高校の生物教師・木庭のことが好きな葉純。わざと赤点を取って補習授業を受けていたのですが、一緒に補習を受けることになった根井という生徒に、先生への思いを見破られます。自分も木庭が好きという根井に、葉純は……。
三角関係とはいうものの、ギスギスした空気はありません。3人の性格や、相手のことを好きになった理由などが丁寧にやさしく描かれていて、読んでいるとあたたかい気持ちになります。
はじめは「先生が好き」ということで繋がっていた葉純と根井ですが、だんだんと互いを特別だと思い始めます。憧れとリアルな恋、その狭間をたゆたう男子高校生の心情が繊細に、リリカルに描かれていて、読後は良い映画を見た時のよう。
独特の間やギャグのセンスも素敵で、次回作も読んでみたいなと思わされる作家さんです。
感情タグBEST3
空気感が好き
憧れと友情と恋の境目の見せかたが秀逸な一冊です。
BL本にえっちしか求めていない方には物足りないかもしれませんが、心情変化の美しさや青春のきらめきと成長の尊さを浴びたい方には読んで欲しい。
先生、幸せになってほしいな。
まず、絵が上手いです!!どのコマも最高です……差し色?みたいに木とか葉のグリーンが入っているのも情緒があって良いです…
ないまぜになった恋愛と憧憬の違いに戸惑うキャラクターたちが魅力的でした。
Posted by ブクログ
高校の生物教師が気になり補講を受けて近づこうとする二人の男子高校生と、亡き恋人を忘れられない生物教師。
これは葉純くんと根井くんの話ですが、二人を通して木庭先生の胸のうちにあるものの話でもありました。葉純くんに小林くんを重ね、恋しさと期待と落胆、喪失感と罪悪感の狭間、埋まらない心の穴を持て余していた木庭先生が二人と過ごすことで、あの日時を止めてしまっていた青春時代は少し動き始めて二人の教え子とともに手を離れたのかも知れません。
東京へ行く、帰らないと思うという先生の発言からは小林くんに関することでの大きな気持ちの変化までは感じられませんが、二人と出会い、のちも繋がりが残ることは一つ別の大切なものになったんじゃないかと思います。
大きくなった葉純くん、またちょっとさらに似て、先生にとって成長を見られることは抜け落ちたページが埋まりだすように面白くもあり嬉しいことなのかなと。
その後はスピンオフの『木々は春』へ続きます。
この話は、二冊あわせて読むとより良い作品だと思います。
あまり書きませんでしたが、葉純くんと根井くんが進展していくさまもいちいちキュンときます。二人とも男子なんだ……。
応援店ペーパーはメインカプの、アニメイトリーフレットはそれぞれのカップリングによる『学生の日常的四コマ(ゲーム編)』になっています。個人的にはこれがとても好きなやつです……男子高校生はまだ少年。
植物図鑑の様な表紙が好き
綺麗な表紙に惹かれて単行本を購入。
高校の先生、生徒2人、もういない先生の恋人、の三角関係?四角関係?のお話。
先生の教科は生物だったのでなのか、恋人が花屋だったからなのか、植物が暗示的に描かれています。