【感想・ネタバレ】蛇行する月のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

久しぶりに心がヒリヒリするような物語でした。
女って、女性って、人って、と。
どうにももてあましてしまう自分の気持に何を幸せと思うのか。
その答えを早くに見つけた相手と自分を比較し、改めて自分の幸せを気持ちを考える女性達。
選んだ道を正解とし幸せを作っていく事が幸せになる事だと分かっていても難しい。

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2024年01月14日

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全体の流れがとても良かった。読中も読後も余韻が止まらない。
一見、苦労の連続である。だけど、読むにつれて、考えが改まる。それぞれの価値観や気づきで人生は何色にも変わっていく。死ぬことにさえ希望が持てる。
自分の人生のようだけど、大なり小なりと周りの人生からも影響は受ける。私の中にもいろんな人の人生が入っているのだろうか。
今の自分に影響を与えてくるものは、出来るだけ自分に合うものを選んでいきたいと思った。

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2023年08月02日

Posted by ブクログ

自分のある環境や手にしているものに満足し、自分は幸せだと感じれる。人から見たら全然幸せそうには見えなくても、自分が幸せならこれ以上無敵なことないよね。
「幸せ」って感じながら生きていきたいな。

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2021年09月08日

Posted by ブクログ

しあわせとは人それぞれ。
定義も解釈も感じ方も十人十色。
巻末の解説も含めて、とても心に染みる一冊でした。

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2020年05月23日

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ネタバレ

作者定番の北海道の暗い話なんだけど、この話は幸せとは何か?を深く考えさせる良い物語になっているる。時間とお金に踊らされない自分の居場所がある事が大事だと気づかされる名書

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2020年05月04日

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順子を主人公にした章がないのがとてもいい。

幸せというのは本人が感じるもの。
他人が決めるものではない。

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2019年08月30日

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連作短編集。
それぞれの視点から書かれていて、年代も少しずつ変わっているので時代の流れも感じられてリアルだった。
たとえお金に余裕がなくても、好きな人と一緒に逃避行した順子は1番キラキラして見えた。
読み終わったあとの余韻がじわじわくる。

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2024年05月16日

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「ホテルローヤル」と同じ連作短編集ということで期待。6編どれも良かった。自分が善い人になった気がする一瞬があっただけでも読んだ甲斐がありました。

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2023年09月29日

Posted by ブクログ


女性作家による、女性を主人公にしたオムニバス形式の小説です。各章の主人公は、仕事、パートナー、親から継いだ店、ダメ母性分など、何かを抱え、もがきながらも幸せを見つけようとします。きっかけになるのは順子という女性の過酷ながらも真っ直ぐな生き方。最終話の主人公は順子に問います、幸せなのかと。この会話に本作に込められた作者の人生の美学が垣間見えます。

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2023年03月05日

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何が幸せかは、
自分自身で決めるものなんだなと思った。

出来事だけに目を向けると
幸せとは言い難い人生をだけれど、
無理にプラス思考になろうとせず
純粋に今を楽しみ生きている順子だからこそ
みんなの忘れられない人になっているのだろうと思う。

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2022年10月22日

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北海道・釧路、妻を持つ20歳も年上の和菓子職人と駆け落ちした順子。彼女の4人の道立高校時代の同級生、そして和菓子職人の妻、順子の母。6人の女性を主人公にした6つの連作短編集です。
ブラック企業、不倫、マリッジブルー、彼女たちが持つ悩みや挫折が、重苦しいのだけど沈む事もなく、ただ粘性の高い夜の海を漂うかのように描かれます。その中で、極貧だけど「幸せ」と言い切る順子の存在が、決して解決策にはならないけれど、彼女たちが静々と一歩前に進むための力になっているようです。
一切弾むことは無いけれど、どこかに希望の光が見えるかもしれない。そんな感じが桜木さんらしい見事な表現力と構成で伝わってくるな短編集でした。

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2022年01月13日

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女性の人生における人間模様を上手に描く最近の人気作家といえば、辻村深月さんを思い浮かべるのだが、桜木紫乃さんの本作(そして「ホテルローヤル」も)は、その域において新しく強烈な印象を残してくれた。きっと(特に女性)読者はそれぞれの女性の全て、あるいは何人かのある場面の心情に、自分を重ね、心揺さぶられると思う。関東の都市部出身である自分には、なかなか実感がわかない北海道の(郊外)事情も新鮮だった。主人公だけではなく、それぞれの女性を描く年代も変わるのだが、当時の社会的な雰囲気も伝わる。

さて、私に刺さった一文(というか二文)はここでした。
「子供が大人になるように、ずるさが包容力になり恋が勘違いに姿を変えても、マイナスやプラスを繰り返し最良の答えを探さねばならない。結婚は虫食い問題だ。」

…もう離婚して2年以上たつけど、結婚の虫食い問題、うまく答えられてないだろうな、20代半ばの自分には。今だから意味を理解した上で言える、私はあの頃若かった(笑)チャンチャン♪

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2021年08月13日

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学生時代から今おっさんになるまで、地続きの自分がいます。突然大人になったわけでもなんでもなく、少年の自分が心の中にしっかり居るのを感じて生きています。

高校卒業後就職した和菓子屋の主人と不倫をして2人で失踪した順子を軸に、同級生や和菓子屋の奥さん等関わった人々の姿を描いた連作集です。
順子が貧しい暮らしをしながら、迷いなく幸せという姿に戸惑う同級生たち。おしゃれ一つ出来ず、籍を入れる事も出来ない生活の中で、親子三人カツカツで生きて行く姿はどう見ても人生の敗者なのに、目を輝かせて幸せを語る順子。読んでいる方も次第に順子に肩入れしてしまっている自分を感じる事でしょう。
どう読んでいい本なのか分からないのに、最後にはグッと胸が苦しくなるような切ない空気が漂います。人生ってこういうもんかもしれない。

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2021年08月12日

Posted by ブクログ

6人の女性の内5人は高校の同級生であり、年代を重ねながら進んでいく物語。その中の、どんなときでも「すごくしあわせ」と話す順子に皆引き寄せられるが、会えば「何処にしあわせを見いだせているのか分からない生活状況」それでも、最後まで1点の曇のない眼差しで見つめる彼女に、自分のしあわせは何かを問いただして行く。人生にまっすぐな道は無く蛇行していて、紆余曲折ありそれぞれの幸せを掴み取るために日々必死なのだ。

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2021年07月20日

Posted by ブクログ

順子という1人の女性から様々な接点を持つ、 6人の女性のお話。
内容も面白く、1話1時間もかからない量なのでサクサク読めた。
それぞれに悩み、問題を抱えつつ懸命に生きる姿に響くものがあった。
自分も誰かに胸を張って「とっても幸せ」と言えるような人生を送りたいと感じた。

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2021年07月17日

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面白くて一気に読めた!
こういう、短編だけど、一冊は全て繋がっている話は、次誰の目線かなと思って読めて、毎回楽しみな気持ちになる。
決して羨ましい生活をしているわけではないのに、順子がきらきらしている理由を探しながら読んだ気がする。

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2021年06月06日

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ネタバレ

評価は4.

内容(BOOKデーターベース)
「東京に逃げることにしたの」釧路の高校を卒業してまもなく、二十以上も年上の和菓子職人と駆け落ちした順子。親子三人の貧しい生活を「しあわせ」と伝えてくる彼女に、それぞれ苦悩や孤独を抱えた高校時代の仲間は引き寄せられる。―わたしにとって、本当のしあわせとは何か?ままならぬ人生を辿る女たちが見いだした、ひとすじの希望。生きることへの温かなエールが胸に響く物語。

それぞれの女性は個々に精一杯生きていて・・・それはそれで良いが、順子を見てあ~だこ~だ言う神経に今一共感できず。長い年月を経て最後には皆それぞれに幸せをつかむって事なんだろうが・・・

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2020年12月09日

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高校を卒業した後、勤めていた和菓子屋の入婿である職人と駆け落ちしてしまった順子。彼女の高校時代の部活仲間の女性4人、順子の母親、駆け落ち相手の妻だった女性の6人をそれぞれ主人公に据えた連作短編集。
駆け落ち生活は楽ではなく、生活に追い立てられる日々であるが、駆け落ち相手と息子の3人で暮らす順子は、小説の中で、自分は幸せだと、いつもはっきりと言う。順子自身が主人公になる短編は書かれておらず、そのような順子と関わりを持つ6人の気持ちを描いた小説だ。日々の暮らしが精一杯で幸せなのだろうか、と思うが小説の中では本当に幸せなのだという設定になっており、順子と接する、決して自分を幸せだとは思っていない6人の気持ちの揺れが主題なのだと思う。
主要な登場人物が全て女性で、かつ、彼女たちの内面の気持ちの動きが話の主体なので、そこにリアリティがあるのかないのかが、よく分からない。だから面白くないという訳ではない。ストーリーとしては充分に面白く読んだ。しかし、登場人物たちの気持ちの真ん中が充分には分からない隔靴掻痒感はあった。

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2020年11月26日

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北海道の田舎を舞台に書かれた小説って、閉鎖された空間における絶望が描かれていることが多いと思う(私の男・桜庭一樹先生著)けど、この蛇行する月では、その絶望を描きながらも、その環境でしか見つけられない境地のようなものに各登場人物が達しているような気がして、とても読後感が爽やかだった。

「私の男」も「蛇行する月」も、とても好きな作品です。

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2020年05月03日

Posted by ブクログ

順子のひたむきで、あまりにもまっすぐなところが、少し痛々しくもあり、うらやましくもある。
順子のようになりたくないような、なりたいような。
胸がズキズキする部分もあるが、明日を生きるためには前を見ないといけないと気づかされる一冊。

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2020年01月16日

Posted by ブクログ

蛇行する川というタイトルについて、解説による解題がわかりやすかった。6人の女の名前が付いた各章。蛇行する女たち。三日月湖に溜まる。

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2020年01月15日

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ネタバレ

1984 清美
高校卒業後、ホテルに就職。須賀順子とは同級生で同じ図書部。
札幌の和菓子屋に就職後、20以上年上の旦那と駆け落ちすると知らされる。
1990 桃子
フェリー乗務員、同じ乗務員と船上のみの不倫関係。順子は東京でラーメン屋「宝食堂」を旦那と営む。自分の関係より大変なのに幸せだった。
1993 弥生
福吉弥生は札幌で「幸福堂」営む。職人だった婿の恭一郎は順子と駆け落ちした。失踪届を出した旦那に東京まで会いに行く。
2000 美菜恵
順子が高校時に教職員住宅まで押しかけて告白した谷川先生。その彼を密かに思い同じ教職の道へ、職場で再開した美菜恵は谷川と結婚することに。
2005 静江
順子の母。若い時は娘よりも男を追いかけた母だが、年老いて一人になった時、娘を思う。
2009 直子
地元で看護師として働く直子も両親を失い一人に。ふっ、と順子の手紙が気になり会いに。あった瞬間に順子の重い病気を知る。こんな大変な順子なのに、そこに幸せを見出す彼女を見て、自分の姿のあり方を思う。

順子は自分の人生を一生懸命に生きている。小さくても一番の幸せを感じている順子を周りの女たちは、彼女の周りを自分勝手に取り巻いている。
何だかなぁ〜。

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2021年01月28日

Posted by ブクログ

全体的に暗く湿っぽい話だったが、それが今の自分の人生観に似ていて話がするすると身体に入っていった。
わかりやすく前向きな話では無いので、中高生や若い人にはしんどい内容かと思う。
だがある程度年齢を経た女性には沁みるような気がする。
ちょっと疲れたな他の人も同じかな?と確かめたい人におすすめです。

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2023年11月19日

Posted by ブクログ

幸せとはなにか
他人と比べるものではないのに
女って仲の良い友達にさえも家族にさえも
自分よりちょっとだけ不幸を望んでる
女性作家ならではの視点で
どこか自分と考え方が似てる登場人物がいて
スラスラ読めた

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2022年12月30日

Posted by ブクログ

短編ごとにメインの人物が変わってとても読みやすかった。そして、作者の独特の人物の書き方なのでしょうか女性がとてもしっとりしていて、なんとも世界に引き込まれてしまいました。 全体にも短めでさらっと読めるので本当にお勧めできる作品です。 ちなみに僕は乃木坂の橋本ななみがお勧めしていたから買いました。

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2022年12月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今まで読んできた作風とはまるで異なっていた。二十以上も年上の和菓子職人と駆け落ちした順子は、貧しく東京で三人暮らしをしていたがそれを幸せという。初めはみすぼらしく幸せだということが理解できなかったが、子供の輝が生きがいとなり、余命わずかな順子の眼が愛する息子の眼となり海外へ飛び立つことへの喜びを純粋に語ることから、心が温かくなった。

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2022年08月21日

Posted by ブクログ

桜木紫乃らしい。
東京に菓子職人と駆け落ちした、順子から、親子3人の貧しい生活を、しあわせと伝えてくる・・・,

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2022年04月04日

Posted by ブクログ

順子と関わりのある複数の女性の視点から描かれたストーリー。順子が1人称の章はない。
それぞれの女性が複雑な想いを抱えつつ、目の前の生活を日々こなしている。
順子は強烈に誰かに影響を与えたというわけではない。しかし、自分の感情に素直に行動し、彼女なりの幸せを掴んだ。その象徴として、憧れの一種?として描かれている。順子の人生も褒められたことではないのだが、いわゆる世間が考える「幸せ」と、自分で選択して自分だけが感じる「幸せ」はズレがあり、後者の方が心が満たされるのではないかと思わされる。
女性の心情を細やかに描く表現に共感したが、一貫して流れる空気が灰色なので、☆3つ。

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2021年11月29日

Posted by ブクログ

結婚や幸せが、目に見えて光輝く美しいものではない。そう思える現実味のある話だった。
6人の話はそれぞれなんとも言えない気持ちになったが、直子の話の最後の2行でなぜか涙が溢れた。

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2020年10月03日

Posted by ブクログ

こちらも短編集なんだけど、みんな高校の同級生という1冊。友達なんだけど、私より幸せなことに苛立ちを感じる、、というちょっと女の嫌な一面がメインな感じ。もがいてやっと掴んだ、幸せだと思っていたものが崩されるような…やはり幸せって条件じゃないんだと思う。重い話ってわけではないけど、自分は将来この人たちの中の誰に当てはまるんだろうって、見えない不安を感じさせられた。

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2020年06月05日

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