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Posted by ブクログ
【張作霖の生涯からは、近代中国の激動が見える。遠くない未来に奈落が待ち受けている日本の運命もまた、はっきりと見える】(文中より引用)
世が乱れる清朝末期に躍り出て、瞬く間に東北の王となった張作霖。1928年に爆殺されるまでの駆け抜けた半生を、膨大な情報量を基として臨場感たっぷりに描いた作品です。著者は、読売新聞社の中国駐在編集委員などを務める杉山祐之。
「張作霖爆殺事件」という単語の連なりでしか知らなかった人物だったのですが、大河ドラマの世界顔負けの波乱の人生を送っていたことがわかり、まず伝記として最高に面白い読み物でした。同時に張作霖から眺める清朝の崩壊や近代日本の対中外交が伺える点も、高評価をあげたくなりました。
知らないことがまだまだたくさんあるようです☆5つ
Posted by ブクログ
日本の関東軍は張作霖を爆殺した。張作霖は軍閥の親玉という扱いで終わらせられがちであるが、中華民国(北京政府)の国家元首であった。国家元首を殺害しており、由々しき事態である。この重大性は現代日本では軽視されている。