【感想・ネタバレ】植物はすごい 生き残りをかけたしくみと工夫のレビュー

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ネタバレ

 植物には、月下美人、オオオニバス、セコイアなど目立つすごさもありますが、本書では秘められたすごさが紹介されています。田中修「植物はすごい」、2012.7発行。①成長力(生産能力)がすごい(光合成)。キャベツ、5㎎のタネが4ヶ月で1200gに(24万倍)。植物は自分たちの食料だけでなく地球上の全ての動物の食料を賄っている ②栗の実の防御:鋭いイガ、硬い鬼皮、渋皮 ③病原菌の退治:ネバネバ(ムチン):山芋、オクラ、モロヘイヤ ④有毒物質で守る:アジサイの葉(青酸)、チョウセンアサガオ(アトロピン) ⑤紫外線の活性酸素と闘うために、抗酸化物質であるビタミンC、Eを体内に ⑥夏の暑さと乾燥に負けないよう、葉っぱは水を蒸発させてからだを冷やしている。また、冬に向かって、葉っぱに中に凍らないための物質(糖分)を増やして寒さをしのいでいる(凝固点降下)。

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2023年07月21日

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なんだか縁起が悪いと感じる彼岸花。
お地蔵さんの側に植えられているのはなんで?

著者田中先生の愛情深さと博識さがどのページにもふんだんに散りばめられていて。
読みながらとても優しい気持ちになりました。

かかりつけの小児科のDrにオススメいただき、感謝。

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2019年11月04日

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「えっ これなんという名前でした?」
「それは タケニグサですよ
 森の鹿も食べないので
 こうして いっぱいそこかしこに
 生えているのですよ」
しばらくしてから
「えーっ と これはなにでした?」
「それは タケニグサですよ」
と 同じような時期に同じ質問をして
ようやく10回目ぐらいにして
ようやく覚えることができる。

「えぇ わからないことは
 何度も聞けばいいのですよ
 私も 初めはそうでしたから」
と 山野の道を歩きながら
私の 植物の師匠は 話してくれた。

いままで
知らなかった 植物(動物)が
名前がわかるようになると
まるで 世界が見えてくる
ぐらいの心持に 楽しくなってしまう。

きっと
この著者の田中修センセイも
何度お聞きしても
ニコニコ応えてくれる
植物の師匠のお一人だと思う。

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2019年06月20日

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NHK子ども科学電話相談でも素敵な回答を聞かせてくれる田中先生。
植物について「へぇー!」と思うことがこの本にも多く書いてあり、感動した。
「植物ってすごいんだよ」と言ってみたところで、人にそのすごさはなかなか伝わらない。毒を作る、とか、身を守る、とか、生き残る術をいろいろとっている、といってもその感動はイマイチだ。
だけどこの本のレベルで「詳しく」書いてあると、新鮮な感動と実感がある。
私も人にすごさを伝えるときには詳しく言おう、と思った。

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2018年01月10日

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2016最初に読んだ本がこの本でよかった、と思えるくらい面白かった。正確には、興味深い内容が書かれていた。普段我々が何の気なしに接している植物の色、香り、味などが植物の生存本能、つまりタネを守って残すための植物の工夫によったものであることが、多くの例を用いて、分かりやすく説明されている。植物を見るときにこの本の内容を思い出し、その植物の工夫に感心することであろう。暖かくなったら植物園に行ってみようかしら。

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2016年01月08日

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毎年NHKラジオで行われる人気放送、「夏休み子ども科学電話相談」で植物を担当している、田中修先生が手がけた本です。
「いっぺんいうてみよか?」の名フレーズは、今年の夏に、Twitterでもちょっとした人気でした。

一応大人向けとなってはいて、高校生物程度の専門用語も出てきます。とはいえ全体に文章は平易です。
時折、漫画のように笑ってしまうような、コミカルなエピソードも挟まれています。
なので実際は小学校の高学年児童や中学生でも楽しめると思います。

因みに、巻末で謝辞を述べられている高橋亘先生も、今年の夏に電話相談の植物担当を行っていた先生です。

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2015年11月11日

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最高に楽しかった。植物はすごい!まさにそんな感じだった。著者の田中修さんが書かれる文章も読みやすく、面白い。同著者の本を他にも読んでみたい。

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2015年07月08日

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植物についての関心を持つきっかけになる本。

現代の生活では植物に関心を持っていなくても何不自由なく暮らすことができる。食事のとき野菜や果物を食べるがそれは植物というよりは食べ物である。そんな意識の外にあった植物を知ることは、よりよく生きること学ぶことにつながりそうだなと思えた。

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2022年11月21日

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なぜ赤い果物は甘いのか
なぜ熱帯の植物はカラフルなのか
ユーカリの葉には青酸が含まれてるのになぜコアラだけは食べられるのか
冬を過ごすと野菜はなぜ甘くなるのか
種なし果物の秘密

等々、淡々とした文章で書かれた植物のフシギ。
面白かった!

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2021年12月28日

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身近な植物から、しらなかった植物の生体をわかりやすい言葉や例題で解説されていて、とてもためになった。

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2021年09月23日

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 この本は植物の巧みな生き方をわかりやすく解説している。
 本書は本筋の理解に必要な化学や生物用語を解説しているので理系の知識に詳しくない人でもわかりやすく読み進めることが出来る。
 また所々に日常生活で見る植物の例やそれにまつわる日本文化の由来が語られ読者の興味を引くように工夫されてとても楽しめるようにもなっている。


 一章
 植物は光、二酸化炭素、太陽光を利用して自身で栄養を作り出せる。また外敵から身を守る手段としてトゲを利用。
 二章
 味(渋み、苦味、酸味、辛味)を利用して身や種を守ったり、反対に成長した種を運ばせるためにわざと食べられるように実を甘くしたりもする。
 三章
 病気から身を守るために体液、カサブタや香りなどを利用する。
 四章
 毒で身を守る。
 五章
 太陽光の紫外線を耐える(活性酸素の除去)のために色素、ビタミンCやビタミンEなどを豊富に作り出す。太陽光が強いほど色素の量が増加し植物はより色鮮やかになる
 六章
 暑さと乾燥を防ぐために水を蒸発させ体温を下げる。
 寒さを凌ぐため体の中に糖分を増やし凍りにくくする(凝固点降下の原理)。農業ではこの仕組みを利用し野菜や果物に寒さのストレスを与えて甘くしたりもする。
 七章
 植物のタネには実を大きくする物質を生み出す力がある。
 
 

 
 

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2021年04月20日

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ネタバレ

植物はすごい
生き残りをかけたしくみと工夫

著者 田中 修
中公新書2174″
2012年7月25日発行

植物の仕組みについて、種の保存の観点から分かりやすく解説した本。物語性があってとても楽しく読めるし、読んでいると植物はすごい、えらい、と思えてくる。なかなかの人気本らしい。

自分の身を守るため、トゲを備えたり、実や体に毒を含ませたり、まずい味にしたりと、植物は工夫する。しかし、子孫を同じ場所ではなく、他の広いエリアで繁殖させるためには、動物や虫の機動性を利用するしかない。そこで、柿のようにまだ種が出来ていないうちは渋く、種が出来たら食べてもらえるように甘くなる。食べてもらって、食べて貰うときに種を落としてもらったり、未消化のまま糞でまき散らしてもらったり。そんな工夫がある。
食べ尽くされたくはないが、ある程度は食べてもいいよ、という植物が多いようだ。

ところで、近年、日光は人の体に悪い面があると強調されている。一つは、紫外線が体内に活性酸素をつくりだし、体を老化させること。そこで、ビタミンなど抗酸化物質を摂って健康を保とうとする。それは植物から摂る。では、どうして植物には抗酸化物質があるのか?実は、植物も人と同じ悩みを持っている。植物は太陽光の3分の1程度以下の強さの光しか光合成に使いこなせない。強い太陽光は植物にとっても有害な活性酸素を生み出す。そこで植物はそれを消去するため、ビタミンCやEなどの抗酸化物質をつくり出したとのことである。それが、人間様にも役立っているとは。

杉や松、ツバキなどのなどの常緑樹は、どうして冬にも葉っぱがかれないのかという仕組みも興味深かった。例えば、冬に氷点下になれば水は氷る、水分を含んだ葉っぱも氷るはず、だが氷らないのは氷らないような物質を冬になる前にためこんでいるからだという。それは、例えば糖分。糖分の濃度が高ければ高いほど、凝固点降下で氷る温度が低くなっていく。
で、これと同じ理屈が冬を通り越した大根や白菜、キャベツなどの甘みだという。ほうれん草や小松菜は、温室で栽培し、最後の1週間は寒風を入れて冷やすのだという。それで甘みが増す。
もしかすると、白菜や大根を雪に埋めて保存するのも、その理屈かもしれないと思った。

種なしの果物はどうして実が成るのか、そして、どうして増やすのか?
みかん(温州みかん)は種がないが、時々入っていることがあるのは何故か?
その仕組み解説も楽しかった。
江戸時代前期、当時の薩摩で栽培されていたときに、ミカンに突然変異がおこり、「温州ミカン」が生まれた。花粉がメシベについてタネをつくる能力をなくす」性質と、「タネができなくても、子房が肥大する」性質を併せもつミカンが生まれたのである。
果物は、花粉がなくてもオーキシンという物質を与えると実が大きくなるそうだ。
しかし、温州ミカンも違う種類のミカンの花粉がつくと、メシベには生殖能力があるため種ができるそうだ。虫によってそれが起きるらしい。
やはりメスは強い。

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2021年03月17日

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植物は生きている、当に生物なのだと納得する。
虫に好かれようと、逆に身を守るために苦い味にしたり。
必死に生きているのは地球上の生命全てに言えることだ。

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2019年06月27日

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全くの偶然から生物が生まれ、それぞれ異なる道を動物と植物は歩んできました。われわれ人間から見ると、まだまだ夢のような光合成が出来たり、紫外線から身を守る色々な抗酸化物質を作ったり、生き残るために本当に植物は「物を作る」生物です。凄いです。

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2019年01月06日

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田中修 「植物はすごい 」植物の特性を わかりやすく説明した本。植物のすごさに驚き、植物も 次の世代に 命をつなげるために 生きていることに 気づかされる。植物を見る目が変わる。特に 菜の花が 肥料、なたね油、バイオディーゼル燃料、土壌の放射能汚染緩和効果に驚いた

植物のすごさ
*少しくらい食べられても生きていける
*食べられないためのトゲ、渋み、辛み、毒を持つ
*カビや病原菌を退治するための かさぶた、香りを持つ
*葉が親株から落ちても 腐葉土となって 親株を育てる

食べられても生きていける
*小さい種から 大きい野菜に成長する
*自分でエネルギー源となるブドウ糖などを作る
*自分でアミノ酸を作るので、肉を食べなくていい
*全ての動物の食糧を補っている
*動物に食べられることで移動できる

「植物が果物を作るのは 子どもである種を作り、次の世代へつなげるため。果皮は 種を乾燥から守るためにある」

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2017年11月02日

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植物も生存のために色々と戦略を立てていることが判る一冊。
以下は個人的になるほど、と感心した点。

■ワサビの学名は「ワサビア・ヤポニカ」という。
■ゴーヤーは熟すとタネのまわりが甘くなり食べられる。
■イチジク、パイナップル、パパイヤにはタンパク質を分解する物質が含まれる。
■アジサイの葉っぱには生産系の物質が含まれているらしい。
■植物に含まれるビタミンCやビタミンE、アントシアニン、カロテンなどの抗酸化物質は、太陽の強力な紫外線によって作られる活性酸素から植物自身を守るために生成されている。

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2017年09月20日

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光合成。トゲや毒による保身の術。少々食べられても平気。
種は自力で飛ばすか、動物を利用するかして、勢力拡大。
紫外線をものともしない抗酸化力。殺菌力。樹木は超長生き。
などなど、人間にはできないワザの数々。
太古の昔に海から上陸を果たして以降、植物たちは黙々と努力を重ね、
それらの能力を身につけてきた。・・というくだりで、胸があつくなりました。
ドリトル先生物語に描かれた、意思をもって月世界の一員たる月の植物の姿は
絵空事でなく、ごく身近にあったのです。
一読して以来、食卓での合掌の意識が深まりました。

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2016年04月28日

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植物って、確かにすごい。そして面白い。

特に後半の、植物が紫外線や熱、寒さから身を守る戦略については興味がそそられた。
日中の気孔からの水分の蒸発を防ぐために、夜二酸化炭素を取り込む仕組みを作り出したサボテンなどのCAM植物。

それから、次世代を作り出す仕組みの話も。
温州ミカンが日本原産ということ自体知らなかったけれど、この種のないミカンも、花粉が種を作る力がないだけで、雌しべがほかの品種の花粉を受粉すればきちんと種ができるそうだ。びっくり。

無花粉スギの話も面白い。
無花粉なので、種はできない。
花粉ができる杉の花粉で受粉させることで種を作るそうだ。
しかしそれだと、花粉ができる杉かもしれない可能性もある。
確かめるには花を咲かせる十数年後!となるところだが、植物の背丈を伸ばすジベレリンという物質をかけることで、なんと2年で見極めることができるとか。

ところでヒノキの香をのもととなる物質は、ヒノキオールというらしい。
本書を読むと、結構いろいろと日本語の植物名がそのまま使われているものが散見されて面白い。
日本にしかない種が多いということでもあるんだろうなあ。

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2016年03月24日

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植物の光合成が、すべての生物(動物も)のエネルギー源だということなど基本がよく分かり興味深かった。そうした基本のほかに、種なしのフルーツがなぜ子孫を残せるなどかなどの疑問も解決できた。様々な植物の話題に及んでいるので、個人的に関心がないものに対してはやや退屈。ただしそれを飛ばし読んでも買った価値がある本だと思う。

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2015年10月21日

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植物のあまり考えなかった生きる仕組みがわかりやすく解説されている。すごいが続くので、ややマンネリ感を抱いてしまうが、雑学として持っておいて損はないと思う。畑作りや庭づくりの参考にもなった。

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2015年07月30日

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田中修(1947年~)氏は、京大農学部卒、同大学大学院博士課程修了、米スミソニアン研究所博士研究員、甲南大学理学部助教授・教授等を経て、同大学特別客員教授・名誉教授。専攻は植物生理学。植物に関する一般向け書籍の執筆多数。
本書は、題名の通り、我々が日頃目にしている植物たちの生態の「すごさ」を、具体的に紹介したもので、目次と内容は以下である。
第1章:自分のからだは、自分で守る・・・植物は食物連鎖を通して地球上の全ての動物に食糧を賄っている。(一部の)植物はトゲで(動物に食べられないように)体を守っている。
第2章:味は、防衛手段!・・・植物は渋味や辛味、苦味や酸味で体を守っている。
第3章:病気になりたくない!・・・植物は香りなどで病原菌の感染を防いでいる。
第4章:食べつくされたくない!・・・植物は毒で体を守っている。
第5章:やさしくない太陽に抗して、生きる・・・植物は過剰な太陽光から体を守るために、様々な仕組みを持っている。
第6章:逆境に生きるしくみ・・・植物は寒さや暑さから体を守るために、様々な仕組みを持っている。
第7章:次の世代へ命をつなぐしくみ・・・植物は種や花粉が無くても子孫を作る仕組みを持っている。
私は、近年の昆虫ブームの火付け役の一つである(と私は思っている)丸山宗利氏の『昆虫はすごい』(2014年)(尚、本書は2012年)も以前読んだが、擬態や共生などの昆虫の形・生態にもまして驚いたのは(改めて認識したと言った方が正確だが)、それらの形・生態は「進化」の結果だということであった。即ち、彼らの形・生態は、その個体が意図したわけではなく、偶々生じた(突然)変異において、生存に有利な形・生態が自然選択され、その膨大な積み重ねによってそうなったものなのだ。我々は、あまりにも精巧な形・巧妙な生態を、思わず「(何らかの意図に基づく)戦略」と考えてしまうが、当人たちはそんな「戦略」を立てていたわけではないのである。
そして、そのことは植物についても同様に当てはまるのであり、本書で紹介された植物の「すごさ」も進化の結果なのだ。進化のプロセス・仕組みとは、本当に驚くべきものである。
植物の「すごさ」、面白さがわかると同時に、「進化とは何か」を考えさせてくれる一冊と言えるだろう。
(ただ、文章が淡白で、似たような記述の繰り返しが多いのは難。文章表現にもう少し工夫があれば、より印象の強い本となっただろう)
(2022年12月了)

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2022年12月03日

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ーー身近な植物にも不思議がいっぱい。アジサイやキョウチクトウ、アサガオなど毒をもつ意外な植物たち、長い年月をかけて巨木を枯らすシメコロシノキ、かさぶたをつくって身を守るバナナ、根も葉もないネナシカズラなど、植物のもつさまざまなパワーを紹介。動物たちには真似できない植物のすごさを、「渋みと辛みでからだを守る」「食べられる植物も毒をもつ」「なぜ、花々は美しく装うのか」などのテーマで、やさしく解説。ーー

やさしく解説しすぎて、重複した説明によるまだるっこしさが玉に瑕。しかし、植物のすごさは十分伝わってくる。
特に、光合成。太陽の光と、水と二酸化炭素だけで、自身の体の中にぶどう糖(デンプン)を合成する能力は、これだけ科学技術が進歩した現代でさえ人工では再生できないということからも、すごさがわかる。
本書では、さらに動物や昆虫などに一方的に捕食され弱弱しくみえる植物のサバイバル術や子孫の増やし方なども解説。各々独自で様々な手法を駆使している様子は、まるで各植物が示し合わせたように全体最適化を実現している。
本書を読めば、植物に対する眼差しが変わること必定です。子供と一緒に読んでおきたい1冊です。

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2021年07月23日

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植物たちは、根から吸った水と空気中の二酸化炭素を材料にして、太陽の光を利用して、葉っぱでデンプンをつくる
学校で習ったし、もう当たり前の常識的なことになっているが、実際「どんなに費用が掛かってもいいから、水と二酸化炭素を原料に、太陽の光を使ってデンプンを作ってください」と依頼して引き受けられる人はいない
何気なく当たり前に感じていたがやはり植物はすごいことを静かにしている!

そもそも何も食べなくて生きていることがすごい!
「だって自分たちで作れるんですもの!」
⁉︎⁉︎⁉︎
し、失礼しました!
そう、先に書いた通り、植物たちは自分たちで、光合成によりデンプンやブドウ糖を作りだし、これらをエネルギー源としている
さらに言うとタンパク質となるアミノ酸までも作り出している
アミノ酸に特に必要なのは窒素なのだが、植物たちはこれを土から根を通して養分として取り込んでいる
そして植物たちのさらなる尊敬に値するすごいところはすべての動物の食糧を賄っているところだ
「ええ?でも肉食獣とかは肉しか食べないでしょ?」
まぁそうなんだけど、実際ライオンたちの餌となるのは草食動物
つまり植物を食べている肉を食べているのだから、全ての動物は植物たちを食べて生きていることになる
「そんなの植物がかわいそう 理不尽だ!」
まぁそうなんだけど、そこはうまくできている
植物たちにも動物が必要なため、少しくらいなら食べられてもいいと思っている
「うん でもちょっとだけよ…」
花粉やタネとして運んでもらったり、動物の糞により遠くへ運んでもらったり…と動き回ることのできない植物にとって、動物の存在は必要である
そうそして、少しくらいなら食べられても良いというものの、もちろん「だからぁ…ぜんぶはダ〜メ!」ということで、その被害が深刻にならないよう身体をつくり上げる高い能力をもっているのだ
そう、それらの摩訶不思議ですごい能力がたくさん紹介されている
トゲ、渋み、辛み、ネバネバ、匂い、毒…
など防衛方法はいろいろある

また本書で驚いたテーマは下記の2つだ

お日様が好きだと思っていた植物にとっても紫外線は有害てあるということだ
しかも、人類より先にご存知であった
「今頃紫外線紫外線て大騒ぎして…ちょっと前まで日光浴を楽しんでたくせにね」
そう自分世代が子供の頃は、子供が日焼け止めクリームなんて塗らなかった!
親切な植物なら「この人たちわかってないわ…大丈夫かしら」心配してくれていたかもしれない
植物たちのからだにはビタミンCやビタミンEを多く含み、抗酸化物質を作り出している
さらに言うとアントシアニンとカロテンの二代色素も作り出せる
美容に敏感な女性ならわかるだろう
例えばアントシアニンはハイビスカス、バラ、アサガオ、ツツジなどの赤い花や青い花に含まれる
そう花びらが美しく色づいているのは昆虫に蜜を吸って受粉してもらうだけではなく、紫外線による有害な活性酸素を除去するためでもあるのだ
またカロテンにおいて、野菜がわかりやすいだろう
太陽をガッツリ浴びた野菜は色が濃い
トマトやナスなどがわかりやすい
「もっと有り難くいただいてよね 天然のサプリなんだから」
仰るとおりです…

もう1つのテーマは寒さをしのぐ方法だ
例えば常緑樹は冬でも葉が落ちない
低温の寒い中でも緑色のまま、何事もないようにしている
なぜ凍らないか
それは冬の寒さに耐える準備をきちんとしている
冬に向かって葉の中に凍らないための物質を増やすのだ
それは糖分である
砂糖の濃度が濃いほど、真水に比べて凍りにくいのは想像できる
まさにその原理だ
「だからって葉っぱ食べたって甘くないわよ 毒もあるからやめた方がいいわ」
はい
「でもね、あなたたち野菜でわかるでしょ」
あ!
なるほど
冬の寒さを越えた野菜たちは甘い
雪下にんじんとか美味しい

凄いなぁ
植物は私たちより自然の摂理を理解している
話せない、動けない分知恵もある
「黙っているからってなにも知らないと思ってるの?うぬぼれないで」
すみません
植物は私たちのことが嫌いだろうなぁ
「これほど恩恵を与えているのに、まぁいつもとは言わないけど、恩を仇で返してくるんですもの」
すみません
これからはもっと仲良く共存できるように、知識を増やしていきます!

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2021年01月03日

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身近な植物にも不思議がいっぱい。
そんな植物の「すごい」特集。
何というか、休日の昼下がりに日向ぼっこしながら、おじいちゃんの話を聞いてる感覚になってくる一冊でした。
種々の花々や果実の生態系云々よりも、それにまつわる蘊蓄の方が興味を惹かれてしまった。言葉の語源や、神話、その他、著者のほっこり感想など。
そんな中、初めて聞いた熟語。
「歳寒の松柏」
歳寒は寒い冬を意味し、松柏はマツと、ヒノキ科のヒノキやサワラ、コノテガシワなどの樹木を指す。これらはいずれも常緑樹で、寒い冬にも緑の色を変えないことから、どんなに苦しい時でも、信念を貫き通すことのたとえに使われるそう。
良い言葉ですね。
古来、神社仏閣に植栽されてきたのが、杉、松、椿、榊、櫁などの常緑樹。

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2020年01月25日

Posted by ブクログ

植物の生態について、生きていくこと(遺伝子を残すこと)に対する仕組みの凄さについて書かれています。何気に見かける(よく聞く)、あの植物にこんな凄さがあったんだと面白く読ませていただきました。
植物は食べなくても、太陽と水があれば生きていけます。そこが動物と違うところなのですが、それでも地上には動物がいて、それと関わることなしというわけにはいきません。食べられることを通じて、お互いに利用しあって生態系が回っているのだなと、その仕組みを楽しく学ぶことができました。

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2019年07月10日

Posted by ブクログ

●ひと口に植物といっても、多種多様な特徴があって、様々な戦略でもって厳しい自然の中を生き抜いている。そんな植物の生き方を改めて観察してみると、どうしてそうなったのか、なぜそんな姿になったのかと思うことも多いけれど、それにはちゃんと理由があって驚きがある。植物の世界も奥が深い。

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2018年10月23日

Posted by ブクログ

すべてを「すごい」で片付けるのは、あまりにも「雑」かと。
読者をバカにしているような印象を受けましたし(読者の知識レベルをかなり低く見ている印象を受けましたし)、取り上げている植物にも失礼な表現かもしれない、と思いました。

また、植物の進化の因果関係に関する記述も、かなり雑な印象を受けました。

進化の因果関係に関する記述の雑さに関しては、生物学者にありがちだとは思うのですが、何とかならないものでしょうか…。

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2018年05月03日

Posted by ブクログ

内容がゆるい…。
へーそうなんだー!という内容ではなくて、ふーん…くらいなんです。
眠い。。
せめてもっとそれぞれの仕組みを掘り下げれば興味持てたのかな。
植物初心者向けのようだけど、その割りにあまりキャッチーな話題がない。

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2016年11月21日

Posted by ブクログ

期待していたのとはちょっとちゃうかったけど、面白かった。都会人を自称する私としましては、土いじりは好むところではないんで、草木には関心も過大な愛情も無いんやけど、実は、初めてカミングアウトすんねけど、草や木には『意思』があんのちゃうかと思ってるんです。進化は意思によってもたらされる(意思進化論というとります)と私は思いたいわけで、植物も進化の過程で何らかの意思があったのとちゃうかと思って読んでみたんやけど、チョット期待はずれ。

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2015年10月26日

Posted by ブクログ

・晴天の日の太陽の光の強さは10万ルクスだが、多くの植物が光合成で使いこなせる光は2.5万〜3万ルクス。余分なエネルギーは活性酸素をつくりだすため、ビタミンCとビタミンEなどの抗酸化物質で害を消している。
・色素のアントシアニンとカロテンも紫外線の害からまもる抗酸化物質。アントシアニンはポリフェノールの一種で、赤や青の色素。カロテンは、赤、橙、黄色の色素。
・以前、田植え前にはマメ科のレンゲソウが育てられていた。機械化によって早い時期に苗を植えるようになったため、近年は成長の早い菜の花が緑肥として使われている。

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2018年10月31日

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