【感想・ネタバレ】重力波とは何か アインシュタインが奏でる宇宙からのメロディーのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

重力波について読んだ何冊かの中で一番読みやすかった。重力波とは何かについて、なんとなくイメージできたように思う。重力波についてと、重力波観測の意味、歴史的経緯がバランスよくわかりやすく説明されていた。

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2018年02月07日

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話の内容としては非常に興味深いものだった。だがどうしても専門的になり、重力波の話よりもそれを検出する装置の話題が中心となっていてる。専門に勉強している学生にはいいかも。

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2023年06月29日

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潮汐の理由がやっと理解出来た。
重力波とはどのようなものか、それが観測出来るとどのようなメリットがあるのかが書かれている。分かりやすい講演をベースに書かれているとの事だが、簡単ではない。

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2018年11月24日

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ネタバレ

やや実験系に傾きがちな内容

約138億年前に宇宙が誕生した

宇宙最初の38万年間は非常に高エネルギーの状態で、粒子が激しく動き回る時代であった。このころは原子核が電子を捕まえられないため飛び回る電子と光の相互作用のため光がまっすぐ飛べない時代であった。重力波にはこのような相互作用がないため、初期の宇宙を観測するためには重力波が適している。

ビッグバンの証拠としては、ビッグバンの火の玉から放射された光が宇宙の膨張によって引き伸ばされ、マイクロ波として宇宙を満たしている。これは宇宙マイクロ波背景放射(CMB)として観測される。十分に宇宙が膨張して宇宙のエネルギー状態が下がってからは電子を原子核が捕まえられるようになった(宇宙の晴れ上がり)ため光がまっすぐ勧めるようになった。この光がCMB。

物体が加速度運動をすると重力波が出る。現在、考えられている重力波源としては
超新星爆発
中性子星連星の合体
ブラックホール連星の合体
の3つ。
超新星爆発などは星の中心部がごく短い時間で収縮するため加速度運動する質量が大きく、強い重力波が生じる

将来的な目標はインフレーションの観測、余剰次元の観測

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2017年05月31日

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2015.9.14、米国の「LIGO」、重力波を検出。
2016.2.11、重力波検出を発表。
1916年、アインシュタインがその存在を予言してから、実に100年の歳月を要した。
なお、2015.12月に二つ目の検出があったことを2016.6月に発表。

質量を持つ物体があればその周囲は潮汐的に歪む。この歪んだ空間のことを「重力場」という。物体が「加速度運動」をしたとき、光速で伝わっていく空間の歪みの波が「重力波」。

重力波検出が期待できる重力波源はおもに次の3つ。
・超新星爆発…重力波を検出できるほど近くで起こるのは、せいぜい数十年に一度。
・中性子星連星の合体…天の川銀河での発生頻度は、一万年に一回程度。いままで10個ほど発見されている。
・ブラックホール連星の合体…LIGOが重力波を検出した発生源がこれ。当初、存在が予測されるだけのものだった。LIGOは、重力波検出と同時に世界で初めてブラックホール連星を発見したことになる。

重力波は振動なので、「目を向ける」というより「耳を傾ける」もの。
LIGOが検出した振動の大きさは、原子ひとつの直径の10兆分の1。
LIGOはルイジアナ州とワシントン州の2か所にあり、両者で同様の検出があったことが決め手。ただし、発生源は距離13億光年で大マゼラン星雲方面ということまでわかっているが、正確な方向はわかっていない。それがわかるためには、地球上に同レベルの検出器が少なくとも3台必要。日本の「KAGRA」(2016.3月に試験運転開始)はその候補。

宇宙誕生後、38万年の間、光は電波に邪魔されてまっすぐ進めなかった(この光が宇宙マイクロ波背景放射:CMB)。しかし重力波は何者とも相互作用しないので、この38万年の壁を突破して観測できる。
インフレーション理論では、空間の量子ゆらぎが急激な膨張によって引き伸ばされ、宇宙全体に広がっていると考える。それが、現在では長い波長の重力波として観測されるはずだと予言する。これは他と区別するため「原始重力波」と呼ばれる。
なお、CMBにあるとされる「Bモード偏光」が原始重力波の証拠であるといわれ、それを検出するための望遠鏡(「BICEP2」など)もある。これは、インフレーション初期の重力波を検出するもので、LIGOやKAGRAのようなレーザー干渉計が検出するのはインフレーション終盤の重力波なので、両者は別物。

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2016年10月22日

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