【感想・ネタバレ】AV女優消滅 セックス労働から逃げ出す女たちのレビュー

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Posted by ブクログ

AV女優も風俗嬢と同じで最近は自らなる人が増えている、というのは確かなはず。ただそれでも出演強制に関しては古くからと同じく当然あるわけで、そういった構造になっている中で、以前と同じ業態のままではいかないでしょう?という結論になるまでに業界の裏を色々と解説してくれる。
全くの私見だが、男としてAVにはやはりお世話になる時期が当然あって(特に日本では、なのかはわからんけど)、どうせ見るならやはり好みのきれいな女性の裸体やセックスを見たいのはどうしようもない。でも画面の向こうの女性が強制ないしは半強制の契約で女優業を始め、ギャラも少なく、引退後は自己嫌悪に苛まれて良い人生を送れないとしたら…と考えると非常に辛い。
ところで、過激なAVが作られるのは結局それを望む男がいるから、という。個人的にはきれいな女性の美しいセックスしか見たいと思わないので、私には強姦物やぶっかけ、多人数プレイなどなど、過激さを売りにする映像に性欲を覚えること自体が不思議に思うし、そういった願望を持っていることの病理を感じてしまう。リアルに充実しないからそうなの?いやどういうものにも性的感情を抱いてしまうという脳の困った性質があるんだろう。困ったものだ。

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2017年12月28日

Posted by ブクログ

<目次>
第1章  人生が破壊された超人気AV女優
第2章  納得して出演している女性ばかりじゃなかった
第3章  歌手になりたくてAV作品に出演
第4章  人間扱いされないAV女優たちの絶望の系譜
第5章  普通の女の子をAV女優に導く暗黒のスカウト最前線
第6章  「AV女優に人権を」業界でただ一人動いた元AV女優
第7章  AV業界が消える前に
第8章  強要問題はAV女優の反乱だった

<内容>
先日、教え子がAV女優デビューしてたことを聴いてショックだったが、AV業界の裏を知る中村さんの著書は意外と欠かさず読んでいる。今回は、あまり具体的な女優の話が載っていない(引退後のインタビューなので女優として特定されないような配慮がされている)。法律や業界の裏事情など、重い話が多かった。何よりも往復の新幹線で読んでいたが、往復とも隣の席が女性で、読みにくかった…。

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2017年10月16日

Posted by ブクログ

2016年以降のAV女優の出演強要問題を受けて、AV業界のこれまでと今後の問題を論じた本です。

著者は長年AV業界に関係するライターとして活動しており、その実態を記したルポタージュをこれまでも刊行しています。本書は、出演強要の事件をきっかけに、編集者から著者に執筆の依頼があったという経緯で刊行にいたったようですが、出演強要をめぐる事件だけでなく、著者自身が過去に見聞した、従来のAV業界の問題についても解説されています。

昔にくらべるとAV業界ははるかに健全になったはずだというイメージをいだいていたため、出演強要の問題を知ったときも、「まだそんな実態があるのか」という感想だったのですが、本書によると、出演強要問題は表に出にくい無名の女優だけでなく、むしろスターとして活動している単体女優が被害者となった事件であり、その背景には消費者のニーズにこたえて熾烈な女性獲得をくりひろげる業界の構造があったとされています。

本書のしめくくりのことばは、「最後に友人や知人が多いAV業界が生き残れること、誰も摘発されないことをここで願っておきます」となっており、縮小への道をたどっていくことは確実ではあっても、AV業界が健全化へ向けてあゆみを進めてほしいという著者の思いは、おそらく本音なのだろうと思います。もっとも、著者の提言がこの業界にまつわる問題を解決する決め手となるのかという点にかんしては、やや疑問も感じました。そのことは、しめくくりのことばに示されているように、著者自身のおそらく個人的な希望も入り込んでいるのではないかという気がします。

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2023年04月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

AVライターの著者が、AV業界の問題点 危機的な状況を、業界人のインタビューを交えて執筆。真面目な内容。強要問題がいかに根深いか、AVに出演後どれだけ悲惨な人生が待ち受けているかを考えさせられる。まともな業界団体を作り、人権を保護していく必要が有るとの意見はしごく真っ当。

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2018年12月19日

Posted by ブクログ

 去年、最初のジャブに対してAV業界が戦わずに逃げたのが、実は最後のチャンスで、壊滅は必須だろう。という話。

 対抗するには、ソフ倫みたいな地廻りミカジメなダニ組織が必須だったろうが、悪いことにAV業界は害虫駆除してしまった、という辛い事実も。

 顧客の要望に忠実なAV業界は、新自由主義の典型でもあり、新自由主義は、エコシステムを食い荒らすことで存在するということの証明でもあった。

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2017年10月14日

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