【感想・ネタバレ】さみしさのレシピのレビュー

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慈雨が可愛い

最初は飲んだくれて口の悪い慈雨に
魅力を感じなかったんですが
時折見せる慈雨の本心に絆される。
お話のテンポもよくさくさく読めます。
面白い

#切ない #深い #シュール

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2022年08月13日

購入済み

もっと早く読めばよかった

一穂ミチ先生の作品は、どれも大好きな作品ばかりなのですが、これを後回しにしていたなんて。「さみしさ」なのがまた…しっくりきます。寂しい世界に漂う淋しいひと。独りぼっち。めぐり逢い。縁。繋がり。これからは明るく暖かく整理整頓された互いの居場所と、温かく少し塩辛い食事、甘々な絆に包まれていくのでしょうね。この作品の世界観が伝えきれない自分にがっかりしますが、本当に読んで良かった。

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2022年02月24日

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ネタバレ

家族に恵まれず、満たされない欠落を抱えた二人が互いの孤独に寄り添ってくれた故人を媒介に運命の巡り合わせのように出会い、ゆっくりと穏やかに心を重ね合わせていく物語。
特に何か劇的な展開があるわけでもないのですが、しっとりと霧雨が雨が降り続けるようなけぶった世界観の中で二人のさみしさがゆっくりゆっくり重なり合い、やがてあたたたかな想いとなって形を変えていくのがとても心地よかったです。
いまにしてみると、どしゃぶりの原型的な世界観のようにも思えます。

デリケートで繊細で他人に心を閉ざし、虚勢を張っていた慈雨が剥き出しの孤独をそっと包んで寄り添ってくれた亡き妻への想いを綴った裸の想いが描かれたエッセイの文章の美しさと深い愛情に、慈雨という人の心の深く柔らかな部分にそっと触れたような優しさとぬくもりを感じられて涙が止まらなかった。
(発音出来ないヴの点々、と孤独感を吐露するシーンの、知明にだから打ち明けたのであろう深層心理をあまりにも慈雨らしい言葉と態度で示すシーンがとても好きです)

異性愛者である知明から寄せられた想いを慈雨が気の迷いだと跳ね除けるのは当然で、一度はあしらったあと、実果子を裏切ることは出来ないと本音を曝け出す慈雨の姿が痛ましくも切なくて、胸に迫りました。
その後の知明の決意の篭った告白と共に、ずっと孤独だった二人が共に生きることを選ぶ姿はただ眩しくて愛おしくてたまらなかった。
皐月、実果子、咲彦、慈雨の四人の関係と数奇な運命にはえーっとなりましたが(青を抱くの宗清と泉のお母さんたち……と)、女性の身勝手さやずるさ、残酷さを描くのも一穂さんらしいなぁと。綺麗事ではない現実の生き辛さ、それでもお互いに心を寄せ合おうとする強さ、優しさはとても胸に突き刺さりました。

愛おしくて優しい二人の重ね合った想いに包み込まれるようでした。

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2017年06月15日

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ネタバレ

この本を読んで一穂ミチさんが好きになりました。

こういう行き当たりばったりで、だけどバランスのとれた同居生活ってすごくいいと思う。BL小説でなかなかお気に入りってみつからないんだけど、この本は本当に会えてよかったなと思うくらい好き。知明をちあきって呼ぶところも好き。

このくらい複雑で、なにかあるぞって感じなのに、さらさら進んでいく作品は珍しい。
あと言葉についてもさりげなく深いことが書いてあって、それをうまく例えにしてしまっているところがすごいなぁと心から。

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2013年03月26日

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最近酒量が増えてやばいな・・って思ってたのに、こんなの読んじゃったら、ますますやばいよ。

切実に、知明が欲しい・・・・食い意地^^;

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2011年08月29日

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これはすごく好きだと思った。やっぱり細かい描写が持ち味の方なのか。
途中まで、受攻の区別がついてないまま読んでましたよ。

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2010年11月07日

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表紙見て高校生ものかなと思ったのに、うまく騙されました。叔母の夫って、なんて複雑な関係かなと少し躊躇いましたけど、やっぱり先生!!!!感心しました。面白かったです。

#胸キュン #カッコいい #萌え

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2021年10月03日

Posted by ブクログ

義理の甥×亡くなった叔母の夫。表紙を見て勝手に学生ものだと思い込んでいたのでびっくり。疎遠だった叔母の死をきっかけに、叔母が結婚していたことを知り驚く知明。初めて会った叔母の夫である慈雨はつかみどころのない男で、知明の状況を知るとあっさりと同居を提案してくる。二人で暮らしていくうちに知明は慈雨がゲイであることを知り…というお話。
妹を嫌い、妹に懐いていた知明にヒステリックな態度をとる母親の存在が、一穂作品にしては珍しいなと思いました。(結構ゆるふわ系の母親が多かったような気がするので)
そして、この話でも一穂さんが好きと思われるシチュが…!つくづく一穂さんて不思議な作家さん。どの作品をとっても、王道や既存の作家さんと似た展開がないのに、このシチュに限ってはわりと使ってくるよね。自分の萌えに忠実というか、テーマとしても根底に秘めたものがあるのかな。
閑話休題。ツン受は苦手なはずなのに、なぜか一穂さんのツン受は好き。さみしさも合わせもっているからかな。作品に散りばめられた雨のイメージも、さみしさを表していてしっとりといいお話でした。

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2016年02月26日

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慈雨の寂しがりやな所が好き。
口が悪いけど、亡くなった妻を大切にしていて、一度懐に入れたら大事にする所とか。
この話はどこかしら寂しさを持った人物が多いな。
涙を流しながら実華子の言葉を繰り返すシーンが切なかった。一番心に残ってる。
ラスト、母親に対して恋人ですと気負わずに言ったちあきがすごい。

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2013年05月12日

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雨が似合いそう。全体に静謐な雰囲気が漂っている大人の恋という印象。なのに慈雨がときおり子どもっぽくていい具合にミスマッチ。

情景描写も心理描写も、うまく合わさっていて感情移入しやすい。特に慈雨の境遇には、胸が締め付けられた。また何回も読み返すと思う。

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2012年01月14日

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一穂さんの書く、「ちょっとダメなところのある人」ってどうしてこうも魅力的なんでしょう。
料理が絡む話って、すごく好きです。

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2010年10月30日

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cazumix

本作に関して、糖度が低いつゆーか同性愛についてが前面に押し出されててなかなかにシビアな部分が多いお話でした。BLはファンタジーと言われますが一穂さんのそれはちょっと違うとゆーかリアルとゆーか。イヤその夢のお話に喜んでお金出してるんですがね(笑)。一穂さんの目を通して見える世界って何だろ繊細?リアル?やたら生々しい。他にも文学的だったり筆力すごい作家さんたくさんいますが一穂さんはやっぱちょっと飛び抜けてる。さらに勉強家なのか物知りなのか存じ上げませんが毎回作品中に新しく知るものがあります「へえー知らなかったぁ!」と。本作では「賽の河原」最近他作でも「虹の入江」とか。お話楽しませてもらう以外に新知識も得られて確実に賢くなってる気がします(笑)。本作のレビューから脱線しましたが次作も楽しみです☆

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2017年11月25日

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ネタバレ

ちょっと腹黒くてさみしがりやの年上受をしっかりと支える、地に足の着いた年下攻です。まっすぐで、時たまガキっぽくて、きちんと嫉妬もして、でもちゃんと大人。さみしがりやでダメな人間のそばにはこういうちゃんとした人がいなきゃダメだよね~・・・としみじみ思いました。
慈雨さんのちょっと性格に難ありだけど、さみしがりやで放っておけないところ、ゲイなのに結婚して妻とフィジカル抜きの愛情で深くつながっているところなんかを読んで、『OFF YOU GO』の密を思い出した。こっちのお話の方が先なのにね。これが書けたから、『OFF YOU GO』みたいな話が書けたんだろうなとちょっと思った。わたしが今まで読んだ一穂さん作品の中で、この作品は大好きな方には入らないんだけど、会話の空気感とか、独特の心理描写や情景描写はやっぱり好きだな~と思う。

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2012年06月25日

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ネタバレ

フードスタイリストの卵・日高知明×翻訳家雨宮慈雨

叔母実華子の死を慈雨からの電話で知った知明は、居心地の悪い実家を出て、慈雨のところで居候をはじめる。

知明の家も慈雨の家も、理解のない情の薄い家族であるような印象を持ってしまうが、多分ごく一般的な人達が営む家庭なんだと思う。我が子のすべてを許容するってよく言われるけれど、世間の目を良く知る大人がそれらから、当人、自分、周囲の人を守りたいのは当たり前。
知明が母親からの愛情を感じられなかったと思うなら、自分の欲しがったものと与えられたものが違ったんだろうな、それはそれで母子の悲劇ではあるんだけど。そこがかみ合ってる母子ばかりじゃ無いと思う。
こういった部分を「さみしさ」と形容するなら、かなりの人が心のどこかに持つ負の部分をそっと取り出してドラマにした感じ。「さみしさ」がうめられる安心を与えられたラストにホッとする。

「かわいい甥っ子」として「ちあき」のはなしを実華子から聞いていただろう慈雨が、知明を嫌うはずがない。
年齢がいってる分、いろいろあった分、慈雨の「さみしさ」の大きさが素直でない言動になっているのだろうけれど、その「さみしさ」を感じ取れる知明も「さみしさ」を知っているってこと。そういうのが文脈から感じれるのが好き。
家の周辺とかフランスとかの情景が好き。
本筋に邪魔にならないのに、きちんと仕事について描かれてるこのバランスが好き。

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2012年01月09日

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