【感想・ネタバレ】日本人の質問のレビュー

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Posted by ブクログ

1970年代から80年代にかけて、日本人がキーンさんにする質問ときたら。。。当時外国の人をひっくるめて『外人』と呼んでいて、しかも『外人』 と言えばいわゆる欧米人、もっと言えば白人だったように思う。今思えば私も似た様な印象からくる疑問や質問を持っていた事は否めず、さぞかし不愉快な思いもされてきた事でしょう、と恥ずかしい気持ちにもなりました。
後半はキーン先生が研究されてきた様々な日本感が綴られておりとても勉強になります。
谷崎潤一郎氏との思い出も語られていて、谷崎源氏を読んでみたくなる。とても分かりやすい現代語訳から入った方がいいかしら?なんて考えるきっかけも与えてくれる良き一冊でした。

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2023年07月02日

Posted by ブクログ

日本人より日本人的センスの光る見事な日本語。海外出身者だから感じられる日本の良いところと変なところ。
日本の国内だけにいたら当たり前過ぎて気づくことの出来ない事もわかりやすい日本語で読み易く書かれてます。
『銀行へ行くとハンコのことを印鑑と言っている。区役所では実印で、郵便配達は認めと言う。同じハンコなのに場所によって呼び方が違う。…、もっと外国人にもわかりやすい、基本的な日本語を発明したらいいと私は思う。』
ごもっとも‼️

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2018年11月17日

Posted by ブクログ

ドナルド・キーン氏が主に1980年代に執筆した、日本・日本人に関するエッセイ・論考集。日本への温かなまなざしが伝わる。

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2018年04月08日

Posted by ブクログ

外国人が日本人の質問にどんな回答するんかなーという気軽なテンションで借りたんだけど、美術館廻った後みたいな疲労感がすごい。キーン先生が学者さんなこと忘れてた

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2021年04月13日

Posted by ブクログ

ドナルド・キーンが亡くなった。彼の言葉を知らなければ谷崎潤一郎を読もうなどとは思わなかった。日本文学の大きな山脈である大谷崎。まだまだ登りきれてはいないのですが、いつか登りきりたいと思っております。合掌。

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2019年03月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ニューヨーク生まれの日本文学研究者ドナルド・キーン氏のエッセイ。内容は朝日新聞客員編集員時代のものであり、1983年に朝日新聞社から刊行されたものが、35年の時を経て文庫化されたとのこと。

日本文学研究者であるキーン氏が、日本人とはどういう国民なのか、自分の目を通して見えたことを綴っている。

国人の日本文学の研究者からみて、日本人はどう見えるのか・・・という視点が興味深かったので、購読してみたが、何しろ35年も前に書かれたエッセイなので、少々新鮮味に欠ける。

当時、日本人というのは、「自分たちは世界の中では特殊な存在である」という自意識が強い国民、であるようにキーン氏には見えたようである。

日本語は難しい、漢字は難しい、文化は独特、食べ物(刺身など)も独特という自意識を持っていると。その自意識の裏返しに、外国人への質問は全く紋切り型で、「日本語は難しいですか?」とか、「俳句は理解できますか?」とか、「刺し身は食えますか?」とか、そんな質問ばかりだと著者は言う。

特に、普通の日本人より日本のことを研究している著者にとっては、そういう質問をされることが腹立たしかったらしい。日本語には詳しいし、刺身なんか食いなれているという自負がある。

今ではどうだろう?来日した外国人へは、同じような質問をしてしまうような気もする。

著者のボヤキ以外で少々興味深かったのは、日本文学の中で最も日本的なジャンルは日記文学ではないかという意見。一葉、子規、啄木、独歩、有島は日記を一流文学に仕上げたと。そのように言われると読んでみたくなる。

もうひとつは、日本語が難しすぎて、国際語になりえず、それは日本にとって大きな損失だという意見。外国人が日本語をもっと簡単にマスターできるようなものに変革できれば、相互理解もより深まると。もっと日本語を簡単なものにしろと・・・。難しいのだとは思うが、理屈はそうだと納得した。

日本人以外の視点を持ちながら、純粋に日本を愛する研究者のつぶやきが面白い。

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2018年09月12日

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