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Posted by ブクログ
『あんたが大将』、『見さかいもなく』、『金魚のうろこ』、『達人大勝負』、『夢笛』の5編収録。
田辺聖子の原作を鴨居まさねが描く。
「女はフットワークが軽くなくなったら終わりやな」(見さかいもなく)や「笑えっ 笑わんかい いっぺんでも数多く笑(わろ)たほうが人生は勝ちやねん」(夢笛)のように、『金魚のうろこ』以外は関西弁が出てきて、そういう点でも楽しめました。
私は田辺聖子さんの小説を読んだことがない。
でも、映画『ジョゼと虎と魚たち』(大好きな作品)を観て、田辺さんの世界に少し触れたり、このコミックを読んで、またちょっと触らせてもらったりと、関わるチャンスは何度か得ている。
なーのーに、まだ読んでいない…何故…そろそろ読んでみようかしら。
陽気で茶目っ気があり、胸にじんとくる。
そんな世界ではないかと、今まで触れた部分から感じているのだけれど。
Posted by ブクログ
鴨居まさねが田辺聖子の短編小説を漫画化。
年齢わりと高めの男女の関係性を多く扱っている。
家族というものの重層性を感じさせる「達人大勝負」と、恋愛を引きずる感情に共感させられた「夢笛」が好き。
重い問題を扱っても、ユーモアをまじえて清潔に描ける鴨井さんと、関西人らしい柔らかさと芯の強さを持った田辺聖子さんの組み合わせは、相性ばっちり。編集さんの企画力の高さを感じる。
ただ、原作の時代性ゆえだろうが、女性観・男性観がやや古く、ところどころ目に付いてしまう。
Posted by ブクログ
1話目の、内気だった奥さんが、ドレッサーを買えなかったのをきっかけに外に働きに出て、どんどん変わっていく話がおもしろかった。最後の「せえへん仲」もよかったな。