【感想・ネタバレ】絵とは何かのレビュー

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Posted by ブクログ

学生時代に、坂崎氏の著作から、エゴン・シーレと鴨居玲の存在を知った。この本の中でもこれらの画家についての言及がある。初出は1976年だから、ずいぶん早い。日本では、まだほとんど誰もこういった画家を取り上げていなかったはずである。著者の批評のスタンスの一つに、評価がある程度定まった画家ではなく、無名の優れた画家の作品を発掘して評価するというものがある。このような気骨のある批評家は、最近めっきり少なくなった。

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2013年01月30日

Posted by ブクログ

大学等での講演記録(1976年)を含む美術エッセイ。素朴だけど、深い問いかけ。“絵とは「感覚」である”ことを、語りかけるように伝えてくれた。とくに後半の『ゴッホをめぐって』『ゴッホの遺書』が、個人的にはとても良かった。読み物でゴッホの生涯を垣間見るたび、作品の熱量と魅力が増すように感じる。絵は、描いた人の分身みたいなものかもなぁと思った。少なくとも、感情が宿ってそうな絵には惹かれる。

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2021年11月27日

Posted by ブクログ

「売れなくてもいいんじゃないか」と言い切る。絵を「見て」「感じて」「読む」ことは小説のそれと似ている、という表現に納得。
綺麗で技術の高いものにばかりスポットライトが当たるというピラミッドとは、違うところに芸術があるのではないか、という主張は多分、絵以外の表現にもそのまま、当てはまるような気がする。
そうか、絵ってそんな風に見たら良いのか〜
面白いと思えそうな気がしてきた。

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2021年06月18日

Posted by ブクログ

絵本に興味があることから絵にも派生してなんとなく手にしてみたのだが、意外に文学との共通点についての言及も多くてその意味でも発見があった。中でも、読者や鑑賞者は、作者がその作品をつくるに至った意図に思いを馳せるところに意味がある、という点が自分の中に残った。
講演録をまとめたものなので、タイトルの問いに対する答えが一冊を通して書かれているわけではなく、著者はゴッホへの思い入れが強いようでその話題が多かった。

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2013年10月12日

Posted by ブクログ

昔、同じ著者による「イメージの狩人」を読んで面白かった記憶があるので、文庫化されたこの本を読んでみた。講演の記録が多いので読み易いが話があちこち飛し、小林秀雄ばりの絵は気合いだ調の文章が多く、タイトルを含め全体に少し期待外れだった。

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2013年01月19日

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