【感想・ネタバレ】怪書探訪のレビュー

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Posted by ブクログ

愛書家が古書蒐集人生にて出会った、怪書や珍書の探訪エピソード。
第1章 古書の海に溺れて
第2章 探偵小説と歩み始めた 我が古本人生
第3章 日本仰天本
カラーとモノクロの書籍関係の画像多数。コラム有り。
古書蒐集家による、怪書や珍書を巡るエピソードが語られる。
少年時代の古書蒐集の発芽、古書収集から珍本道へ一直線。
トーマス・マンの署名本入手の出来事から始まり、
サミュエル・ジョンソン『英語辞典』への述懐。
溢れる大阪圭吉愛。『怪人ジキル』等の怪作について。
新田次郎、吉川英治等の著名作家によるトンデモ怪作。
ハックルベリー・フィンの続編にもトンデモ怪作。
リライトの多い『幽霊塔』。『楊牙児奇獄』を巡る話。
突如話が脱線?して、映画や音楽に蘊蓄の筆が弾む・・・う~む。
古書好きには面白い話題満載ですが、されどここまでの古書人生、
いやはや凄まじ過ぎて、唖然呆然としてしまうほど。
戦時中の満州国で出版された本の稀少な事は、貴重な情報でした。
また、コラムには痕跡本の話があったのも、良かったです。
成功、失敗、入手の苦労、語る怪書や珍書の蘊蓄、雑学等、
なかなか読み易い文章で楽しめました。

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2020年10月11日

Posted by ブクログ

『楊牙児奇獄』の解題の章が白眉
広く古本に関ること、昔の本の事情についてが内容なので怪書探訪といふ題が適当かどうか、「あの作家がこんな本を書いていた!」といふ帯の惹句もほんの本の一部でしかないが、さういふのにありがちなトリビアルな内容に終始せず作家の背景や歴史的事実を絡めて解説するところに好感が持て

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2017年06月03日

Posted by ブクログ

中盤以降は若干衒学的なところが気になり出すこともあったが、職業作家でないながらも総じて文章は適度なユーモアを交えて読み易く、ストレスなく古書蒐集の深みを覗く旅へと連れ出された。

分野問わず、マニアの世界というものは実に趣深くまた狂気に満ちていて、その筋の人にとっては常識の事柄がもちろん門外漢にとっては甚だ非常識だったりするので、そのギャップに驚くだけでも楽しかったりする。
私も本好きは自認するものの、新刊だけでも読みたいものをすべて追っかけることなど到底できておらず、ここに描かれているような古書蒐集の世界とはまったく無縁なので、出てくる本やエピソードは皆知らないことばかり、大変面白かった。
そして、これもまた他の趣味同様、ここまで古書集めに入れ込んでしまうと、途方もないお金と時間と労力が費やされるのだな…、ということもよく分かった。

本来的な古書蒐集の筋合いとは少し異なるが、私も子供の頃に愛読していたが、長い年月を経て今はもう失ってしまった書物たちにふと思いを馳せ、ああ、あの本とっといたらよかったなあ…、と軽い悔恨に包まれながら、古書店等でそれらを探してみることが度々あったりする。
この本には、そんな気持ちも想起させられた。

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2017年05月24日

Posted by ブクログ

タイトルどおりの内容。特に前半がめちゃめちゃおもしろい。後半が前半のような内容であったら間違いなく★5つでした。

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2017年01月11日

Posted by ブクログ

 古書大好きだなぁこの人! と読んでいてにやにやする。
 私も本は好きだが、もう、古書好きまで行くと本という物語に捕まっている感じがする。そしてそれは幸せなんじゃなかろうかって。

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2016年12月29日

Posted by ブクログ

『発酵人間』を巡るエピソードのところだけでも読んだ価値があったなあ。俺も手に入れてみよう。あと、キングコングのストーリー紹介のところが実に秀逸。要点をまとめるってこういうことなのね。

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2016年12月01日

Posted by ブクログ

全編本の話ではあるが、映画音楽漫画等々、広がった話が古本に収束し拡散していくのが楽しい。
珍本奇本の類は粗筋を楽しむものであって、本文を読んだり、況してや高い金を払って買うものではないということは学習済み。だが「ハックルベリーフィンの冒険」はやはり真の名著であり、読んでおかねばならない本らしい。

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2020年01月29日

Posted by ブクログ

「トーマス・マンの署名本をめぐる冒険」が好きだなあ。
『醗酵人間』についても、存在は『SF奇書天外』で知っていたけど、入手するまでの経路や『オレだけ醗酵人間』の作成などなど、愉快だった。
「日本仰天本」の章も好き。
最近読んだ『逃げろツチノコ』が出てきてちょっとうれしかった。

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2017年01月31日

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