【感想・ネタバレ】あの戦争になぜ負けたのかのレビュー

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Posted by ブクログ 2014年03月25日

対談の形で進行するが、整理されているのと、注釈が細かくつけられているため、非常に読みやすくわかりやすい。
本書の最後に、各人が書いた文章があり、その主題で、それぞれがどこに主眼を置いているのかがわかる。それを前提としてもう一度読み直すのも興味深いと思う。

「永遠の0」で、本当にこんな戦争だったのだ...続きを読むろうかという疑問がわいた。小説は史実ではない。
そしてこの本を読んだのだが、戦争というものがはじまり、継続していくということが、こういう形で行われていたのか、という再確認でもあった。国を存続させるために、やむなく開戦に至ったのだという認識を改めざるを得なかった。

日本人とはどういう民族なんだろう、という混乱も起きる。

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Posted by ブクログ 2013年01月23日

6名のそうそうたる面々が大東亜戦争を討議。討議のかたちだが文章がうまく補足されてるので、戦史全体像と事件経緯もよく分かる。注釈も見開きごとにあるし。

日本の戦略性ゼロというか「エイ、ヤー」の勢いってのはこんなにもヒドかったのか。かなりコキ下ろす一方で、昭和天皇の評価は高い。天皇と大元帥の二役で苦し...続きを読むいなか最大限の情報発信をしてきたと。

それにしても「バスに乗り遅れるな」の勢いって、いまのTPPで騒いでんのといっしょだろ。日本人ってホントに歴史から学ばない民族なんだなあとつくづく思った。逆に外国からみればそれが不思議以上に得体の知れない恐怖を感じるのかもしれない。

あの戦争で日本人は「攻勢の限界点」を軽々超えてしまった。ちょっとずつ目標上げてくうちに、いよいよ収拾つかなくなるというのは日本人の癖らしい。ユニクロもヤマダ電機も身のほどを知らんといかん。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

どうして日本は太平洋戦争で負けたのかを座談会形式で六人の著者が8つのテーマを話し合っている。

座談会形式なのでとても読みやすい。テーマも興味深く、変にイデオロギーを持ち出さず、あくまで実証的に論ずる姿勢は評価できる。また、第二部の「あの戦争に思うこと」では著者各自の歴史観などが述べられており、歴史...続きを読むとの付き合い方を考えさせられた

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年01月21日

対談集。
著者 : 半藤一利 中西輝政 福田和也 保阪正康 戸高一成 加藤陽子
さまざまな視点から、太平洋戦争について、どんな経緯で、誰がどんな動き・発言をしたか、などを語り合う。
読んでいると、果たして、どうして、あんな戦争が起きてしまったのか(止められなかったのか)、やめられなかったのか、いった...続きを読むい、どれくらいの方が亡くなられたのかと思うと、いたたまれない。
「なぜ負けたのか」というより、勝ち負けよりも、なぜ戦争を始めてしまったのか、もっともっと検証していかなければならないと思う。

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Posted by ブクログ 2016年08月15日

近衛は首相の強い意思もあり、昭和16年10月中旬に、アラスカにおいてルーズベルト米大統領との首脳会談が計画されていた。ところが近衛書簡の内容の概ねが漏れてアメリカの新聞に発表されてしまう。日本政府はアメリカに泣きを入れた!対米強硬・親ドイツ派の右翼や小壮軍人や軽噪な言論人は、この方に激昂した。一般の...続きを読む国民の気持ちまでもがぐんぐん激烈になり、アメリカに対する敵愾心をいっそう燃え立たせることになる。日本国内の世論の熱狂が、アメリカ小竹に良い口実を与えたことになる。こうして一気に、首脳会談の望みは微塵に砕け散ったのである。

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Posted by ブクログ 2014年08月26日

この本を読むと官僚組織が力を持ちトップダウンで政策を指示、遂行していくという流れが戦前から変わっていない事がわかります。(力を持ったものが武官が文官に代わっただけ。)過去の戦争での悲劇をを風化させてはいけないと強く思います。

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Posted by ブクログ 2013年03月10日

今現在の現状を理解するのに先の大戦ってとても重要だと思う。例えば、開戦の理由は石油をアメリカに止められたのが直接の要因で、エネルギーに関しては当時とあんまり変わっていない。負けた要因をきちんと分析、理解ることもこれまたとても重要。さっきバラカンさんのラジオで戦争は二度と起こしてはならない、みたいなこ...続きを読むといってたけど、起こしてはならないからこそ、きちんと抑止力としての武力は必要だし、憲法もちゃんと改正しないといけない。戦争ダメの理想論だけで思考停止に陥るってのは、先の大戦の理解が足りないからなんだよね。

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Posted by ブクログ 2013年01月03日

軍部にコミンテルンが入っていたようだとか、受勲スコアの考え方とか、草鹿龍之介が剣道的な戦略概念を持っていたとか、開戦直前の顛末とか、知らなかったことが書かれていて興味深い。

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Posted by ブクログ 2011年12月03日

英国情報部へのスパイ浸透とゾルゲ事件を引き合いに、軍部にもソ連のスパイがいた、そして日本の方向性を誤らせたのではないかという示唆は興味深かった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年04月17日

[ 内容 ]
「対米戦争の目的は何だったのか」、「陸軍エリートはどこで問違えた」等、戦後六十余年、「あの戦争」に改めて向き合った六人の論客が、参戦から敗戦までの疑問を徹底的に掘り下げる。
「文藝春秋」読者賞受賞。

[ 目次 ]
第1部 座談会・あの戦争になぜ負けたのか(対米戦争の目的は何だったのか...続きを読む;ヒトラーとの同盟は昭和史の謎;開明派・海軍が持つ致命的欠点;陸軍エリートはどこで間違えた ほか)
第2部 あの戦争に思うこと(空しかった首脳会議;八月九日の最高戦争指導会議;私の太平洋戦争観;果たされなかった死者との約束 ほか)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2010年10月03日

NHKで昨年放映された、首脳部ぐだぐだ座談会を思い出しながら読んだ。
戦争をするも続けるも、雰囲気と気遣いと押しの強い弱いによって決まったようだ。
遺伝子に組み込まれた国民性なのか、空気が決める傾向は、今も変わっていない気がする。
我らは猿以下か。

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Posted by ブクログ 2010年02月14日

あの戦争になぜ負けたのか ものすごく疲れる。なにも歴史から学んでないし。歴史の授業で取り上げるべきだ。

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Posted by ブクログ 2024年03月06日

6人の学者や作家による座談会。私の理解力が足りないのか、話についていけない部分も多かった。
だが、どうして戦争が始まってしまったか、当時の状況などはよく分かった。
特に特攻に関しては考えさせられた。

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Posted by ブクログ 2020年08月04日

第1部は識者6人による座談会。
第2部は6人それぞれの補遺的文章。

あの戦争で当時のメディア(新聞とラジオ)が果たした役割はとてつもなく大きかった。開戦を賛美し、国民を扇動熱狂させた。恐ろしい!

終戦の日はいつか?
ポツダム宣言受諾を敵国に通告したのは8月14日。
それを国民に伝えた(玉音放送)...続きを読むのは8月15日。
ポツダム宣言受諾文書に調印したのは9月2日。
日本人は「終戦記念日は?」と問われれば8月15日と答えるが、国際的には「9月2日」が一般的だそうだ。

あの戦争の経緯が分かる文書はまだまだ未公開のモノが多い。なぜ開戦したのか?戦争の経緯は? 歴史的な解明はまだまだ先のようだ。

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Posted by ブクログ 2018年06月08日

第一部の座談会は話があちこちに飛んで、結局なぜあの戦争に負けたのか結論が分かりにくい。この手の設問にはいくつかの回答パターンがあって、①圧倒的な国力差で最初から勝ち目がなかった、②戦争指導者に終戦に至る大局的展望がなかった、③補給の軽視や精神論の偏重など実戦レベルでの無能力、の3パターンである。
...続きを読む書にもこれらがもれなく登場し、いつもの議論で新たな視座はない。
だが色々知らなかった史実があったり、昭和天皇が意外に『君主』だったり面白かった。

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Posted by ブクログ 2017年09月22日

対談。なぜ戦争になったのか。どこで間違えたのか。こういう本を読むと、自分がいかに知らなかったということを痛感する。そしてこういう本を読んで思うのは、過去のこととして知識にするのではなく、今、自分のいるまわりに活かせることはないか、ということなんだよね。

 大正七年の原敬首相から昭和七年犬養毅が五・...続きを読む一五事件で暗殺されるまでを日本の政党政治の黄金期という。

 では、原敬の何がすごかったのか。

 偉大だったのは、としていわれること。

 原敬日記をひいて、すごくこまめに軍人に会っていることを指摘している。

 こまめに、ひょっとしたら自分と反対意見の人とも会って、パイプをつくっていたことが、強い力を持つことになったということだろうか。

 意見が違う人とも、交流する。それによって単純に自分や自分の側の利益を押し通すのではなく、より多くの人が満足する道をさぐる。それが大きな仕事をするうえで肝要なのではないかな。

少なくとも、自分に反対する人間に対して「こんな人たちに負けるわけにはいかない」というのは、スケールが小さいんだなと思う。

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Posted by ブクログ 2016年03月03日

日本がなぜアメリカとの戦争に踏み切り、そして負けたのかという点について、近代史に造詣の深い6名の方が対談形式で述べる本。「なぜ負けたのか」よりも「なぜ国力に圧倒的な差があったアメリカとの戦争に踏み切ったのか」という点に関する部分には、ちょっときな臭い雰囲気になりつつある今日、考え直す意味は深いと感じ...続きを読むます。
対米戦争に限らずほとんどの戦争が「自衛・自存」を大義名分に始められ、ブレーキをかけるはずのメディアも政権や大衆に迎合していく流れであった事などは同じ過ちを繰り返さないためにも知っておくべき事実であると思います。
なぜヒトラーのドイツと同盟を結んだのか、海軍・陸軍エリートはなぜ判断を誤って開戦に向かったのか、開戦以後の戦略は存在したのか、など8つのテーマに分けて議論されています。
物凄く深い議論が展開されているのに、私自身の近代史に関する知識不足で、いまいちよく分からない印象を受ける箇所もありました。でも逆に言うと新書サイズでここまでの内容の本だけにお買い得なのかも。歴史(特に近代史)はちゃんと勉強しないといけませんね。

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Posted by ブクログ 2015年01月24日

戦争の裏にあったエリートたちの多様な思惑や昭和天皇の孤独さ、特攻兵の上官たちの無責任さなどを知ることができ、新たな視点を得られた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年08月21日

昭和史を語る際にいつも示唆を受ける半藤、保阪に右よりの中西が加わり、どのような討議になるのか興味深いところでした。昭和の大戦という際に、日米戦争を分けて、中国に対しては明らかに侵略戦争であったという半藤、保阪に対して中西は何となく曖昧な姿勢であると思いました。それだけに日本が反乱もなく、一致して闘っ...続きを読むていけたのは米英に対して自衛=興国存亡の危機にあるという意識が強かったからだという一致した考えもなるほどと思いました。このタイトルではなく、「なぜ負けることが分っている戦争をしたのか」という観点から、日本の指導層に対する厳しい批判は今の私たちの姿勢(政治だけでなく、企業においてさえ)に反省させられる指摘が多いです。合理的なはずの軍隊が日本軍においては合理的でない行動が多かった、それゆえ戦死とはいえ、圧倒的に餓死者、海没者が多いということは実に皮肉な現象です。朝日、毎日などの新聞が反戦的な論調から、NHKのニュースに煽られて、短期間に軍部に同調していく劇的な変化は衝撃的ですね。なんとその方が購読数が増えるという、読者の要望に阿ったものだからです。6人の討議である一部の迫力に比し、第二部の6人の小論はやや月並みでした。

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Posted by ブクログ 2013年02月02日

いかにあの戦争が非合理的な意思決定の積み重ねとして開戦され、続けられたかが綴られている。「あの方がそこまで言われるのなら、勝ち目はないけれど、一緒にやってみよう」という精神論。今に至っても尚、似たような論調を耳にするのは気のせいだろうか。印象に残ったのはアーリア民族至上主義のヒトラーが何故日本と組ん...続きを読むだのか。そして特攻、玉砕、零戦、戦艦大和に関するくだり。今後のためにももっと意思決定における説明責任を追求すべきだと思う。それに事後のaccountabilityも欠かせない。

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Posted by ブクログ 2012年09月01日

6名のそうそうたる面々によるが大東亜戦争に関する座談会。
半藤一利・保坂正康・中西輝政・戸高一成・福田和也・加藤陽子の6名。僕自身かつてその著作で勉強させてもらった人も多くいます。また、この6人の大東亜戦争に対する立ち位置が微妙に違っているので、そのあたりも興味深く読ませてもらいました。

ただ、内...続きを読む容が非常に多岐に渡るため、それぞれの議論が尽くされていない印象があります。一致点を見つけて終了、といった感じです。もう少しテーマを絞り込むか、参加者を3人くらいにするかした方が、より深い議論が楽しめたのでは、と思います。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年06月23日

太平洋戦争がなぜ起こったのかを色々な観点から見ていく。 日本の中国侵略から端を発してアメリカ・イギリス等々の包囲網からの石油のストップ。 日本は遅れてきた植民地政策による帝国であった。

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