【感想・ネタバレ】ノックス・マシン 3/4 電子オリジナル版のレビュー

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『ノックスマシン』 ★★★★★
* 実在の文章である「ノックスの十戒」の第五項に「探偵小説には、中国人を登場させてはいけない」と書かれていた。この不可解な一項から発想を広げたんだろう。
* タイムマシンで過去に戻った時、世界は分岐してしまうという「多世界解釈」の通り、過去に行った人間が(元の世界の人間目線で言えば)戻ってきた例がないという。しかしある特定の日付だけは特異点として世界の分岐が起こらず移動できるという。その日はまさにノックスが「ノックスの十戒」を執筆した日だった。チンルウがノックスを訪れた際、ノックスはそのような項は書いていなかったが、未来から現れたチンルウを見て追加してしまったのであった。(実際にその文が未来でも存在しているということは、世界は分岐してないということ)

* ユアン・チンルウ:大学生
* ホイ教授
* リウ・フーチェン長官:国家科学技術局
* ロナルド・ノックス:イギリス人作家

『引き立て役倶楽部の陰謀』★★★★★
* 様々な探偵小説の引き立て役たちが所属する引き立て役倶楽部。今回も「探偵小説はかくあるべき」という鉄則に基づいた物語。(ここでは「ヴァン・ダインの二十則」が題材に。

* 『アクロイド殺し』をキッカケとしたフェア・アンフェア論争。
* アーサー・ヘイスティングズ:名探偵エルキュール・ポアロの友人
* ジョン・H・ワトソン:名探偵シャーロック・ホームズの相棒。ビッグ4。
* ヴァン・ダイン:名探偵ファイロ・ヴァンスを生み出したアメリカ人作家。「ヴァン・ダインの二十則」ビッグ4。
* ジュリアス・リカード:ガブリエル・アノーの助手。ビッグ4。
* M・P・シール:プリンス・ザレスキーの親友。ビッグ4。
* クリストファー・ジャーヴィス:議長。
* ライオネル・タウンゼンド:書記。探偵小説家。ウィリアム・ビーフ巡査部長のワトソン役。
* アーチー・グッドウィン:
* マーヴィン・バンター:探偵ピーター・ウィムジー卿の従僕。

『バベルの牢獄』★★☆☆☆
* 抽象度高め。

『ノックスマシン2』★★★★☆
* プラティバ・ヒューマヤン:原典管理オペレーター
* ナレンドラ・ヒューマヤン:父

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2019年09月16日

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ミステリとSFを組み合わせた傑作の短編集。不思議な話ばかりだが、納得させられてしまう。種明かしをされて、「腑に落ちる」のが気持ちいい。特に好きだったのが『引き立て役倶楽部の陰謀』で、様々な探偵小説の「引き立て役」たちが議論を繰り広げるのを読んでいると、すべての「引き立て役」を知らないことが悔しくなってくる。

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2016年07月26日

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本の厚さはそんなにないものの非常に中身が濃い作品。正直こんなに詰め込む必要があるのかというぐらい情報量が多いが、それも作者のミステリに対する愛と拘り故だと思う。本作はしらみつぶしの時計のようなミステリ作品というよりも、ミステリに対するまた違ったアプローチの仕方を書いた作品でありそれを楽しめる人にはたまらない小説になると思う。

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2019年10月05日

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自分はSFの読み手ではないので、表題作シリーズのSF設定の説明は「?」となってしまった。
知識がないのが悪いのかもだが、「ノックスの十戒」がどうして特異点になったのか、その理由が理解できないままだ。もちろん、ユーモアとして読むべき部分もあるだろうから、こんなことをいうこと自体が無粋なのかもしれないが…。
いずれにせよ、SF的な仕かけがあるミステリは斬新でおもしろかった。

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2019年06月15日

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「ノックス・マシン」★★★★★
「引き立て役倶楽部の陰謀」★★★
「バベルの牢獄」★★★★★
「論理蒸発 ノックス・マシン2」★★★

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2019年02月01日

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ミス研の同人誌だったら伝説になりそう。つまりあまり一般受けはしないかも。
『ノックス・マシン2』は中盤まではすごいテンションあがったのに、後半えらいご都合主義…
『バベルの牢獄』は一読の価値あり。面白いです。

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2018年12月30日

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法月綸太郎によるミステリにまつわる話をSF仕立てにした短編集。
本作はいろんなところで言われているように、決して万人向けではない。むしろ、クリスティやクイーンといった古典ミステリをこよなく愛し、かつSFもある程度読みこなしている人が、そこかしこに仕掛けられた遊びを楽しむ、という側面がかなり強い。そういった意味で、「このミス」一位という評価だけによって本書を手にするとなんだこりゃとなる可能性も高い。かくいう自分も、古典ミステリはかじる程度しか読んでいないため、ネタ元がわかるものとわからないものがある。様々な作品に触れた後で読み返すとおそらく今とは違った感想を持つだろう。
古典ミステリへの愛が如実にあふれた作品として「引き立て役倶楽部の陰謀」が収録されているが、ミステリの歴史の体系的なまとめとも言える作品で、それと知らずに読んでも非常にコミカルな作品でもある。
また、本作は「紙の書籍」への愛着もそこかしこに感じられる。特に電子書籍版には収録されていない「バベルの牢獄」はその最たるもので、絶対に電子書籍化できない仕掛けが仕組まれている。
表題作とその続編もふくめ、よくもこんなことを思いつくものだと感心することしきりで、ある意味論理の煙に巻かれたような読後感もあり、そういう意味でミステリにも通じるが、あくまでも本作はミステリではなくSFテイストの作品集だ。

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2016年06月28日

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 2014年版このミス第1位など、各種ランキングで上位にランクイン。法月綸太郎さんの作品は未読だったが、文庫版が薄かったので、手に取ってみたわけである。

 結論から言うと、一般向け娯楽小説とは言いがたい難物だった。探偵小説研究会のメンバーでもあり、評論家としての顔も持つ法月さん。なるほど、業界人の評価が高いのはわかる。これは、ミステリーでもありSFでもあり評論でもある。

 「ノックス・マシン」。一応本格ファンであるから、「ノックスの十戒」を聞きかじったことはある。その5番目に、「探偵小説には、中国人を登場させてはならない」とある。真意はともかく、古典ミステリに精通していなければ、これをネタにしようとは考えないだろう。

 「引き立て役倶楽部の陰謀」は興味深い。引き立て役倶楽部とは、ワトスンに代表される名探偵のパートナーたちの団体である。某女史の某作品が、彼らにとって由々しき事態だというのだが…。虚実入り乱れた内容であり、本作中最も評論色が濃い。僕は彼女の作品を未読なので、本当の面白さはわかっていないのだろう。

 「バベルの牢獄」は、専門用語を散りばめられて煙に巻かれたような、日本語論でもあるような…つまり難解でした。その作品はもちろん知りませんでした。

 「論理蒸発──ノックス・マシン2」。以前、北村薫さんの『ニッポン硬貨の謎』に手を出し、痛い目を見たが、その後にクイーンの国名シリーズを読破したので、何とかついて行けた…のだろうか。量子化されたテキストが、「燃えた」という。つまりは改竄である。仮想空間における発火点とは、何か? これは現代にもあてはまるテーマだろう。

 古典ミステリに疎いことに加え、量子力学やホーキングの宇宙論まで出てきては、正直お手上げだが、設定に惹かれる点はある。物語はアルゴリズムで自動生成され、あらゆるテキストがデータベース化された時代。長期的には、電子書籍は普及していくだろう。でも、紙の本が愛おしい。難儀しながら本作を読み終え、そんなことを思った。

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2016年03月03日

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それぞれで触れられている作者や原作を良く知っていれば、きっともっと楽しめたんだろうな、とちょっと悔しいです。でも、「生首~」で感じた作者に対する自己評価(まあ普通)は、ちょっと見直さないとって気になりました。表題作(とその続編)、引き立て役の3つの話は、原作についての知識云々を問わず、純粋にSFミステリとして楽しめました。なるほどなって思わせられる、見事な解釈になっていると思います。ただ、3番目に収録の話がイケてなかった。これがなければ満点でも良かったけど、くらいの減点。これが一番短くて、サラッと読み流せるくらいだからまだ良かったけど…残念です。海外ミステリの古典が、もっともっと読みたくなりました。

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2015年12月08日

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ミステリー好きが書いたSF。
ノックスマシン2は量子力学のホーキング理論とブラックホールの情報理論をアレンジしており、科学的にもっともらしい法螺話になっている。ノックスというミステリー作家を知らないので、面白さが半減したかも。ミステリーに精通していると、更に面白いと思うが、そこまでマニアではないので、内輪落ちが判らないので3点。
バベルの牢獄は電子書籍が難しい鏡文字を扱っており、読めるのは紙の本好き読者の特権です。

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2023年11月20日

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SF短中編を4編による作品集
表題作も面白かったが、収録作の中ではバベルの牢獄のギミックが楽しめた
囚われの身の主人公による一人称で語られており、監視者の目を潜り抜けて脱出を試みる物語
読み進めると監視者は読者だと気付く
つまり主人公の考えを含めて監視者に全て読まれている状況
最後に小気味良い仕掛けで監視の目から逃れ脱出するのだが、全編通して脱出準備が進められていた事に後から気付かされた
そしてその仕掛けにより、当作は電子化不可能という点も面白い

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2023年04月28日

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法月綸太郎の中篇作品集『ノックス・マシン』を読みました。
ここのところ国内の作家のミステリ作品が続いています。

-----story-------------
「このミステリーがすごい! 2014年版」国内編1位!珠玉の中篇集。

上海大学のユアンは、国家科学技術局から召喚の連絡を受けた。
「ノックスの十戒」をテーマにした彼の論文で確認したいことがあるというのだ。
科学技術局に出向いたユアンは、そこで予想外の提案を持ちかけられる。

本格ミステリ、本格SF、両ジャンルの歴史に残る必読の傑作
――大森望(「本の旅人」4月号)

まさに“血(知)湧き肉踊る”エンターテイメントだ
――村上貴史(「ダ・ヴィンチ」6月号)

中でも「論理蒸発――ノックスマシン2」は、“感涙すら誘う恐るべき傑作”
――千街晶之(「SFマガジン」6月号)
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2013年(平成25年)に刊行された本格ミステリとSFが融合した中篇集で、以下の4篇が収録されています。

 ■ノックス・マシン
 ■引き立て役倶楽部の陰謀
 ■バベルの牢獄
 ■論理蒸発-ノックス・マシン2
 ■あとがき
 ■解説 杉江松恋

2058年4月、上海大学で20世紀の探偵小説を研究していたユアン・チンルウは、国家科学技術局から呼び出される… 博士論文のテーマであるイギリスの作家ロナルド・ノックスが発表した探偵小説のルール「ノックスの十戒」の第5項「探偵小説には、中国人を登場させてはならない」が、史上初の双方向タイムトラベル成功に重要な役割を担う可能性があるというのだ、、、

その理由を探るべく、実験に参加させられた彼が見たものとは―― 発表直後からSF&ミステリ界で絶賛された表題作『ノックス・マシン』、名探偵の相棒たちが暗躍する『引き立て役倶楽部の陰謀』、空前絶後の脱獄小説『バベルの牢獄』などを含む中篇集。

本格ミステリファンなら、読みながらニンマリしてしまうネタが満載の物語でしたね… それだけに一般受けするのが難しいし、科学的な理論の解説も難解なので、好き/嫌いが分かれる作品だと感じました、、、

そんな個性的な4篇が収録されていますが、イチバン愉しめたのは『引き立て役倶楽部の陰謀』ですね… ワトスン博士やヘイスティングズ大尉等、名探偵の助手たちが集うクラブの面々が本格ミステリにおける名探偵の助手という立場を護ろうと暗躍、アガサ・クリスティの失踪事件の真相も絡めて印象的な作品に仕上がっていました。

『ノックス・マシン』と、その続篇の『論理蒸発-ノックス・マシン2』は、SFとミステリを巧く融合させた作品で、ロナルド・ノックスが発表した探偵小説のルール「ノックスの十戒」やエラリー・クイーン作品の定番「読者への挑戦状」をネタにした愉しい展開が印象的ですが、科学的な理論が理解不能なのでその部分は流し読みして、オチを愉しんだ感じかな、、、

いずれにしても、海外古典ミステリについて一定の知識がないと愉しめないので評価が難しいですね。

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2023年03月29日

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作者の推理小説好きが顕著に現れた作品。海外ミステリをあらかた読んでいる人はニヤリとするかも。ただ少し設定が難しいところもあった。

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2023年01月02日

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法月綸太郎はすごいなあ。
内容よりロジックだけでない部分がふんだんに盛り込まれていて、圧倒されてしまった。

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2021年12月06日

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SFが好きな人、海外ミステリーを読んでいる人、仕掛けが好きな人 にオススメできる短編集。

■SF要素
近未来的な描写が出てくるが、読み込まなくてもOKな気がする(笑)
なので、「SFが好き」は必須条件ではないと思う。
「SFが好き」ならばより楽しめるという感覚。

■海外ミステリー
これが結構比重が大きいと思う。
アガサ・クリスティとコナン・ドイル以外の作品を読んでいない私は、おそらく2割程度しか楽しめていないのではないかと思う短編があった。

■仕掛け
ある一つの短編が、まさに文章の仕掛けがあって面白い。
紙で読んだほうが濃密に実感できると思う。
また、短編集ではあるが全体も緩やかに繋がっているのも楽しい。


SF的な文章や、読者に知識がないと楽しめない部分が多い点で星3つにした。
でも本として楽しい作品だと思う。

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2019年11月25日

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発想が際立った作品。
探偵小説のなだたる傑作に、ブラックホールやタイムマシンなど量子論で立ち向かうSF,
理解するのに何度も立ち止まる疲れた読書だった。

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2019年11月16日

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ネタバレ

4編収録の短編集。SFの文脈でミステリが描かれることはしばしばあるが、ミステリの文脈でSFを描いたとしたらこんな感じになるのだろう。なんとも形容し難いが、不可思議な状況を科学的整合ではなくて、論理的整合性で物語っており、分かるけど、確かに面白いんだけど、もっと別のやり方があるんじゃないか、という感じ。2014年の「このミス」1位とのことだが、うーん。

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2019年10月22日

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考えてみればSFと推理小説ってのは、難解という意味では同じジャンルというか、読者層は似ているのかもしれんから、今作なんて好きな人にはたまらんのかもしれん。
が、好きでない人、ていうかコアな趣味層にはいない人にはけっこうきついか。だってホーキング放射って言われても訳わかんなくね?常識なんかな?ってwikiで調べちゃったよ。
と言ってもそういうコアな知識がなくてもそこそこ面白かった。きっとSF+古典推理小説の知識があればニヤリとするネタの宝庫なんだろうなぁ。たまにはアガサ・クリスティでも読んで悦に入るかな。

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2019年10月17日

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法月綸太郎さんのミステリーと言う事だったのですが、読んでみるとこれはSF?
未来のタイムマシン的な話しなんですが、そこにミステリー小説の名作を愛情タップリに絡めた話しで、さらには専門的な物理用語もいっぱい出て来ます。

「ノックス・マシン」「引き立て役倶楽部の陰謀」「バベルの牢獄」「論理蒸発__ノックス・マシン2」の4編
ミステリーをアルゴリズムの数値化にしてる話しや、パラレルワールドの話しなど理解しようと読んでたのでは、意味がわかんなくなる作品でした。」

そこでふと感じたのが、あっ、昔のSFだ~ そう言えば中学の頃は宇宙や時間や空間が好きで失われたシリーズや、タイムトラベル物などを好んで読んでたなぁっと

そこでは、理論は付け合わせで理解するものじゃなく、結果がこうだ!って読まないと変に考え込むとストーリーの方がつまらなくなるので、あの時は考えずに読んでましたw

こちらも最初に読んだときは、なんだこれって思ったけど、深く考えずにストーリーを楽しむと結構面白くなってきて、子供の頃のような感覚で読めました。

エラリー・クイーンやヴァン・ダイン、ブラッドベリなどお馴染みの作家や作品を絡めてるところがミステリーなのかな?

でも、最初はなかなか前に進まなかったです。

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2019年03月24日

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書評を読むと賛否両論。スゲーという人と意味分からんわという人。確かにこれはオモロがる人を選ぶ小説ではある。19世紀~戦前にかけてのミステリー史とちょっと複雑めのSF理論をかじっておかないとオモロさは分からないだろう。

と言ってる俺にしたって、どっちも苦手なジャンル。残念ながら「これはスゲー」と思うことはできず、「ここをオモロいと思わそうとしているな」という雰囲気を感じるのがせいぜい。俺にはハードルが高い小説であった。

このミス1位を取ったことを嘆くレビューも多くみられるが、これを選べるのは「ミステリー賞」しかないだろうと思うし、これを選ぶ選者のいるコンテストがあることは、正しい姿勢だとも思う。自分の理解できない小説ではあるが、これはこれで書かれるべきジャンルだろうし、これを評価する人たちの気持ちもよく分かる。ミステリーってジャズの世界と似てるのかも知れないなぁ。

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2018年10月28日

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SFとミステリの融合。ノックスマシンとノックスマシン2。W・ハイデンフェルトの「<引立て役倶楽部>の不快な事件」をさらにパロった「引き立て役倶楽部の陰謀」とどれも面白かった。

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2016年04月01日

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うわー、「こういう本」だったのかー。
正直に言ってがっかり。著者の本格の大ファンなんで。でもファンなので星3つ。

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2016年03月31日

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内容(「BOOK」データベースより)
2058年4月、上海大学で20世紀の探偵小説を研究していたユアン・チンルウは、国家科学技術局から呼び出される。博士論文のテーマ「ノックスの十戒」第5項が、史上初の双方向タイムトラベル成功に重要な役割を担う可能性があるというのだ。その理由を探るべく、実験に参加させられた彼が見たものとは―。表題作「ノックス・マシン」、名探偵の相棒たちが暗躍する「引き立て役倶楽部の陰謀」などを含む中篇集。

ノックス・マシン、SFを読みなれない人間からすると非常に難しい文章だった。が、読み終わった後、ミステリ的にはとてもさっぱりしたシンプルなものだった。
引き立て役倶楽部の陰謀、これもタイトルを見て思い描いていたものとは違い、メタ要素が絡み合い気軽には読めない重厚なものだった。ワトソンはパロディで主役として書かれると、すこし残念な感じになることが多いのはなぜだろうか。
エラリー・クイーンの国名シリーズをまた読み返してみたくなった。

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2016年02月01日

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ミステリ等をネタにした遊び心溢れたSF短編集。表題作と続編のオチ、『引き立て役倶楽部の陰謀』の古典ミステリネタをふんだんに配しつつ私のような不勉強な読者にも最大限ネタバレしないよう配慮した面白さ、『バベルの牢獄』の驚きの仕掛け、どれも楽しめた

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2015年12月13日

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