にこそ全国から注目を浴びますが、その後は急速に関心が薄れがちです。『大震災を経験して以来、丹華たちきょうだいは、暗い部屋で眠ることができなくなっていた』というそれまでの生活が変わってしまった日々。『ご家族を失って、ひとり暮らしのかたには、まるで自分だけが世界じゅうから取り残されたような気持ちになってしまう』という心が冷えきってしまった日々。『震災のまえとあとでは、何もかもが一変してしまった』というその日々の暮らしがすっかり変わってしまい『被災した人すべての人生に、多かれ少なかれ、変化が訪れたのは間違いない』という結果を招きました。そんな中で『大きくなったら、両親のように「パン屋になる」ことが夢だった』という丹華の人生も、そして人生に対する考え方も大きく揺らいでいきます。『心のどこかで、怖いような気もしていた。何が怖いのかわからないが、なぜだか、自分はそれをしてはいけないような気がしていた』という丹華。震災は決してその瞬間だけの悲劇などではなく、その瞬間、その場にいた人々の未来にもずっと影を落とし続けるものなんだという現実に向き合うことになる読書は、読み進めるのがとても辛くなりました。

そんなとても重い内容が展開するこの作品は、後半になって、えっ?と感じる全く異なる表情を見せます。それはこの作品の特徴的な登場人物の名前が伏線となるものでもあります。主人公の名前を丹華(ニケ)、兄弟の名前を、逸騎(イッキ)、燦空(サンク)、そして彼らを養子に迎えた医師の名が佐元良 是朗(サモトラ ゼロ)という、日本語としてはなんとも違和感のある命名。原田さんの作品では登場人物の名前を全く違う物語の登場人物に結びつけることがありますが、この作品のそれはちょっと、というか、かなり強引さを感じさせます。そして、養子になった主人公は、佐元良 丹華(サモトラ ニケ)となってしまいますが、これはもう何も考えずとも、そのまんまあの有名な彫像の名前に繋がります。そう、ルーブル美術館のあの有名な彫像、勝利の女神です。丹華自身もその彫像のことは知っています。そして、そんな勝利の女神の役割は、勝利をもたらすことではなく、勝利を伝達することであるとされています。いち早く勝利の知らせを届けるために、空からやってくると言われている存在、それが勝利の女神です。そんな女神を思わせる名前を付けられた主人公が果たすべき役割とはなんなのか。リアルな大震災の現実とファンタジーがまさかの融合を見せるこの作品。色んなものを失った被災者である主人公たちが、そんな中でも守ったもの、大切に守り続けたものはなんなのか。強引な命名であることが分かった上でも原田さんがどうしても勝利の女神への結びつきをこの作品に敢えて登場させたのはどうしてなのか。『私には小説を書くことしかできない』という原田さん。この小説は、そんな原田さんが、あの震災を乗り越え、今も必死になって前へ進もうとされていらっしゃる皆さんへ送る、原田さんなりのエールなのかもしれない、そんな風に思いました。

あの日から25年が経ち、その間にも東日本大震災をはじめ、多くの震災が人々の暮らしを襲ってきました。地震のある日常を生きていくしかない私たちのある意味での日常。そんな中にあっても、どんな時でも、どういう形であっても、忘れてはいけないこと、この国に生きていく限りは忘れてはいけないことがある、そんなメッセージを強く感じ、強く心打たれた作品でした。

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2020年07月09日

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ネタバレ

人情物かと思いきや、突然ファンタジーになって急な展開に度肝を抜かれましたが、続きが気になって一気に読んでしまいました。心温まる優しい物語でした。陽太への気持ちは勉強に押し込めてしまったのが残念。好きな気持ちから逃げてた姿が、自分の青春と被って勝手に歯痒さと後悔が蘇る。ニケには愛も否定せずに、真っ直ぐに伝えて欲しかった。そんな個人的な希望もあり星⭐️1つ減点しましたが、全体的にとても面白かったです。原田マハさんの本は初めて読みましたが、テンポ良く心情描写も美しくてもっと読みたいと思いました。

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2020年04月26日

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阪神淡路大震災がテーマとは思わなかった
ゼロ先生はなんでゼロ先生なのかな
まさに家族の再生の物語
イッキ、ニケ、サンク

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2020年04月21日

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阪神淡路大震災をテーマにしたヒューマン&プチファンタジー。当時は関西に親戚がいたので他人事ではなかった。復興後(何をもって復興というかは未だに判断できないが)も高齢者の孤独死などが後を絶たなかった...。そんな状況を端的に描いた良作。他者を思いやる気持ち...。大切なことがここにある。

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2019年09月16日

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震災の中で両親を失った3人の幼い兄弟と、同じく妻を失った医師の親子を超えた絆を描いた物語。

震災での、家族が目の前で亡くなっていく悲しみや、その家族を助けられなかった自責の念。その中で、生き残った人々がお互い支え合って立ち上がり復興に向かって進んでいく、、。
言葉では簡単に表現できるが、実際には一人ひとりの震災の状況があり、どんなカタチで生き進んでいくのかはいく通りもあるのだろう。
街は復興しても、心の復興はなかなか追いつかなかったり、人々感情の描写が、胸に刺さり痛かった。
ゼロ先生の子供たちに対する愛の深さや兄弟愛の健気さ、お互いを思いやる気持ちに涙が止まらなかった。

何があっても前を向く。
生命の強さを改めて考えさせられた。

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2024年03月20日

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震災のことを思い出して、途中読めなかった。
勇気がないと読めないけど
最後まで読んでよかった。震災後も強く生きる3人の兄弟とお医者さんの物語。

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2022年10月23日

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阪神淡路大震災の時の情景、被災地の様子を如実に描きつつ、羽が生えるというファンタジー要素が入った物語。原田マハにしては珍しいなと思うファンタジー要素に驚きましたが、ニケという名前を主人公の名前にして、羽が生える様子をルーブル美術館においてあるサモトラケのニケと重ねて想像させる所はさすが、素敵です。と思いました。

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2021年02月05日

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面白かった!けど、ちょっと違和感
感動作ということですが、正直ファンタジー要素はいらなかった(笑)

1995年の阪神淡路大震災をベースに描かれた作品。
震災で両親を失った少女丹華(ニケ)は兄の逸騎(イッキ)と妹の燦空(サンク)とともに、医師の佐元良是朗(サモトラ コレアキ)先生、通称ゼロ先生に助けられます。
ゼロ先生も震災で奥さんを助けられず、それがもとで息子から恨まれることに。
そして、子供たちはゼロ先生の養子として育てられていくことになります。
ニケは足に障害が残りながらも前向きに生きていきます。学校では孤立してしまう中、ゼロ先生を含む周りの人たちの関係があたたかい。
復興が進む中、子供たちの成長、この新たな家族の絆が描かれます。
そんなかなゼロ先生が...
といった展開

で、途中からのファンタジー的な展開が入ってくるのですが、うーん、これはいらなかったと思う!
けどそれがないと翔ぶ少女にならないか...

ニケがゼロ先生の養子となることで、まさにルーブル美術館にあるサモトラケのニケとなり、勝利の女神となります。
違和感のある名字や名前の狙いはここね(笑)
しかし、そこまでして、原田マハがサモトラケのニケとして語らせたかったのは勝利の女神なのか?それとも翔べることなのか?
家族の絆だったのでは?

ということで、ちょっと技巧にはまりすぎのところが残念。

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2020年09月05日

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ネタバレ

阪神大震災で両親を亡くした幼い3人の兄弟と、それを救った医者のお話。

きれいにまとまったいい作品だと思います。

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2020年04月13日

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ネタバレ

1995年の阪神淡路大震災。目の前で両親を亡くした三兄妹が、同じように大切な人を亡くした心療内科医に助けられ、家族になる。
寄り添うように生きてきた育ての父には震災で決別してしまった実の息子もいた。

大好きな人のために、大切な人の元へ飛んで行きたい。そう思ったことがある人は多いだろうが、主人公には本当に羽根が生えてしまった。
人間ドラマとして読んでいたからいきなりファンタジックになって驚いてしまった。
仲違いしてしまった親子を取り持つ最終的なきっかけになっているのも力業にも感じられる。
だが羽根は思春期特有の不思議な力と思えばいいし、モチーフとなっているのが女神ニケというのも生きてくる。

ちなみにこのニケはナイキ(NIKE)のロゴマークのモデルになった女神だ。
本当に羽根が生えたのか幻だったのかすべては夢だったのか。それはどうでもいいような気がする。
未来に向かうその姿が繊細で力強い物語だった。

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2020年02月15日

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原田さんは絵画ものしか読んでなかったが、色々なものを書かれるって事で、違う作品にトライした。
阪神淡路大震災を扱った作品だけど、後半ファンタジー??
肉親を震災で亡くすと一口に言っても、綺麗事だけじゃない。もっともっと口に出せないような場面だってあるはず。だからこそファンタジーの味付けになったのかな
被害に遭われた方達の事を思うと胸が痛む。

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2020年01月18日

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神戸の大震災で両親を失った少女・丹華(ニケ)
3人兄弟で、兄の逸騎。妹の燦空。
失うものが、多いが故に、得られるものも多かった。
足を失ってしまった。
ルーブル美術館にある サモトラケのニケ。
勝利の女神でもある。
ゼロ先生という医師であり、おっちゃんに助けられる。
そして、また ゼロ先生を助けようとする。
願いと希いの連鎖。
震災の引き起こした人間の尊さが、描き出される。

アートの原田マハとは違った側面が浮かび上がる。
スラスラと読める。

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2019年03月31日

Posted by ブクログ

阪神・淡路大震災を経験した子どもたちと、おっちゃんの物語。
みんな幸せになりますように、と祈りながら読みました。

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2018年08月28日

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