【感想・ネタバレ】生を踏んで恐れず 高橋是清の生涯のレビュー

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Posted by ブクログ

高橋是清が首相、蔵相等大臣を歴任した人、2.26事件で亡くなった人ということくらいしか知らなかったが、池上彰の本に若い頃アメリカに渡り奴隷にされたとの記述があったので興味が湧いて読んでみた。色々な仕事に就くところ、日露戦争時の外債発行のあたりは特に面白い。解説の方が書いている通りだと思った。彼のように国と自分の尺度が重なっている政治家はなかなか現れない。

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2024年01月05日

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日露戦争において外債を調達し日本の勝利に欠かせない役割を果たした高橋是清の生涯について。 明治維新前後の人物によくある波瀾万丈の人生や、身分の違いは関係なく人の縁や紹介によって実力やその才能が認められていくとても面白い話。

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2023年03月01日

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14歳で留学したアメリカで奴隷に売られ、帰国後の日本では相場師から首相までを経験した高橋是清。昭和初期の金融恐慌を鎮めるなど蔵相を7回務めた不世出の政治家は後に、2.26事件に斃れる。この国の危機を何度も乗り切った男は何を優先し、どんな決断をしたのか?

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2021年12月10日

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高橋是清の業績として代表的なものはやはり日露戦争時の外債募集成功であるが、それまでのあまりに修羅場な数々の経験が、自己の保身ではなく国家へ尽くす覚悟とそれに伴う楽天的な姿勢を培い、海外の様々な立場のひとから信頼される人物となったんだ、というのがとてもよくわかった。器の広さ、というものだろうか。

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2021年02月11日

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高橋是清の伝記小説。

高橋がどんなにか波乱万丈な一生を送ったか、はっきり言ってこれ程までに内容の濃い人生を送ったとは正直驚いてしまった。
幕末絵師と女中の間に生まれた私生児で、仙台藩足軽に養子に出され、14歳で騙されてアメリカに奴隷で売られる。自由の身になってのち、芸者遊びにうつつを抜かし、芸者に養われる。株屋、牧場経営、翻訳家、ペルーの銀山経営と職を転々とし、やがて日銀総裁の地位に達する。
日露戦争の戦費調達を一手に引き受け、英米独仏の要人とコネクションを持ち、欧米を駆け回って海外金融市場での日本の信用確立、起債を成功させる場面は圧巻。金融危機ではモラトリアムを実施。軍部の暴走に敢然と立ち向かい軍事費の抑制に努力した結果、最後には二・二六事件の凶弾に倒れた。

勿論彼の持つ幸運もあったろうが、抜群の英語力と一心に努力を続けること、そしてその人柄から出会った多くの人々から愛された人たらしの面が彼をしてこの波乱万丈な一生を走りきったのであろう。

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2021年02月07日

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