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死とは生者のもの
どの国のどの民族も、どの宗教もその根底は揺るがない。
例外はと言えるのはエジプトのミイラだろうか。生者の慰めのためではなく、あくまで死者の来世のために残すものだから。
近代社会から見れば異なものに見えるトラジャの人々の風習は、けれど世界において唯一というわけでもない。
遺体や遺骨を伝統的な手法で残し、残されたものの悲しみが癒えるまで身近に置かれたりするのはそう珍しくないから。
日本人の遺体や遺骨への執着も、世界から見れば十分に珍しいのだし。
改めて自分の死生観や、誰のための葬儀なのかを考えさせられるリポートだった。