【感想・ネタバレ】アフター・ビットコイン―仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者―のレビュー

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Posted by ブクログ

仮想通貨で億万長者になった人は多い。たしかに夢がある。仮想通貨は投資に分類されることが多いが、実際は投機に近い。大事なのは、ビットコイン・イーサリアムといった仮想通貨ではなく、その通貨を支えるブロックチェーンと呼ばれる次世代テクノロジーだ。仮想通貨の基礎知識を身に着けるとともに、仮想通貨の危険性、社会へ及ぼす影響に言及し、今後ビットコインがどうなっていくかを論じている。仮想通貨に手を出そうとしている人に特におすすめだし、ビジネスをかじっている人は得られるものがあると思います。

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2020年11月17日

Posted by ブクログ

ビッドコインに関する著書は複数あるが、本書は金融業務の国際送金や証券決裁について精通した著者が書いているところが、類書とは異なる。金融機関に勤める自分にとって知りたいことがまとめられていて、非常に参考になった。

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2018年02月25日

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ビットコインがブロックチェーン技術により取引されていることは周知の事実だが、ブロックチェーン技術自体が今後通貨や決済といったシーンで活用される可能性と実証実験の状況などを細かすぎるくらいに丁寧に記してくれている。
280ページほどあるが、割と同じことを繰り返し丁寧に細かすぎるくらい細かく記載されているので、初めてブロックチェーンに触れる者としては十分に技術や応用シーンを理解・想起できる。

色々と書いてあるが、結論としてはブロックチェーンを用いた中央銀行によりデジタル通貨の発行および証券取引は密接に関わることであり、今後世界的な動向が注目されるが、さまざまな制約(リプレイスメントコスト・ファイナリティの確保・ネティング機能・DVP決済など)により、考慮すべきことも多く即時のブロックチェーンによる置き換えは起こらないと見られるが、「未公開株式の取引」「議決権行使」「コーポレートアクション」などは、人手をかけた非効率な業務分野として、ブロックチェーンを用いた改善の取り組みがなされる可能性が高い。

発行年が2017年のため、その後各国実証実験やブロックチェーン技術がどう発展したかについては調べてみる必要がある。

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2023年03月19日

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2017年とかその辺の内容だけど、見てよかった勉強してよかった。筆者は金融機関、それも中央銀行目線で解説してくれてるのでネットの記事では絶対見られない。ビットコインというよりブロックチェーンに期待が高まることを言っているので、今まさにそんな風潮である。

そして中央銀行による仮想通貨の発行。ちらっとニュースで聞いたことがあったが、ここまで白熱してたとは。情報は取りに行かないといけないとあらためて気づいたし、多角的に見ないとリスクも見落とすと思った。

続編も読んでるけど、なかなか面白い。金融業界にも少し詳しくなれそう。

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2023年02月21日

Posted by ブクログ

巷で騒がれているビットコイン。胡散臭い印象だったが、理由としては国などの中央銀行が発行しておらず、相場も不安定で通貨としては使いにくいと言う事の様だ。使われているのも中国が大半で、上位1%の人が9割以上を所有。これでは汎用性も信頼性も低い。現状は投資家によって扱われており、それより運用するためのブロックチェーンが注目されている、と言う話。
ただブロックチェーンを利用すると言っても金融のシーンは様々で、限定的な分散型台帳で送金などに向いている様だ。インターネットが現れた革命までには届かない様だ。

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2023年01月01日

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仮想通貨がどのように設計されているかがよくわかった。発行から1年経っているので、最新の状況をフォローしないと。デジタル通貨はどこまで実装されてるのか、興味でた。

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2022年01月30日

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元日銀で専門的に研究していた著者のブロックチェーンに関する本。技術論に踏み込みすぎず、客観的にバランスよく書かれていてビットコインの仕組みやその限界が分かりやすい。

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2022年01月08日

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前半
ビットコインとは?
通貨としての欠点を羅列し、終わりが近いことを示唆。

後半
ブロックチェーンについて。
ビットコインは終わりに近いが、ブロックチェーンは本物。特に金融業界と親和性が高い。
各国の中央銀行が利用、検討に乗り出している。


前半は面白い。後半は事例紹介がほとんどであり、専門家等でないと楽しめないかも。
当然のことだが、2017年の内容なので今読むと古く感じてしまうのは否めない。

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2020年10月08日

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中島真志『アフター・ビットコイン2 仮想通貨vs.中央銀行 「デジタル通貨」の次なる覇者』(新潮社、2020年)は仮想通貨についての書籍。仮想通貨はビットコインが有名であるが、次の段階に進んでいる。ビットコインは価格変動が激しく、決済のための通貨として難があった。
これに対してFacebookのリブラは、よくできた通貨である。ビットコインは無から有を生み出すもので誰の負債にもならないものであった。信用のない仮想通貨は電子ゴミと揶揄される。これに対してリブラはリブラ協会が発行主体となり、リブラ協会の負債として発行される。リブラ協会はリブラを法定通貨に交換する義務を負う。銀行預金と短期国債で運用される「リブラ・リザーブ」という裏付け資産が価値の担保になる。国家が通貨の発行量を操作する管理通貨制度よりも堅実である。
仮想通貨は通貨発行権を国家の独占から解放する。リブラは政府の金融当局から反発されたが、それはマルチ商法のように消費者に損害をもたらすからではない。リブラが短期間に広く普及し、既存の法定通貨や中央銀行の位置づけを低下させ、現行通貨制度の破壊者になると思われたためである。要するに国家の既得権益擁護のための批判である。
リブラは、貧困などにより金融サービスから取り残された人びとにアクセスを提供する金融包摂をミッションとして掲げる。本書は、これを大義名分のための建前であると否定的である。しかし、国家の画一的な制度では取り残される人々は出やすい。GAFAのプラットフォームは独占と言われるが、利用のハードルは既存の業界と比べると低く、広く開かれている。リブラによって包摂される人々も十分に生じるだろう。

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2020年09月18日

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決済の世界の権威と言っていい中島さんの本。ビジネス書で著者名で買ったのは初めてかも。
期待を裏切らない丁寧で詳細かつわかりやすい記述。決して権威的でない書き方。見習いたい。
おかげでビットコインの振り返りとブロックチェーンの基礎がするっと頭に入る。踏み込んでより実務に活かせるような知識を得たい。
となっては仮想通貨は予想通りだったので忘れるとして、ブロックチェーンに関する詳細な説明が大変ありがたい。後半のどのように実現するかは今後の議論として、技術自体については長期的に主流になっていくと感じた。
民間銀行が流通を担うのが現実的かと読んだが、その場合民間銀行の役割としてクローズド型としてのマイニングが求められるため、ネットワーク参加の障壁は相応に高いと思われる。この点のシステム投資をどうやって実現していくか、もしくは合併を更に加速して規模のメリットを活かすのか。
また政策効果としてマイナス金利を実行しやすくなる点も挙げられているが、これはそもそも資金需要の喚起との政策パッケージにしなければ徒らに銀行の収益悪化(無理な貸出による不良債権の増加、tierの低下)を招くだけだと思う。本論ではないが注意したい。
リップルについてはコンソーシアムで実証研究していくとはいえ一民間企業に仕組みを任せることについての不安を感じる。資金決済の課題について言及されているがこの点は詳細に調べたい。とは言え顧客が食いつきやすい外送に焦点を当てて改革するのは議論が早くなるので良いこと。
既存の仕組みの改善としてSWIFT GPIについても後書きで触れられているが、こちらは送金のトラックは遅々として進まず手数料引き下げと透明化は進んでいるように見えない。これをブロックチェーンで技術主導で変えられれば大きなブレイクスルーになるのだろう。外為課やコルレス部署は業務が大きく変わるわけで、インパクトは計り知れないが、デジタル化は歴史的に見ても不可避であり、是非関わっていきたい。

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2020年07月23日

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最近急速にスポットライトがあたり、もてはやされながら本当のところはわかりにくいテーマが、とても分かりやすく解説されている。
それでもなおかつ原落ちできない箇所があるのは、自身の至らなさ?とにかく、実感しにくい/イメージしにくいテーマ。

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2019年01月01日

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[private]メモ
・ブロックチェーン/ハッシュ値/ナンス値(number used once)
・ブロックチェーン⇒DLT(Distributed Ledger Technology)「分散型台帳技術」
・所有権データを分散型で管理する
・オープン型/クローズド型
・各国中央銀行によるデジタル通貨利用の取り組み事例
・コルレス銀行を通じた国際銀行「遅くて、高くて、わかりにくい」
⇒リップル・プロジェクト:銀行間を分散型台帳のネットワークで結び、安価でリアルタイムな国際的な送金
・DVP決済「Delivery versus Payment」:証券の引渡しと代金の支払いの両方をワンセットで行う仕組み

などなど(メモ途中)
[/private]

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2018年11月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

投機商品でありたぶんFXみたいになっていく、通貨になるには値が上がらなくなることが必要、中央銀行がやり始めたらえらく通用しそう。
この三つだけで私には十分。
読んでて面白かったが、ついていくのはそれなりに骨が折れた。

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2018年05月28日

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仮想通貨ないしビットコインの説明は最初の1/3で、残りの2/3を使って、ブロックチェーン技術が今後金融界でどのように使われていくか、という展望が書かれています。

ボクがビットコインを知った時は、「通貨が政府から自由になる」という衝撃に胸を躍らせました。もちろんすぐにみんながビットコインを使うような世の中になるとは思わなかったけれど、国家が関与せずに通貨に信用を与える仕組みができたことは、革命的だと思いました。

ただ、ビットコインじたいの将来はバラ色、というわけではないようです。ビットコインに対する信用は、マイニング競争から生まれているわけですが、ビットコインには発行上限があり、リワードは指数関数的に減衰しています。そして2140年頃にはリワードが全く得られなくなってしまいます(少額の取引手数料を除く)。したがって、ビットコインじたいの価格が指数関数的に上がっていかない限り、現在のレベルの報酬は得られないわけで、マイニングのインセンティブがこのまま続いていくかはわかりません。加えて、すでにマイニング競争は寡占化が進んでおり、マイナーの2/3は(電気代が安い)中国の10社が占めています。マイニング競争が完全でなくなった結果、ビットコインの改ざんが発生するという可能性も否定できません。その他にも、法律上の問題や、税制上の問題もあります。

しかし、です。ビットコインの根幹をなす技術であるブロックチェーンは、仮想通貨以外にも使い道があり、それが安価だし安全だしということで結構使えそうなのです。具体例としてデジタル通貨、国際送金、証券決済があげられています。

ビットコインは、誰でも使うことができ、誰でも取引を承認できる仕組みです。(これをオープン型のブロックチェーンといいます。)ただし、誰でも取引を承認できるとなると、競争が十分でなければ、取引を改ざんできてしまう恐れがあります。したがって、取引や承認が出来る人たちを制限して、信頼できる人たちだけでブロックチェーンをやったり(これをクローズド型のブロックチェーンといいます。)、中央銀行ー市中銀行間と市中銀行ー利用者間の仕組みを別にする二重構造を取り入れたりするなど、ビットコインとは少し違った仕組みを使えば、信用を維持できます。各国の中央銀行や金融機関で実証実験が行われており、実用化も遠くないものと思われ、今後の展開が楽しみです。

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2018年05月04日

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ビットコインを始めとする仮想通貨とその根幹技術であるブロックチェーンはしばしば同列に論じられるが、その発展の可能性は全く違う。
前者は既にピークアウトしたのに対し、後者は決済システム等の実用実験が様々に行われているという。
著者が日銀出身ということもあり、決済システムの説明は詳しいが、正直ブロックチェーン技術がなくても実現できるのではないかと思ってしまうのは、単に知識不足だからか。

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2018年04月12日

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既に手を取った人も多いであろう書籍。
世間を賑わせてる仮想通貨を一体これは何なのをわかりやすく解説してくれる。合わせて仮想通貨を支えるブロックチェーン技術についても解説。
NEM流出事件は記憶に新しいが、仮想通貨の影の部分を指摘する一方で、ブロックチェーンを使って各国の中央銀行がデジタル通貨を発行しようとしている動きがあることを知らせてくれる。これを読んだ自分は、(もともとも持っていなかったが)、仮想通貨を持つことにより抵抗を覚える。手を出す気が起きない。

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2018年03月26日

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今までぼんやりとしか理解できていなかった仮想通貨について理解を深めることが出来た。
ビットコインを例に仮想通貨の仕組みを解説し、タイトルにある今後のビットコインの動向を予測している。
さらにブロックチェーンという技術自体は非常に優れたものであり、今後の金融界のブレークスルーになる技術であり、各国の中央銀行がデジタル通貨への取り組みを積極的に行っていることも紹介されていた。
ビットコインは通貨というよりも投機対象商品と化してしまったが、ブロックチェーンなどの技術を活用することで将来的には本物の通貨が登場することを期待したい。
ちなみに、電子マネーと仮想通貨の違いも今更ながらに理解できた。

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2018年03月17日

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基礎的理解にはとてもよいのではないでしょうか?結局でも、コンセンサスをどう得るのか?みたいなところが気になるのと、Proof of workってのはやっぱ偉大だなーってところ。つまり、Interledgerになっちゃうと技術的にラジカルなところがないっていうか、プロトコルとして非常に人間的になっちゃうんだよね。結局海外送金がちゃんとできるくらいの話なんだ。みたいな。VISAでやれそうじゃん。みたいな。まあ金融的な事情はいろいろとあるんだろうけど。まあでもビザンチンとか言いたい。

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2018年02月12日

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ビットコインではなくブロックチェーン技術の応用分野にフォーカス。ビットコインディスの上にリップル推し。FXのような投機対象のビットコインではなく、ブロックチェーンの可能性には期待される。

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2018年02月04日

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ビットコインの持つ様々な限界と、逆にブロックチェーン技術がもつ将来性についてまとめた本

ブロックチェーン技術の代表格であるビットコインだが、ブロックサイズが大きいなの仕組み的な限界や、すでに9割以上を一部の人が保持しているという構造、そもそも通貨として世界標準になることは無いのではないかと言うことが語られていた。
(海外、金融業界では、もうビットコインはオアコンとも書かれていた。)

一方、一般の人が使う、仮想通貨以外にもブロックチェーンには分散帳簿として様々な役割や、その応用方法が書かれていた。実際、toB、toC、governmentなど、様々な場所で、実証実験が始まっている。例えば、リップルなどはその代表格だ。
金融業界での、具体的な事例(デジタル通過、国際送金、証券取引)などについてもかなり詳しく解説してあり大変面白かった。

ブロックチェーン技術で、より便利な世の中ができそうな気がしてきた。
また、ビットコイン表面的に捉えてた自身にも反省。勉強になりました!!

文字量が多い一面もあるが、ビットコイン、ブロックチェーン技術について大枠を捉えるにはいい本だと思うので、もし仮想通貨・ブロックチェーン技術の大枠を把握したい人がいれば是非!

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2018年01月30日

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ビットコインは本来のあるべき姿である多くの人が所有して決済や海外送金などで流通することが少なく、少数の人が独占して所有して、投機的なバブルになっていると切り捨て、ブロックチェーンを活用して本来の目的を達成するための動きを、各国の中央銀行、銀行業界、証券業界について解説する。
Webの振込でエラーリカバリルートがFAXなのは、さすがにやめて欲しいです。60行以上が参加している「内外為替一元化コンソーシアム」にはとても期待してます。

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2018年01月21日

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話題のビットコインについてとそのコア技術であるブロックチェーンを使っての展望が詳しく書いてあった。
バブルがはじけてしまった時に、苦しむ人が少なくなかったら良いな。今からビットコインの購入や一から勉強を考えてる人がいれば、参考になるはず。

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2017年12月14日

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専門用語が多すぎて読解に苦しんだが、自分の解釈としては、ブロックチェーン(分散型台帳技術)は取引データをブロックのようにして管理するシステム。そこにはオープン型とクローズド型が存在し、ビットコインはその前者に当たる為に、不安定であり幸先が不安であるとの見方がされているようだ。

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2021年02月14日

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デジタル通貨はマイナス金利がつけられる。
ビットコインは生き残らないがブロックチェーン技術は使える。
マイニングによって、取引の承認が行われる結果、安全性が確保される。発行上限が決まっている=インフレに強い、デフレになりやすい。マイニングがとまると破壊的。
マイニングのリワードは4年ごとに半減する。2140年にはラストデイを迎える。

貨幣の三大機能=一般的交換手段、価値の尺度、価値の保蔵手段

シルクロード事件、マウントゴックス事件、ランサムウェア事件の身代金支払い手段として。

中国が取引のほとんどを占める。外貨交換規制の抜け道として使っている。

ICOは多額の資金が集まる。イーサリアムが使われるのでビットコインより上昇率が高い。

中央銀行がこのような仮装通貨を発行する。貨幣は時代とともに変化した。貝殻から穀物、金属貨幣、兌換紙幣、不換紙幣、電子マネー、デジタル通貨?

スウェーデンはeクローナを目指している。しかし国民は気乗り薄。すでに多くの小口取引で、スィッシュというサービスが普及している。

現金の転々流通性をどのように確保するのか。=オープンループ型。
電子マネーはクローズドループ型でその都度発行体に戻す仕組み。
現金の持っている匿名性をどこまで確保できるか。中央銀行が支払いデータを持っていていいか。

中央銀行マネーは現金と当座預金の2種類。
銀行券を電子化する現金型デジタル通貨=現金の代わり。
デジタル通貨はコピーが可能。この点、ブロックチェーンが有力な選択肢になる。
誰がマイニングを行うか。取引承認に時間がかかると実用にならない。
銀行の中抜きの発生。中央銀行から直接供給されれば銀行の為替業務が必要ない。
現実性は乏しいのでは。

中央銀行が民間銀行に発行し、それを個人が利用する。RSコイン。

ゲゼルのスタンプ付き紙幣=地域通貨では使われたことがある。マイナス金利付き紙幣。

国際送金の問題。SWIFTを使ったものとリップルの送金モデル。リップルは早くて安い。国内送金も一緒にできる仕組み。

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2020年07月16日

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ビットコインの基本的な仕組みと仮想通貨の未来展望、ブロックチェーンの未来、中郷銀行のデジタル通貨発行、ブロックチェーンによる国際送金、証券決済へのブロックチェーンの応用について書かれている。

特に中央銀行のデジタル通貨発行方法についての展望は目を通しておいたほうがいいです。

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2019年04月29日

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 ブロックチェーンの本。著者は日本銀行出身。ビットコインの問題点、ブロックチェーンについての基本的内容と金融分野での応用状況(デジタル通貨、国際送金、証券決済)について書かれている。
 金融分野に特化した本なので、ブロックチェーンのビジネスへの応用可能性を探るには向いてない。細かい話も多い。金融関係の人にはおもしろいかもしれない。ビットコインが非常に偏った運用に陥っていること、各国の金融分野でのブロックチェーンに対する実証実験への積極性などの部分は参考になった。
 以下、主なメモ。
■ブロックチェーン
・ブロックチェーン=分散型台帳技術、DLT、Distributed Ledger Technology
・応用分野: 仮想通貨(1.0)、金融分野(2.0)、非金融分野(3.0)
・特徴: 改ざん耐性が高い、可用性が高い、運用コストが低い
・オープン型: 取引の自由、参加の自由に主眼。ビットコインはこっち。中央管理者を設けないため、構築に手間がかかる
・クローズド型: 取引の安全性や信頼性、取引のリアルタイム性、早期の決済完了性に主眼。主流となる可能性が高い
■ビットコイン
・ビットコインを支えるしくみ: ブロックチェーン、プルーフ・オブ・ワーク(複雑な計算をさせることで、取引データの改ざんを防ぐ)、マイニング(通貨の発行。複雑な計算の最初の正解者に報酬として与えられる)
・通貨の三大機能は、①一般的交換手段、②価値の尺度、③価値の保蔵手段。ビットコインは、①②を限定的に満たすが、投機対象として③が中心
・ビットコインの問題点: 匿名性から闇取引に利用されやすい、取引所など流通経路や管理体制が確立されていない、マイニングの集中化(中国)、発行上限→ビットコインの将来性は厳しめ
■その他応用
・中央銀行によるデジタル通貨。主な課題は、転々流通性、匿名性、偽札リスク大(データは複製可能)
・媒介通貨による国際送金の高速化、低コスト化
・証券決済の低コスト化

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2018年06月18日

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岩村充教授から新潮社の編集者を紹介されて、この本ができたらしい。題名も編集者がつけたんだって。

人口130万人のエストニアがエストコインの発行に名乗りをあげてるんだって。
最近、エストニアの、社会全体、国家全体のデジタル化については、よく取り上げられているよね。

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2018年05月28日

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「アフター・ビットコイン 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者」 中島真志 ★★★☆☆

すごくニッチです。
ビットコインを投資(投機)ととらえている人には役に立たず、
ブロックチェーンをシステムとしてとらえている人にも役に立ちません。役に立つのは、金融業界にいる人で、ブロックチェーンに係わりそうとかシステム部門の人だけでしょうか。
ビットコインの光を謳う書籍が多い中で、ビットコインの闇を扱う点で価値があります。
なのでそこは面白いです。
一方で、著者の専門分野である、銀行の取引の部分になると急につまらなくなります。
ただ、銀行間のやりとりとか国際送金の仕組みなど知らなかったので非常に勉強になります。
金融系のエンジニア1年生に読ませたいです
#引用
・ビットコインについては、下記などの様々な課題や問題点があり、これらを総合的に考えると、ビットコインの将来については厳し目に見ておいた方がよい ・ダーティなイメージの広がりと信頼の低下
・保有・採掘・取引構造の偏り
・発行上限やりワード半減の仕組みの持つ弊害
・ブロックサイズ問題と分裂騒動
・仮想通貨に対する規制導入の動き
・健全なコミュニティつくりの失敗
・バブル的な兆候

・ブロックチェーンの応用分野 ・仮想通貨に応用する→「ブロックチェーン1.0
・金融分野に応用する→「ブロックチェーン2.0
・土地登記、資産管理、商流管理、医療情報、投票管理など非金融分野に応用する→ブロックチェーン3.0

・金融分野にブロックチェーンを導入する場合は下記の方向性が明らか ・参加者の範囲を絞り込むクローズ型とする
・合意形成は、取引の高速処理が可能な「実用的ビザンチン・フォールト・トレランス(PBFT)」系のアルゴリズムや当事者間による取引承認を行う
・必要な場合には、ノードによって役割を分ける
・トランザクションの検証・承認には特にリワードは与えない
・取引当事者以外には取引内容が見られないようにプライバシーの制限を行う

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2023年10月27日

Posted by ブクログ

世間では話題のビットコインについて気になったので買ってみた。
ビットコインの章の内容は、集中して読めるのだが、ブロックチェーンに関しては、元々興味があった訳ではないので、読んでいても頭に入ってこなかった…

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2018年02月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ビットコインの解説と、ブロックチェーンの今後の応用分野についての考察。具体的な事例が多く示されており、技術応用の可能性についてもかなり現実的な予想がなされていた。新しさはあまり感じなかったが、ブロックチェーンについての知識が再確認できたという感じ。

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2018年01月23日

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