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折原の最高傑作ではないが、10本指には間違いなく入る傑作である。同窓会物や怖い学園ものが好きな人にはお勧め。「恐怖新聞」がこわい。気に入ったら、続編の『暗闇の教室』を読むことをお勧めしたい。
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燃え尽きた。。。
どんどん増えていく謎の把握に神経を使い、叙述トリックか?と読み返し、先生、こんな名前だっけ?と読み返し、全てが明らかになるころには、疲れ切ってしまった。
合掌。
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文庫で700ページ近い分量だが、まさに一日で一気読み。
ホラー、サスペンスの要素をふんだんに盛り込みながら話は進む。
謎自体は、そんなに深いものではなく、途中である程度先は読める。
続編もあるらしいので読みたいが、それにしても、イジメ問題は根が深い。人類が人間である限り、根絶は不可能
なのかな。
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前半はホラーのような雰囲気があり、読者を引き付ける趣向が沢山あり非常に読み応えがありましたが、最後は唐突に終わった感じでした。同窓会をクライマックスにしない理由がよく解らず消化不良でした。
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久しぶりの本格ミステリ。本当に楽しかった。
どっぷり謎解きに嵌らせてもらいました。
いじめによる恐怖に支配されていた田舎の中学校のクラス。
20年ぶりに同窓会が開かれることになり、復習劇が始まる…
読後感は楽しかったの一言。それ以上でもそれ以下でもない。
ただ、700頁の量を感じさせないのは流石だ。
一つ腑に落ちないのが、「焼け跡から発見された死体」です。
誰の死体??
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やっぱり折原さんの話は先が読めない!!
今まで何冊も読んできたから、「実はこの人がここで関わってるんちゃうん」とか「この”男”っていうのはきっとこの人や」とか先読みしようとしながら読んだけど、結局どんでん返し。
この人の本、ほんまにおもしろい♪
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誰が「復讐者」なのか?
普通だったらその視点で読み進むものの、
そこはさすがの折原ワールド。
「私」は誰?
長谷川美鈴はどこに?仁科教諭はどの目線?
伏線と伏線めいた表記を多用しているので、
ぐるぐるぐるぐる、想像に縛られまくり。
フツウの読書であれば逆だと思うんだけど、
多分、初めての読者よりも私みたいに折原作品へのバイアスがある人の方が、
迷走感は強いと思う。
「きっとこうに違いない」「ここにもきっとなにかあるのでは?」と、
必要以上に構えるはずだから。
最後があたしとしては少し肩すかしだったけど、
ここまで重厚だったのでそれも、ある意味軽さのある、
バランスの良い腹八分目のエンディングってことでいいのかな?
いやそれともこれも、まだ終わっていないぞと言う最後の衝撃だったの?
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叙述トリックにこだわり続ける職人作家、おそらく日本で最も叙述トリックの作品発表されてると思われます。
過去に『倒錯三部作』短編集の『101号室の女』『水の殺人者』と呼んでます。今作は日本推理作家協会賞を受賞した作品です。
いわずもがなの叙述モノであり読み始めから気合入ってました!騙されるものか!という作者と読者のバトルが叙述モノの醍醐味ですが…
語り手の視点がコロコロ変わる多重構造で、現在、過去、時系列が錯綜し、合間に手記や、『恐怖新聞』が挿入されてます。ん?と思われる箇所は読み返したりしてページ数のボリュームもありやや読破に時間かかってしましました。
最終的にミステリーのラストとしての納得度として評価するなら、残念ながら、『倒錯のロンド』『倒錯の死角』を読み終えた時の衝撃には及びませんでした。
ただ恐怖新聞のかもし出すホラー感や、謎が深間っていく感などのスリル&サスペンスはなかなか読み応えありました!
どうしても叙述トリックは読み手が最初から気合入れて読んでいきますし、過去のモノは使えないしなかなか難しいと思います。氏の叙述にかける意気込みは素晴らしいと思いますが…
それにしても、いつもはかわいそうな男(だいたいが犯人?と思われてるが実はそうでなかったキャラ)が、かわいそうなまま終わるのですが、今回はちょっと救われたカンジだったのでよかったです!なぜかそいつを常に自分と重ねてしまうのです。
まぁ大好きな作家ではありますので、今後も読んでいくとは思います
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記憶を失った男性の持っていた手帳に書かれた殺人計画…
20年前、中学の教室内で「粛清」という、名指しでの陰湿ないじめ…
物語最初から謎の部分が多く、どんどん読み進めていけます。
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内容(「BOOK」データベースより)
青葉ヶ丘中学3年A組―悪魔のようなこのクラスを、担任教師が名づけて「沈黙の教室」。何者かが不気味な恐怖新聞を発行し、つぎつぎと粛清の対象を指名していく。そして行なわれる残酷ないじめ。やがて20年がたち、クラスの同窓会の告知が新聞に載った時、報復を誓う者による大量殺人計画がひそやかに進行しはじめた!めくるめく多重構造の謎と、じわじわと忍びよる恐怖。日本推理作家協会賞長篇賞に輝くサスペンス。
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20年前に卒業した田舎の中学の同窓会が開かれる。「粛清」という言葉とともに、「恐怖新聞」が発行され、陰湿ないじめ、自殺や退学者が出、何かに脅えるように教室は静寂する。そして、同窓会の関係者が死んでいく。忌まわしい記憶を手繰りながら、復讐しているのは誰なのか・・・。
いじめた方は忘れても、いじめられた方は20年が過ぎようとも、時が経つにつれて憎しみが増していく。ホント有りえそうな話だからこわい。最初から、20年前のいじめは、誰か頭のいい子がやっていると思ってたから、その犯人を知っても納得はいったけど、あとは色々と複雑だった。少しハッピーエンドかな、とも思ったけど、そうでもしないと読み終わった時にやってられなかったかも。
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好きな作家の本で面白いのは間違いないが、結構な厚さになかなか手が出ないまま、何十年も積んでいた作品。
寝かしている間に、世の中色々変わり、作中の文化も結構変わって現代の人が読んだら、戸惑うような世の中を舞台にしているもする。
新聞に個人情報が平然と公開されていた時代があったのですよ。
タイトルが微妙に内容を咀嚼していない気もした。
20年前の中学校のイジメ問題と、そのクラスの同窓会にまつわるミステリ。
三部構成で、今の作家ならやらないであろう、とんでもなく入り組んだ構造とソレが解決される結末。
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お勧め度:☆6個(満点10個)。随分、長編だったけど、ようやく読み終えました。文庫本で700ページの厚さがありましたが、とても20年前の作品だとは思えない斬新さがあったような気がします。長い年月を経て復讐を果たした犯人のどれほどの執念が描かれているかがうかがえる。内容は大きく分けて、青葉ヶ丘中学校の時代と、20年後の同窓会の時代の二部構成。ただ、最初から最後まで「粛清!」の恐怖が貫き、次々と殺人が起こる。恥ずかしながら、私は最後まで犯人がわからなかったが、ちょっと、終わりが少しあっけないような気がした。
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どこかのほほんとした雰囲気。粛清の言葉が腹立たしい。秋葉への制裁は卓郎の存在だけ?先生にはむしろ幸せになってほしい。幸せかな?女性の描写が中学生男子の妄想レベルでこっちが恥ずかしくなる。
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日本推理作家協会賞長編賞に輝くサスペンス。折原一らしく,多数の登場人物の視点からいろいろと謎が提示され,中盤のサスペンスは部分はなかなかのもの
交通事故に遭い,記憶喪失になった謎の男「神崎一郎」の正体は誰かという謎。20年前の青葉ケ丘中学で,恐怖新聞を発行し,粛清をしていのは誰かという謎。同窓会を妨害するために,野呂和男と喜多村冬彦を殺害した復讐者は誰かという謎。そして,青葉ケ丘中学の教師だった仁科良作の妻は誰かという謎。これらの謎が、畳み掛けるように構成される。しかし,真相が平凡。神崎一郎の正体は,都会から転校してきて,すぐに転校していった足立一郎。恐怖新聞を発行していたのは級長の秋葉拓磨。復讐者は,自殺した稲垣公夫の父であり,仁科良作の妻は,長谷川美鈴だった。
いずれも,ある程度ミステリを読んだことがある人であれば容易に予想する結末であり,ミスディレクションといえるものがない。叙述トリックを駆使し,作品がどんどん複雑になっていた折原一が,叙述のテクニックを利用し,サスペンスとして楽しめる出来とし,作品全体の作りをシンプルにした結果だと思われるが,どこか一つくらい,裏を書いても良かったのでは,と思ってしまう。折原一を初めて読む人が,叙述トリックの折原一の作品と期待して読むと拍子抜けするかも。ミステリ慣れしていない人が,余談を持たずに読めば,楽しめるかも。
いじめ部分は全く感情移入できなかった。折原一はいじめられたことがないのかもしれない。米澤穂信のボトルネックや,相沢沙呼の午前零時のサンドリヨンなんかに比べれば薄っぺらく感じてしまった。
折原一らしく,サスペンスとして中盤部分までは十分に楽しめ,結末の意外性こそはないが,全体してこじんまりとまとまった作品といえ,駄作とは思えないので,評価としては★3かな。
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20年ぶりの中学校の同窓会で、クラスに恨みを持つ者が大量殺人を計画するという話。かなりの長編だが、これは犯人がわからないようにするために意図的にそうされたような気がする。伏線が無駄に多い。おかげですっかり騙されたけど…。笑
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「粛清」
その言葉にクラスの生徒はみな恐怖を感じる。
ホラーっぽいかんじだったかな。
文章としては、ページ数は多いですが読みやすいです。
読後感はちょっと暗いけど。
途中までは、色んな人物や状況が絡み合って面白かったのだけど
最後の最後で脱力しちゃった感じ。
「えー、そんなので良いの?」みたいな。
ちょっとぞくっとしたい方にはオススメです。
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過去の青葉が丘中学校を舞台に繰り広げられる話が1部で
間、間に記憶を失った男が自分の持っていたモノに青葉が丘中学
3Aクラスの殺人計画書があった為に、それから自分が誰なのかを
探っていく。
2部は3Aクラスの20年後が舞台となり、同窓会を開く事から
事件が発生して展開していく。
3部が謎解きとなる。
1部は「粛清」をキーワードに異常なクラスの様子がホラータッチで
描かれている。
もう1つの記憶を失った男の話がこの中学校とどうつながっているのかが
見えてこない。
2部では現在の卒業生達が同窓会を開く為に再開したり
記憶を失った男と接触したりして事件が起こる。
当時の学級委員長と副委員長、秋葉拓磨と辻村ひとみを中心に
当時の担任であった仁科良作が深く係わっていき
犯人が誰かは明かされずに犯人の視点からも物語が進む。
3部で全ての謎や犯人が明かされるが、ネットで聞いていたような
飛び切りのドンデン返しな訳でもなく叙述トリックがある訳でもない!
少し拍子抜けしてしまったが、これは読む前の評判があまりにも
良すぎたせいで、期待値が大きすぎた為だと思うw
ホラータッチで描かれている点や謎に対する期待は最後まで
尽きることなく楽しく読めた♪
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青葉ヶ丘中学3年A組―悪魔のようなこのクラスを、担任教師が名づけて「沈黙の教室」。何者かが不気味な恐怖新聞を発行し、つぎつぎと粛清の対象を指名していく。そして行なわれる残酷ないじめ。やがて20年がたち、クラスの同窓会の告知が新聞に載った時、報復を誓う者による大量殺人計画がひそやかに進行しはじめた!めくるめく多重構造の謎と、じわじわと忍びよる恐怖。日本推理作家協会賞長篇賞に輝くサスペンス。 (「Book」データベースよ)
お初の作家さん。会社の友人に勧められて読みました。
うん。面白かったです。映画になりそうな展開だし、出てくる人もそれなりに個性があって、何か裏がありそうな感じもして、きっと最後にどんでん返しが来るんだろうって思って読んでいたからかな。
でもところどころに、チープな表現が気になりました。とくに、色っぽいことを書くときに、そんな印象を受けました。それが盛り上がってくるあたりで、ちょっとがっかりさせたれました。
なくてもよかったのかなっても思いました。
結局最後まで、犯人はわからずじまい。
ちょこっとあたってた部分もありましたけど。
勧めてくれた友人はこれ以外にも読んでいて、面白いといっていたので、読んでみたいと思いますね。
かなり厚い本だったけど、スラスラいけます。
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純粋なミステリー。
折原さんの作品は『冤罪者』ではまったのですが、こういう作風も書けるんだな、と純粋に感動しました。
からくりを知ってしまえば、「あぁ、なるほど・・・」というのが折原さんの特徴?!
恐怖新聞を自分も書いてみたいな^^;
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【2006.11.27.Mon】
青葉ヶ丘中学3年A組。悪魔がすむこのクラスを担任教師は「沈黙の教室」と名づける。何者かによる恐怖新聞の発行。次々と行われる粛清。そして、現在。復讐を計画していた記憶喪失の男が自分探しを始める。過去と現在が同時進行してゆく1部。そして、2部では現在のみで進んでゆく。時間的トリックと思わせておいて、最後には人の心をトリックの仕掛けにしていたことがわかる。いじめた者はすぐ忘れる、いじめられた者は一生忘れない。この原理を中心に据え、人のもろさや残酷さを訴えかけている。おりしも現在、いじめを苦にして自殺する青少年の話題がいつにも増して過熱している。いじめが死につながるという事実。これが私たちには理解できても、現場にいる青少年には見えない。それが若さゆえの過ちと簡単に片付けていいものか…。大人にかかる責任は重大なのは間違いないだろう。
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連合赤軍事件の記憶も新しい1973年、その現場から程近いある中学の3年のクラスで【粛清】の名のもと 悪質な虐めが横行していた。
さらにその内容を詳しく記した【恐怖新聞】なるものの 無言の圧力は編集者の思いの外生徒達の心を抑圧していた。
加害者は容易に忘れるが 被害者は絶対に忘れない
という言葉の典型とも言えそうである。20年経っても尚 恨みは消えることはないのだ。
真の加害者は一体誰なのか 読み終えてみればなるほどと頷かされることもある。
しかし それほど深く反省しているようにはどうしても見えない。
これでいいのだろうか。この人物はこのままで。
あまりに多くの人生が狂わされたと言うのに。
軽い気持ちでしたこと――もしかすると加害者意識さえもなく――がやられた側には深い傷になることを 人はみな もっと自分に言い聞かせるべきだ。
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大雨の中、自宅帰る途中いきなり飛び出して来た男を塚本由美は危うく轢きかけた。大事には至らなかったものの男は記憶喪失になる。男の手元に残っていた唯一の手がかりは手帳。その中には『青葉ヶ丘中学校3年A組。同窓会における殺人計画』という文字が書いてあった。二人は少ない手がかりを元に一つ一つ丹念に調べて行き、やがてその男は神崎一郎という名だという事が判明する。が、その名前は二十年前の青葉ヶ丘中学校卒業アルバムの中には明記されていなかった。
二十年前――青葉ヶ丘中学校の3年A組の中では首謀者のハッキリしないいじめが蔓延していた。事細かに書かれクラス全員に配られる「恐怖新聞」。そして何時誰が書いたのか不明な黒板の「粛清」の文字。その渦中の中、一人の自殺者を出してしまう。そんな事を忘れたかのように当時の学級委員長だった秋葉拓磨は二十年ぶりに郷里での同窓会を計画した。
この話は三部構成になっていて、一部が過去の出来事(中学校中心)に書き綴られている。ここらあたりはホラー気があるが、物語全体としてのホラーカラーは薄いので怖くは無い。
二部に入ると現在の同窓会を執り行う様が書かれ、また徐々に謎も核心へ流れ出すので、この辺りは文句無く面白い。何度「こいつか?いや、こいつか?」などと思ったことか・・・(笑)
確かにちゃんと解明してるのだが、なんか物足りない感があるのは何故だろうか?
絡められているこの作家独特の手法は面白いのだが、物語全体のインパクトが薄い。中盤辺りの面白さが最後まで継続してない気がするのは気のせいかしら。。。
人物が判明するまでのスリリングな展開に対してオチが軽すぎるのかなぁ。。まとまり過ぎて期待を裏切らないからインパクトに欠けるのかしら。うーん・・・