【感想・ネタバレ】百年の恋のレビュー

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Posted by ブクログ

面白かった〜。

特に、真一が本来は母親がやるべきことと
思いつつ、きちんと育児をこなしてるところ。

女だからって、初めから
育児ができるわけじゃない。
本読んだり、人の話聞いたり
色んなヒト、モノやコトに助けてもらいながら、
試行錯誤して育児してる。
それで、少しずつ親になっていく。

産めるか産めないかの違いはあるけど、
育てられるかどうかに男女の違いはないよね。

男が働き女が家を守るだなんて、
ほんとに誰が決めたのか、
古臭い価値観だとあらためて思う。

得意な方が引き受ければ良いし、
得意というほどでなければ、
半々でいいんじゃないかって思う。

「百年の恋」と来たら、
「冷める」と続く恋愛小説かなと思ったけど、
「脈々と続いてきた家事育児は女の仕事」的な
百年の価値観が冷める時が、来た?来る?
という小説だと思った。

単行本が2000年に出てて、
今は2022年。20年か…。
ほんとに変わらないな。
いやいや、これからか?

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2022年09月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 篠田節子さんの小説は、初です。 まずは読みやすそうな作品をと、『百年の恋』を選んで正解でした。
 とにかく、痛快。 
何度も何度も笑わせて、ときに考えさせられ、思わぬところで泣かされて・・・ファンにならざるおえない、さすがです。

 さえないライター家業の真一の3歳年上のスーパーエリートの妻・梨香子への" 声にはならない悪態 " が、コミカルに描かれていて、面白い。

 妻と母の長年の確執におろおろ、エリート元カレ⁈との仲を邪推して嫉妬、次々と叩き込むエピロードに、揺れ動く真一の心。 ついには諦めの境地か。

『お茶は裏千家、お花は嵯峨御流、煎茶道も一通りはできる。それでいてなぜ、自分の脱いだパンツをそっと畳んでから洗濯籠にいれることができないのだろうか。・・・』

 逆転夫婦。 真一に同情したくなるが、妻に振りまわされる可笑しくも可愛い姿がなんとも痛快。 
 そして、可笑しさと共に、愛おしさがある。
稚拙だけど、梨香子の真一への想いは、あれはあれで愛だと想う。 キャリアという鎧を脱いで、母の呪縛から逃れ、極度に甘えられるのは(わがままはすぎるけど)真一だけなのではないか。 それを踏まえると、真一と梨香子の出会いは必然のように想える。 " 我鍋にとじぶた " かな! 我が家もそんな夫婦ですから。(未熟同士でちょうどいい)

 また、編集者の秋山泉子がカッコいい。 甘ちゃんの真一を『うるさいんだよ。』と叱責するセリフに惚れました。
『あなたに妙なこだわりがあるからよ。偉そうな顔をするからよ。パンツがどうしたって? 私も、私の母も、祖母も、夫や父や祖父のパンツを洗ってきたのよ。 洗濯機もない時代から。 つまりあんたたちは、そうして平然として、自分の脱ぎ散らかしたものを洗わせてきたんじゃないの。そこに恥じらいがあった? 感謝があった? たかが汚れ物だろうが。生きている証拠じゃないの? あんた、今、誰のおかげで、勝手なことができたるの。奥さんの稼ぎで好きなことしてるんじゃないの』
いいセリフは、まだまだ続く。
そして、真一は、自分と向き合い・・・。

 天晴れです。 スッキリ爽快です。
真一くん、頑張って‼︎

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2022年07月23日

Posted by ブクログ

小柄でちょっとぷっくりとしている独身の真一は、女性たちから関心を注がれる男性とは程遠い存在だった。
そんな真一に、美人でスタイリッシュな高嶺の花ともいえる独身エリート行員の理香子への取材の機会を与えられる。
真一は、理香子のあまりにも神々しい存在感に萎縮しながら、何とか無事に取材を終える。
その後、ひょんなことから梨香子とお付き合いの機会に巡り合うことになり、真一の操縦で梨香子をセスナに搭乗させ、なんと大空へと飛び発ってしまう。
冴えない真一が何故にセスナを操縦し、エリート梨香子を搭乗させて空に飛び発つことができたのか⋯
そんな誰が見ても不釣り合いな二人が、信じられないことに結婚をすることになる。
結婚後、真一は梨香子の思いもかけない一面を知り、結婚前に思い描いていた姿とのあまりの違いに愕然とする。
がしかし、気が弱く総てに自信を持てない真一は、情けないことに一言も梨香子に対して意見を述べることはできない。
真一からすると、梨香子の世界観は余りにも浮世離れしいて、ついには真剣に離婚を考える程に追い詰められる。
一方、梨香子も仕事でのプレッシャーもあり、新婚家庭を顧みることはなかった。
そんな二人のドタバタ結婚生活を通して、現代社会の結婚・出産・育児・少子高齢化時代などに潜む問題が炙り出される物語となっている。

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2023年07月15日

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20年以上前に出た本。
当時読んだら100%夫を応援するが、子育てをしている今、どちらにも共感できる。
配偶者は他人であるという前提と、何事もお互い当事者意識を持つということが、幸せな家庭を築くことにつながると思う。
20年以上前にこれを書いた作者の思い。

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2023年03月08日

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ネタバレ

面白かった。電車で読みながらめちゃくちゃニヤニヤしてしまった。
明らかにやばい雰囲気の漂う梨香子に真一が舞い上がる様子、梨香子のあまりにも酷過ぎる生活能力、同業者仲間に軽んじられて当然と思わされる真一のコミュニケーション能力のまずさ加減。
篠田さんは書くことが極端過ぎるがそれでこちらが冷めることが無くむしろもっとやれと思わせる独特な魅力がある。
しかし梨香子はなんで真一と結婚したのだろう。子供が欲しかったから主夫をやってくれそうな男を探していたのだろうか。それにしてももうちょっとまともな男が他にいる気がする。
知性があり稼ぎと男らしさの無い男が理想だったとか?最後に「あなたのここが好きで結婚したのよ」的な素敵な種明かしがあるかと期待していたがそんなものを期待した私が馬鹿だった。
途中に挟まれる育児日記だが、これを書いた人は要領が悪過ぎると感じた。確かに子育ては大変だけれど食事のたびに掃除をする必要は無い。

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2018年02月28日

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ネタバレ

真一が結婚したのは容姿端麗、東大出のエリートキャリアウーマン梨香子。実は家事が出来ないどころか頭に血がのぼるとヒステリックな暴力女だった…何故か私は真一の立場になり最後まで梨香子側にはなれなかった。年収800万だからと許されたことではない。彼女の性格が変わっていけばこの夫婦はやっていける希望はある。子供の成長とともに環境も変わりどうなっていくのか…真一さえ我慢すればいいのではあまりにも可哀想で。結婚は焦らず相手を見極めて欲しいと我が息子に思いを馳せた。

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2017年07月23日

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キャリアウーマンでも家事が全くできない妻&イクメン男性のほっこりする話。女子力についても考えさせられる。

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2017年06月10日

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ネタバレ

売れないライターのタクシンは、美人のキャリアウーマン梨香子と出会い結婚。
梨香子は、全く家事のできない女で、離婚を決意したとたん、妊娠が発覚し・・

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2016年06月02日

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一気に読むよう持っていかれる。やっぱり筆力がすごい。
主に男性視点から書いているけど、これって性別を逆にしても成り立つ、というか、むしろそうやって炙りだしている面があって、やっぱ上手だな、と思う。
著者の主張や、自身の体験からの感傷などが廃されているのが、やっぱりいい。男じゃ書けないと思う。

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2015年04月07日

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たんたんと話が進んでいって、
たんたんと読んでいったけど、
特に大きな盛り上がりがあるわけではなく、
そのまま終わった。

とは言え、人生そんなもんだと思った。

都会の情景やそこに生きる人々が独特な表現で、
姉エリの心のうちがテレビの雑音、ブラウン管の中の世界で
表わされていて、よく分からないけど、なんだか分かった。

都会という波に飲みこまれながら
個々がそれぞれに考え、悩みを持って
毎日陽は登る。

そんな毎日が第三者の目線を用いて
きちんと描かれていた。

初めて村上春樹の作品を読んだけど、
なかなか不思議な世界だった。
読み終わった後、なんとなくタイトルが染みた。

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2012年01月04日

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結婚って違うひとりとひとりが
ひとつになって
ひとつになれなくて
でも一緒にいて
その中で見えてくるものがあるんだと思う。
それが結婚だと思う。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

冴えない男性と、スーパーエリート女性の結婚生活のどたばたなお話し。
両方にイライラさせられながらも、ラストイイ感じでとっても読みやすかったです。

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2009年10月04日

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人もうらやむ美人キャリア妻と結婚し、家事育児に翻弄される売れない翻訳家。
男性目線で語られる育児記録が盛り込まれた篠田節子のコメディ。
男性には恐怖を。女性には少しの笑いを。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

夫婦の役割や生活が逆転すると、それまでの「女がやって当たり前、男がやって当たり前」という役割分担の理不尽さに気付くかもしれないなー。

そして、あえて夫婦の役割を逆転して描くことによって、社会で戦う男の苦労、家を守る女の不満などなどを改めて感じることができたりして。

夫婦共働きで、家庭での役割分担にモヤモヤしている女性のみなさん!
一度読んでみてはいかがでしょうか。
私は梨香子の男らしい働きっぷりにスカッした気持ちになりましたよー。

結婚しても出産しても生活のスタイル、自分自身のスタイルを変えない梨香子はすごくかっこいいと思いました。
あ、でも梨香子は私生活は本当にダメダメだけど。

そして家事を押し付けられてグズグズ言っている真一に「喝」を入れる編集長の秋山女史もめっちゃ素敵。

でも実際にここまで逆転している夫婦ってなかなかいないと思うけど、でもすごいおもしろかったです。

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2022年02月17日

Posted by ブクログ

8月-10。3.0点。
翻訳者の男と、銀行エリートの女。インタビューで意気投合し、一気に結婚へ。妻は「片付けられない」女。また、意に沿わないと夜叉の顔になり、当たり散らす。
妊娠するが、子育てはいかに。。

一気読み。コメディタッチかと思いきや、意外と重厚なストーリー。ラストは良かった。

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2019年08月20日

Posted by ブクログ

男女逆転のカップルの結婚、妊娠、出産にまつわるお話。正直なところ割れ鍋に綴じ蓋、としか思えない。仕事はできるけど、自分自身の面倒もみられな梨香子さんも情けないけど、女ならこうあるべき、という凝り固まった思考の真一君もかなりうっとうしい。
真一君の思考が痛すぎて、粗筋にあるように「コメディ」とは思えなかった。
後書によると、篠田さんはイクメンの子育て体験談に違和感を覚えたことがこの小説を書くきっかけになったらしいので、それを読んで漸く真一君の描かれ方に納得した。
世の中には仕事を言い訳に家事一切妻に任せる男性なんてたぶん沢山いるのに、男女が逆転すると、とたんに世間では異質なものになるのだなあ……。

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2015年09月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

女性の多くが社会に出るようになって、こういう家庭も増えているのだと思う。
夫より高所得で高学歴且つ美人で有能だが、家事ができない妻。
それに対して、低所得ではあるが仕事をしながら、家事も負担する羽目になった夫が妻に不満を抱くのもわかる。
でも、これを男女逆に置き換えてみたらどうだろう。
従来通り仕事だけして家庭に参加しない夫と、家事をすべて負担しながら社会に出て仕事をする妻。
仕事は正社員からパートなど様々ではあるけれど、上記のような家庭は今では珍しくない。
妻は家事の面でも、経済の面でも、人一倍働いている。
しかも、日本の社会はまだまだ男女雇用機会均等には程遠い。
寿退社も、出産後の退職者も多い。
私はまだ独身だけど、仕事に加えて家事をする負担が増えると思うと、結婚する気も失せる。

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2013年03月14日

Posted by ブクログ

2008年07月22日 03:53

すべてがいまいちの男が超エリート美人と結婚できることになる。
夢のような話だったが、いざ新婚生活が始まってみると、完璧だったはずの彼女は綻び、穴だらけだった。
ヒステリーがちで、家事はからっきし、その上に子供まで生まれて…

どたばたコメディでありながら、ちょっと考えちゃったとこもあった。

この三流男が「なんで俺が家事を・・男のプライドが・・」などと愚痴りながら炊事洗濯をしているところは一種爽快で、「男の沽券(笑)有能な妻に嫉妬してるだけの下らない男だ」なんて思ったり。

でもこれがすでに差別の始まりなのかもしれない。

だってこの逆は今でも日本の家庭の一般的な姿で、女の人が家事を全部こなしているのを見て「この人は専業主婦であることについてどう思ってるんだろう」なんて誰もいわない。
「夫が自分より仕事できるから、仕方なく家事をしているんだなーははは」なんて思わない。

だからといって自分がどうしたいのかとかを明確にまとめられているわけじゃあない。
でも、なんというか、私は諦めたくないなーって思った。いろんなことを、性別とか、世間の価値観とかそういうのを原因にして逃げるのは嫌だ、と
はっきり思った。

男・女じゃなくて、夫婦でも会社でも、双方に一番快適かつ利益のある位置を、ぶつかりながらでも見つけたい。まだまだ早いけど。

ちなみに個人的に作中の育児日記はいらない。別に面白くなかったし。

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2012年01月31日

Posted by ブクログ

作家としての幅広い創作力に, 改めて感心させられた作品でした。篠田さんの作品は取り合えず買ってしまう。

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2010年12月24日

Posted by ブクログ

いつか忘れちゃったけど、電車で読むものがほしくて駅の売店で買う。女性が働くのって大変だなーって思う。どうしよう。[08/06/??]

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

気持ちのすれ違いを、互いに抱えながら、結婚、出産、育児を経験を経て、絆を築いてゆくであろう夫婦のお話。奥様の方が、収入も学歴もあって、旦那様が家事などを引き受けていたのだが、なんか、お互い、いつも、胸の中にモヤモヤ・イライラがあって、読んでいて、少し辛くなった。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

2/16 「女たちのジハード」的なものを期待しすぎた。主人公の女が自分の崩壊っぷりに似ててどきどきした。

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2009年10月04日

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