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荻原浩、初めて読んだけどめちゃくちゃおもしろかった。
まず1話目のボクサーのお話。やられてばかりだった母親があるきっかけでボクサーになり、DV男にやり返す!展開がおもしろすぎて、、スカッとしないわけない気持ちの良いストーリー。かと思えば奇妙な世界観に引き込まれてしまう、???な話もあり全てカラーの違う短編集です。
20代、30代の独身女性を描くことに苦手意識があったので頑張りましたと解説にありますが、頑張ればこんなに同感できる女性心理を描けるのが凄い。
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荻原浩久しぶりの一冊。
短編8編それぞれに荻原ユーモアがたっぷり。
解説者の藤田香織氏も書いていますが、全く同感です。
解説を読み、それぞれの本編を読んでも十分楽しめる一冊
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短編小説で、それぞれ闇を抱える登場人物に親近感、愛着がわく。1つ目の話「ヒット・アンド・アウェイ」は某番組を見ているかのようにスカッとさせられた!
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昨今、良く取り沙汰されているDVや幼児虐待、摂食障害、過食、ゴミ屋敷など何かしら問題を抱えている人々が登場します。
どの短編も身近な問題でリアリティーに溢れ、それぞれの登場人物が脳内映像で動いていました。
重いテーマでありながらDVの旦那をやりこめる「ヒット・アンド・アウェイ」ではスカッとさせられ、タイトルになっている「冷蔵庫を抱きしめて」では結婚前は相性バッチリだったはずの旦那とのずれを感じる主人公に共感したり、どれも興味深く読めました。
短編集ですが、どの物語も読み応えがあり満足出来ました。
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「おお、スーパーヘビー級だ」
主題作と『ヒット・アンド・アウェイ』が
ほんとうに大好き..。
男性作家さんとしては珍しく
登場する女性に親近感が湧いた。
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表紙裏には「短編小説の名手」と紹介されているが、長編小説を仕上げるのと変わらないテイストで読み応えのある短編小説を執筆している作家、という印象。「一見シンプルな中に技術が光る」系。
DVパートナーへの対処としてボクシングを習い始める主婦をテーマにしている「ヒット・アンド・アウェイ」はボクシングジムでのリアルな描写がないと成り立たない。
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幸せなはずの新婚生活で摂食障害がぶり返した。原因不明の病に、たった一人で向き合う直子を照らすのは(表題作)。DV男から幼い娘を守るため、平凡な母親がボクサーに。生きる力湧き上がる大人のスポ根小説(「ヒット・アンド・アウェイ」)。短編小説の名手が、ありふれた日常に訪れる奇跡のような一瞬を描く。名付けようのない苦しみを抱えた現代人の心を解き放つ、花も実もある8つのエール。
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重いテーマの話もあったけれど,その中にユーモアが混じっていて,コミカルな感じに書かれていた。どの話もよかったけれど,「アナザーフェイス」は最後が怖かった。
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全8編の短編集。『ヒット・アンド・アウェイ』なるべくなら気持ちが暗くなるストーリーは読みたくないな、と思いつつ進む展開に『やった!』と拳をあげたくなりました。『マスク』共感できる人は多いのだではないかと思える題材。8編それぞれに充実度が高くて嬉しくなりました。
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現代社会のさまざまな心の病に苦しむ人々。そんな彼らに訪れる奇跡の一瞬を鮮やかに描く短編集。
DVや摂食障害、ドッペルゲンガーにゴミ屋敷やマスク依存性など、私たち自身にいつ発症するかわからない現代病のあれこれ。解決方法は結局は発想の転換なのかな。心地好いラストを迎える「ヒット・アンド・アウェイ」や「カメレオンの地色」などは、神の声の如く気持ちの変化である。
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8話からなる短編集。
〈ぼくらはみんな 病んでいる〉。
マスクに依存する、片付けができない、空気が読めないなどの「ビョーキ」でみんな病んでいる。
〈病んでいるけど 笑うんだ〉。
怖い話もあるが、読み終えてクスッと笑えた。
心の傷を癒やす本って大事。
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ヒット・アンド・アウェイ/冷蔵庫を抱きしめて/アナザーフェイス/顔も見たくないのに/マスク/カメレオンの地色/それは言わない約束でしょう/エンドロールは最後まで
ちょっと爽快だったりちょっと怖かったりちょっとギョッとする。非日常の味付け
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ヒットアンドアウェイはスッキリ!
このままテンポ良く読めたらと思ったんだけど
ちょっと集中して読む時間なくて飛び飛び読みになってしまったからか
途中で失速…
マスクまでで打ち止めとなりました…
嫌いじゃなかったけど
ちょっとライトというかチープというか
ストレスでやられてなんっにも考えたくない時に読みたい感じの本
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「アナザーフェイス」なんて、世にも奇妙な物語で扱われそう。
大なり小なり心の病気にかかってそうな人たちが主人公。
でも重くなりすぎずに、適度にクスリと笑えたりもして、さすが荻原さんはうまいなあと思いました。
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表題作を含む8編の短編集。
DV彼氏から娘を守るためにボクシングを習い始める女性の強さと忍耐には、ぐっとくるものがありました。
反撃されないから強く出れる男って卑怯で哀れ。
表題作は、新婚旅行から帰って新生活がスタートしたばかりの新婚さん。
価値観も合うと思っていた旦那とまさかの食の好みの不一致。
これはなかなかつらいですね。
どっちが悪いとかでもないけど、ここまで合わないとしんどい。
早起きして出汁から作った和食を「俺朝はパンなんだ」で一蹴されるってつらい。
でも旦那から見れば、勝手に作られたとも言えるし、まぁ思いやりの問題か。
思い詰めた彼女が摂食障害になる様子は、とても共感できて苦しい。
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ふつうに生きる人達の心の闇を垣間見たような短編集。
自分ではどうも出来ない暗い部分だけど、周りの人たちの関りから違う方向へと動き出す。
そんな微妙な心の動きが面白い。
ボクシングを始めるお母さん、マスクをつける会社員、アフリカ行きを決意するOLなどなど、様々な人たちの話の数々。
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悪くはないが「月の上の観覧車」と比べてしまうと物足りなさが否めない。作品としての毛色が違うから仕方ないかも。それでも「ヒット・アンド・アウェイ」「マスク」「エンドロールは最後まで」は読みごたえあり。でも、ハイライトはやはり「カメレオンの地色」かな。
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ああ、人生ってどうしてこうも生き辛いのか。
一生懸命やっているはずなのに、うまくいかない。
そんな苦境にいる人たちを、ユーモアたっぷりに描いた短編集。
毛色は様々で、応援したくなる話もあれば、ちょっと恐怖を感じる話も。
私は「ヒット・アンド・アウェイ」が好きだけど、荻原さんの多彩さが感じられる一冊だった。
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帯に「痛んだ心に効く」と書いてあって、ちょうど気持ちが沈み気味の時期だったので手に取ったのだが、読んでさらに病みそうになった(笑)話自体はどれもまあまあおもしろかったです
Posted by ブクログ
色々な問題を抱えた人々の8のお話。
最初のDVの同棲の彼にボクシングを習い
正当防衛で仕返しは、なんだかスッキリした。
マスクの彼は彼女が居て良かった。
じゃなきゃ、入院するしか無い…。
ゴミ屋敷の子は片付けが出来て良かった。
この後、またゴミ屋敷にならないことを願ってます。
それは言わない約束も
言っちゃうんだから、正しく言う事を選んだ事は正解かな。
拒食症の彼女もきちんと向き合ってくれる旦那さんが居てくれるから、大丈夫。
アナザーフェイスは怖い。
最後のお話の二人はアフリカ行ったのかなぁ?
テーマが心療内科的なお話だったのでちょっと重かったです。
Posted by ブクログ
むむっ。愛してやまない作家だからこそ、これはどうにも物足りない。
いきなり結構ヘヴィーなDV描写に始まり、思わず本を閉じたくなったものの、胸のすく話。いちばん好きだったのがこの1話目でした。自分のそっくりさんが徘徊するホラー仕立ての3話目はかなり怖い。思ったことを無意識に口に出してしまう店員の7話目も面白い。そのほか摂食障害だったり、ゴミを捨てられなかったり、一見社会に適応して生きているのにその実はという人たち。
一人称で書いてもよさそうな話が一人称ではなくて、どこか距離を感じます。荻原さんなら私は長編推し。