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マキャヴェリの主張をいくつか
・中央集権国家と地方分権(封建)国家では後者の方が崩すのは簡単だが支配を続けるのが難しい。前者は政府や王の忠実な僕が支配しているため切り崩しが難しいが、後者は地方の領民と結びついた諸侯であるがゆえ裏切らせるのは簡単だ。しかし、その後の統治には注意する必要がある。
・植民(移民)を送り込むこと、国内の弱小勢力を支援することも領土の支配にあたり有効だ。
・優れた軍備のないところに良き法律はない。傭兵ではなく自前の軍を持つべき。
・君主は善良であるだけではいけない。ライオンの獰猛さと狐の狡猾さを持つべき。
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フィレンツェを事実上治めていたメディチ家の新当主となったロレンツォに対して君主政体とはどの様なものか、君主のあるべき姿とはどういう資質を備えているものかを訓示したもの。また自分の軍隊を持つことの必要性というもう一つのメッセージもある。
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国を治める統治者として必要なことを書き示したマキャヴェッリによる『君主論』
岩波文庫の『君主論』を読んでから、光文社古典新訳文庫の『君主論』を読んだが、表現が平易でよりわかりやすいという所感。
やはり、
リアリストなマキャヴェッリで、
塩野七生氏がマキャヴェッリを友とするのもわかるような気がする。
マキャヴェッリが言う君主としての在り方は、個人にも通ずる。
身体を鍛えることと、頭を鍛えること。
ここでいう頭を鍛えることというのは、
歴史書を読み優れた人物達を模倣すること。
「優れた人物は、自分より以前に称えられ栄光を授けられた者がいれば、その人物の立派な行為や行動をつねに心にとどめ模倣しようとしたのだから、それと同じようにしなければならない」
まさに、
偉人・賢人・哲人の生き方の模倣。
古典から学ぶ価値もここにある。
なぜなら、その時代を代表する世界最高の頭脳が書いた本であり、人物達なのだから。
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自前の軍隊を持ち、人民を味方につけ、ライオンの獰猛さと狐の狡猾さを身につけること、これが君主の「徳 virtu」である。
現実を見据えた、政治のあるべき姿を示してくれる書。
訳文は読みやすい。