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主人公の歌子さんは76歳。天満の小商人の娘で、船場の古い服地問屋に嫁入りし、終戦後腑抜けのようになってしまった舅姑、頼りない夫・慶太郎に代わって、番頭の前沢と2人で店を切り回してきた。夫が死んで17年が経ち、歌子さんは東神戸の海が見えるマンションで気ままな一人暮らしをしている。
にも関わらず、3人の息子とその嫁たち、「おばあちゃん」となれなれしいヒヨコおまわりなど、彼女の周囲の人たちは、歌子さんを何が何でも「としより」の範疇に押し込めないと気がすまないらしい。歌子さんは、わび、さび、枯淡は大嫌い。油絵や英会話などの習い事に日々いそしみ、気の合う仲間や、以前部屋にコソ泥に入った大学生の泰くんと、パーティを開いたり宝塚に観劇に出かけたりと、たくましく毎日を送る歌子さんの「姥ざかり」を、彼女の視点から描いている。
本当におもしろくて、元気になる作品。
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大阪のマダムが往く。英会話にダンスに絵画に株に、若い頃の努力を実らせ悠々自適な暮らしを送るマダムに絡む、人々のありようがただひたすら楽しいです。
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今回母に読ませる前に、読み返したけどやっぱりおもしろい!齢(よわい)77の歌子節が最高です。もやもやっとして言えないことをズバッ&きっぱりと斬ってくれます。こんな風に年を取れたら最高だなと。
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田辺聖子先生の書く関西人の喋りはとても柔らかい。『大阪豆ごはん』のサライネスさんが小説書いたらこんな感じかしら、という文体。この小説の主人公歌子さんみたいな老後は素敵だけど、ここまで優雅にできないなあ。
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大好き、お聖さん
物語も好きだけど、エッセイも!
随分、人情を教わった気がする、
昨年だったか、亡くなられさみしい思いをした。
カモかのおちゃんやら
なんだっけ
ヘビみたいなの、見つけたとか、探検隊!また読みたい
田辺源氏も、敬服です。
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姥ざかりとつく別の本を探してる時に寄り道。
おもしろ‼︎
プッとか吹き出して楽しんだ。
歌子さん、かっけー。
作者まだご存命にもびっくり\(^o^)/
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意気揚々たる70女子・歌子婆さんから発せられるキョーレツ本音は、30以上の時を経てもなお色あせず、スカッとキョーレツです。
ホールズのように息爽やかに効く人生訓。
その上に、「すかたん」「ボケ」「アホかいな」と発せられる(心の中で)、合いの手的本音乱射の爽快感は、クセになりそう(笑)
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おもしろかったーー。いいな、元気が出るし、寝る前に読むのにぴったりだった。よく、かわいいおばあちゃんになりたいとかみんな言うし、田舎に住んで土いじりとかしてて昔ながらの料理が得意でモノを大切にして人には優しく穏やかで、なんていう人が理想の年寄り、みたいな感じがあるけど、そうじゃなくてもいいんだな、と思ってちょっとうれしくなったり。そういう年寄りにはわたしはなれそうにないからな! 「姥ざかり」の主人公は、七十六歳だが、都会のマンションに住んで日本風なものが嫌いでお稽古事に日々忙しく、ショッピングや旅行、新しいものが好きで、毒舌家。わたしはこういう年寄り(年寄りって言ったらこの主人公には怒られそうだが)になりたい。