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異界としての山~1山の幽霊ばなし2人智を超えるもの3自然の不思議4ひとの不思議~やっぱりマタギの世界の方が不思議だけど、山小屋で働く人や登山者も不思議な体験をしている…らしい
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本書では山小屋の主人や登山愛好家の山にまつわる奇譚集。
「山怪」とは違って、こちらは人に焦点が当てられる。
登山家の死相が見えたり、遭難者がどこで死んでいるかが分かったりする山小屋の主人や、
自分が死んだことにも気が付かずに山小屋を訪れる遭難者の魂など。
昭和中期から平成にかけて、山の怪奇が語られる。
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<目次>
第1章 山の幽霊ばなし
第2章 人智を超えるもの
第3章 自然の不思議
第4章 ひとの不思議
<内容>
『山怪』が売れたせいか、こんな本も。これは「岳人」連載だったものを書籍化したもの。タイトルに”新版”とあるように、2005年初版のものをちょっと改変したもの。前半は山の怪談話だが、第3,4章は、山の生きもの(樹木も含めて)の不思議や山に入る人々の不思議話(”それでも医者か”は人間の怖さ)がまとめられている。
山は、古代から日本では「魔」の場所であり、「神」の領域であり、おそらく不思議が数多くあった場所名だと思う。そして、山に入る人々も変えてしまう場所なのではないか?(「医者」の話は全く別格で、その人間の薄っぺらさを表出したもの)読後感はそんな感じだった。また、プロが捜索してもわからなかった遭難者の発見が、血縁者にはたやすかったという、血のつながりが示す奇跡、というのも興味深かった。