【感想・ネタバレ】躯体上の翼のレビュー

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Posted by ブクログ

とても切なく面白かったです。永く生きる生体兵器の員が、ネットの海で出会ったcyに会いに行くために、単身で200隻を超える艦隊に闘いを挑む、という大筋でもう好きです。文体が硬質なためか、世界観も硬かったのですが、読み進めていくうちに作品の終わりかけた世界が朧げに立ち上がってくる、というのも好みです。員とcyのやりとりが7文字という制限があるのも切ないですし、cyの正体も、物語の唐突な幕切れも切ないものでした。あと清がかわいい。想像力を駆使されられた楽しい読書でした。

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2017年03月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

SF好きの琴線をビンビンかき鳴らすワードに世界設定と前置きは最高なんだけど、戦闘、道士怖い、戦闘、道士怖いの繰り返しでその設定があまり活かされておらずすごく勿体なさを感じてしまう。
300pに満たない内容なのでそうした設定はあくまでも添え物なのかもしれないけれど、もっとボリュームを持たせたスケールの大きい話で読みたかった。

死体に意識をダウンロードすると言うとんでもない方法で降臨する道士の不気味さとパワハラを通り越した粗暴さにこりゃすげえのが出て来たとワクワクしたものの、再び目覚めるまでの100年の間に大きく衰退した共和国の状況を目の当たりにし、さらに明らかな負け戦を強いられるこの状況でもなんとか頑張ろうとするその姿にだんだんと「道士頑張れ」と思い始める自分がいた。
員とcyの邂逅とかどうでもいいから道士のアップロード成功してくれと願ったものの、あまり掘り下げられてない人物に嵌められて死んでしまいすごく残念だった。この辺りももっと因縁めいた人物の手にかかっていれば違ったんだろうけど、いかんせん短い話なので仕方がないか。

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2020年02月10日

Posted by ブクログ

いつものミステリーのおまけにSFがある作品ではなく、SF感バリバリの作品。全体の雰囲気としてもかなり硬派なので好き嫌いが分かれるかも。

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2017年12月28日

Posted by ブクログ

いやー面白かった! 読者に親切な物語ではない。著者は世界を説明しない。ただ読み進めるうちに否応なく理解する。世界のこと、対狗衛仕のこと、員のこと。思惑は交差する。状況は刻々と変化する。人は人の思い通りにはならない。その理不尽と、ほんの少しの救い。
読者に親切な物語ではないけれど、とても楽しく読んだ。著者の既刊もぜひ読みたい。

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2017年12月24日

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