【感想・ネタバレ】あざむかれる知性  ──本や論文はどこまで正しいかのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

心理学の研究者である筆者がダイエット、健康、ビジネス、投資、幸福感などさまざまな分野のシステマティックレビューを読んでまとめたもの。

要点をまとめると以下のような感じ。

因果関係の研究には実験群と実験群との比較の対象群(何もない)を置く必要がある
質のいい論文は二重盲検ランダム化比較実験のシステマティックレビュー。
肥満の原因としては総カロリーの現象以外は大きい違いは見えにくい。食べる時間(例えば朝ご飯は食べたほうがいい)やスピード(ゆっくり食べたほうがいい)というのは相関関係であって因果関係ではない可能性が高い。
最強のダイエットはレコーディングダイエット+適度な運動ぐらいしかない。
健康になるためには果物と野菜を積極的に食べる。煙草を吸わない。お酒は少々、心身ともに活発に行動する。
仕事のできる人間は一般知能+良識性(自己管理能力に相当するもの)が高い人間。採用面接はあまり意味がない。
幸福感は遺伝、収入、雇用状態、健康、教育、自然とのかかわり、宗教などが関係している。いわゆるポジティブシンキング系のことは相関関係と因果関係の読み間違いなことが多い。

研究者が書いているため、全体として難しい。
統計データモデルが感覚的に理解はしにくいところがある。
各章の最後にまとめがあるので、そこをしっかり読み込み、それ以外はわかる部分のみ拾えばいいかも。

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2017年07月03日

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