【感想・ネタバレ】汚物は消毒です 7のレビュー

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Posted by ブクログ

好い少年漫画をありがとうございました、田口先生
全7巻、自分なりに敬意をしっかりと込めた感想を書けた、と自負しております
ほんの少しでも、田口先生が、この『汚物は消毒です』と言う少年漫画へ詰め込んだメッセージを受け取れていればいいんですが
正直な所を言いますと、殿堂入りではないですし、扉を叩くほどの力も感じなかったんですが、不思議と印象に残る少年漫画でした
やはり、家族を軸に据えたドラマに、心地の良い家を形成するのに必要不可欠である掃除に、スポットライトを当てていたのがイイのかもしれません
風変わりなテーマを扱う事で、奇抜さを生み出すようでいて、ストーリーがしっかりと地に足が付き、テンポがしっかりと取られているのは、田口先生が、これまでの連載で得た経験を、自分で蔑ろにしていないからでしょう
これまでの作品に対してしてきた、後悔ではなく反省が、しっかりと活かされていたんじゃないだろうか、この『汚物は消毒です』には
また、恋愛要素も織り込まれていたが、余計だ、と感じさせず、どうなるんだろう、この人間関係は、そう、読み手をドキドキとさせてくれていた
司にとってましろさんは特別な姉、ましろさんにとっても司は特別な弟
好きだけど、それは家族愛の範疇から出ない
それぞれに、自分の気持ちと向き合い、自分で出した答えだからこそ、作品の質は、この完結巻で一つ上となった
作品そのものは、この(7)で終幕だけど、きっと、これからも、ましろさんの掃除愛は鎮まったりはせず、司を筆頭に、周囲の人間を巻き込んで、ありとあらゆる汚れを取り除いていくんでしょうねェ
彼らが、これから、どんな汚点の無い日々を過ごしていくのか、妄想が膨らみます
基本的に、人としては優れているましろさんだけど、何せ、長所が打ち消されかねないほど、掃除へのこだわりが強いからな、彼女と交際するとなったら、彼女と同じくらいか、それ以上の掃除スキルがないと厳しそうですよね
次回作は、「サンデーうぇぶり」ではなく、週刊少年サンデー本誌で読みたいな、と願ってしまうのは、ファンとしての我儘でしょうかね
どんなものが読みたいか、一番は召喚系のバトルなんですが、芸術系の学校を舞台にした友情あり、恋愛あり、家族ありの、青春大爆発なコメディも読んでみたいな、と思ってしまいます
自他ともに認める天才だけあって、お約束通りなトラブルメーカーかつトラブルブレイカーのヒロインと、そんな彼女が嫉妬するほどの実力があるけど、目立つ事を嫌う怪物じみた才能がある男子が、信念を衝突させ、より素晴らしい作品を作っていきながら、仲が深まっていくストーリーとか読みたいですね
どの回もストーリーが面白く、掃除テクも役立つものばかり
その中で、私がお勧めしたいのは、第76話「そばにいますよ」ですね
姉と弟の絆が強まり、司がましろへの「好き」を自覚している点が、お勧めする理由です
アオハル感の濃いコメディには、やっぱり、看病回が必須だと思うんですよ、私は
この台詞を引用に選んだのは、司のカッコ良さに、キュンと来てしまったので
彼は最初から良い男でしたけど、素晴らしい姉との賑やかな生活で、中身が磨かれたんでしょう
また、田口先生の恋愛経験も、これに反映されているのかな、と思いました
きっと、田口先生も、司が透子に対して感じたような「好き」が芽生える相手に巡り合えたんでしょうねぇ

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2018年11月06日

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