感情タグBEST3
Posted by ブクログ
過去の因縁から現代に蘇る、眷属と呼ばれる妖怪と、巻き込まれて四聖獣の力を使う人間の戦い。
戦いの緊張感というよりは、嫌悪感の方が強い。
敵を倒してもなかなか爽快とは行かない。
現実舞台ではそのようなものかと思うが、巻き込まれ型の主人公にしては、失うものと得られるものがまるで釣り合わず、そのわりにその事への葛藤があまりないのが気にかかる。
目的は今を守ることとしても、失うものが多く過酷すぎる。
青龍は義務感あるとしても、もうすこし、戦闘に対するモチベーションをわかりやすく書いても良かったのでないだろうか。
神器があれば精神的なフォローもされる、を拡大解釈すると、なんでもできそうな気はするが。
警察との連携が割と早く、ヒーロは孤独でない、というのは割と新機軸だった気はする。敵を隠すのにグダグダする必要がなくなったし、協力も得られたが、効果範囲には疑問が残るところ。中央がこの問題をどう考えているか、有耶無耶になってるのだよね。人造妖怪と人造ヒーローの戦いだから、他に重臣と同じ境地に達した陰陽師などはいなかったものか、中央と懇意の霊能者がいればそれなりに役に立ったのでないか等、巻き込まれた学生君よりは戦う意義がありそうで気になる。
キャラクターはなかなか生きていたと思うのですが、その分、過酷な参加者の生活、人生を考えてしまって、もっと出来ることがあったのでないかなど、いろいろもやもやするお話ではありました。