【感想・ネタバレ】物理学はいかに創られたか 上のレビュー

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ネタバレ

The Evolution fo Physics.

電位:温度
電気料:熱

という類推がp96にある。

隣接する学問を、類推し、接合し、広げている。

熱と電気を比較して勉強することの大切さがわかる。

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2012年10月16日

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古典的名著。
1 近代物理の内容を読み物風ではなくちゃんと知りたい
2 数学的イメージを数式を使わずどうやって説明するか
3 物理の内容だけではなくその裏側にある思想を知りたい
という3つの要求に答えてくれる。

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2011年11月15日

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アインシュタイン、アメリカ亡命をかけた渾身の一冊
へたな物理学入門をよむより絶対にいい!
とてもわかりやすいし、色あせていない

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2010年11月27日

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天才は、難しいことを簡単に説明するのもうまいんだ・・
と、この本を読んで確信した。
いつでも貸し出しまっせ。最高です。
下巻読まねば・・・

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2009年10月04日

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ネタバレ

物理学はいかに創られたか―初期の観念から相対性理論及び量子論への思想の発展 (上巻)
(和書)2009年10月03日 21:34
1963 岩波書店 アインシュタイン, インフェルト, 石原 純


物理学の真理の形成が綴られている。真理はその全てを覆されると言う状況を孕みつつ形成されているというところが興味深い。読んでいてわくわくします。

高校の時の物理学の授業を思い出す。そこで行った実験が物理学の形成を辿っていたんだなってことを知った。ただそれ自体その一切の諸関係が覆されてしまうかもしれないということ。そのことを知っていたらもっと楽しく授業を受けることができたと思う。

高校一年の時のクラス担任が物理担当で柔道をやっていたという、よしおか先生だった。あの頃を懐かしく思い出す。

基本的なことだが大変重要な具体的で簡潔な実験が出てくるがなかなかその実験を理解できなかった。そこが分かればもっと面白いと思う。

下巻も楽しみです。

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2020年09月25日

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科学なかでも物理学とは何かが、本書を通して理解できるだろう。アインシュタインの業績の入口に立った思いがする。慣性質量と重力質量、ブラウン運動、電磁場など。

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2013年10月17日

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「物理」が人間の創り上げてきた世界観として話が進むので、理系の人も文系の人も何らかの知的刺激があると思います。ニュートン力学から相対性理論、量子論まで物理の発展してきた歴史を式を使わずに本質だけを書いてあるので、懐かしくもありこの分野の最新も解説して欲しい感じもします。

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2012年01月15日

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力学的自然観が勃興してから衰退するまでの理論的観点を描いています。物理学における観念世界,すなわち理論的な考え方がどのように進展していったかを強調する書き方になっていて,数式なしに説明しています。どんな実験も理論が必要であることを述べているという点で,本書のタイトル「いかにして」の答えは「理論の発展である」ということでしょう。

*****
 コナン・ドイルの名作以来,どの探偵小説にも大概は,探偵が少なくとも問題のある方面に関しては,必要なだけの事実をことごとく集めてしまう時期があります。これらの事実は多くの場合に,全く異様な,支離滅裂な,何の関係もないもののように見えます。しかし名探偵は,その時はもうそれ以上の調査は不必要で,ただ思索のみがその集められた事実を関係づけるものだということを知っているのです。だから彼はヴァイオリンを弾き,あるいは安楽椅子にもたれて悠然と煙草をふかし,しかもたちまちにしてこれを解決するのです。そして手許に得た手がかりの説明がつくばかりでなく,何か他の事も起ったにちがいないとわかるのです。その事柄はどこへ行けばわかるかが,今は彼にははっきり知れておりますから,何なら自分の理論を更に確かめに出掛けてもよいのです。(p.6)

 誤った手がかりが話の筋をもつれさせて解決を延ばしてしまうことは探偵小説の読者のよく知るところです。直観の命ずる推理法が誤っていて運動の間違った観念に導き,この観念が何世紀の間も行なわれたのです。このような直観が長く信じられていたおもな理由は恐らくアリストテレスの思想が全欧州に有力であったからでしょう。二千年間彼の著書と考えられて来た『力学』書の中に次のように書かれています。
  運動体はこれを押す力がその働きを失った時に静止する。
 ガリレイが科学的論理を発見してこれを用いたということは思想史上の最も重要な大業の一つであって,これが真の意味における物理学の第一歩となっています。ガリレイの発見は直接の観察に基づく直観的結論は誤った手がかりに導くことがあるから,必ずしも信用が置けるものではないことを私たちに教えたのです。
 しかし直観はどこが悪いのでしょうか。四頭立の馬車が二頭立の馬車より速く走るというのが悪いのでしょうか。
 運動の基本的事実をもっと綿密に調べてみましょう。まず激烈な生存競争から得られ,文明の初期から人類に熟知されて来ている日常経験から出発しましょう。
 誰かが平坦な道を手押車を押して行って,突然押すのを止めてしまうとします。車はある短い距離だけ運動を続けてから止まるでしょう。私たちはこう尋ねます。「この距離を増すのにはどうしたらよいでしょうか。」これにはいろいろな方法があります。例えば車に油をさしてもよいでしょうし,道を非常に滑らかにしてもよいでしょう。車の回転が容易な程,また道が滑らかなら滑らかな程,車は長く運動を続けるでしょう。だが一体油をさすとか滑らかにするということがどういう役目をしたのでしょうか。それはただ外部の影響を少なくしたというだけのことです。摩擦と呼ばれる作用が車においても,車と道との間においても減らされたのです。これは現に,目に見える明瞭な事実の理論的説明ですが,この説明は実はまだひとりよがりなものに過ぎません。ここでもう一歩正しく進めば正しい手がかりが得られるでしょう。道が完全に滑らかで車には全然摩擦がないと考えてごらんなさい。そうすれば何物も車を止めるものはなく,従ってそれは永久に走り続けるでしょう。この結論はただ理想化された実験を考えて始めて得られるのですが,外部的な影響を全然排除することは出来ませんから,そういう理想化された実験を現実に行なうことは決して出来るものではありません。しかし,真に運動の力学の基礎をなしている手がかりはこの理想化された実験が教えてくれるのです。(pp.8-9)

科学的の想像が,古い概念の余りに狭苦しいのに気づいて,これを新しい概念で置き換えるのです。どんな方面のことでも一度創始された線に沿って発展を続けて行くということの方が革命的である場合よりも多いのですが,何かしらある次の転換期に達すると,そこでまた新しい視野が拓けてゆくのです。しかしながら,一体どんな理由で,どのような困難が起きて,重要な概念を変更させるようになるかを理解するためには,単に初めの手がかりのみでなく,それから導かれる種々の結論をも知らなければなりません。(pp.30-31)

 数量的の結論を引き出すためには,数量の言葉を使わなくてはなりません。科学の根本的な思考の大多数は本来簡単で,大抵は誰にもわかる言葉で言い表せるものです。ところがこれらの思考を推し進めて行こうとすると,非常に洗練された研究手段を使わなくてはならなくなります。実験と比較され得るような結論を引出そうとすると,どうしても論理の手段として数学を必要になってきます。(pp.31-32)

 物理学の概念は人間の心の自由な創作です。そしてそれは外界によって一義的に決定せられるように見えても,実はそうではないのです。真実を理解しようとするのは,あたかも閉じられた時計の内部の装置を知ろうとするのに似ています。時計の面や動く針が見え,その音も聞こえて来ますが,それを開く術はないのです。だからもし才能のある人ならば,自分の観察する限りの事柄に矛盾しない構造を心に描くことは出来ましょう。しかし自分の想像が,観察を説明することの出来る唯一のものだとは言えません。自分の想像を,真の構造と比べることは出来ないし,そんな比較が出来るかどうか,またはその比較がどういう意味をもつかをさえ考えるわけにゆかないのです。けれども,その知識が進むにつれて,自分の想像が段々に簡単なものになり,次第に広い範囲の感覚的印象を説明し得るようになると信ずるに違いありません。また知識には理想的な極限があり,これは人間の頭脳によって近づくことのできるのを信じてよいでしょう。この極限を客観的真理と呼んでもよいのです。(pp.35-36)

科学の一部門に発展した思想の線は,外見上全く性質の異なった事柄の記述に適用し得ることがしばしばあります。かかる場合に,もとの概念が,その発生の源となった現象をも,並びにそれを新たに適用する現象をも,共に理解することの出来るように修正されることも稀ではありません。(p.42)

科学の上で大きな進歩の見られるのは,殆んどいつも理論に対していろいろな困難が起り,危機に出遭った際にこれを脱却しようとする努力を通じてなされるのであります。私たちは,古い観念や,古い理論を検討してゆかなくてはなりません。過去にはそれでよかったものの,同時にその検討によって新しいものの必要を理解し,かつ前のものの成立する限度を明らかに知ることが大切です。(p.86)

問題を公式的に示すのは,それを解くことよりも大体において一層本質的な事柄です。解くことはいわば単に数学的であるか,または実験的の技巧に属するからです。新しい疑問や,新しい可能性を提起し,新しい角度から古い問題を眺めるのは,創造的な想像力を要し,かつ科学の上で真の進歩を特徴づけるものです。(p.106)

 たとえて言えば,新しい理論をつくるのは,古い納屋を取りこわして,その跡に摩天楼を建てるといのとは違います。それよりもむしろ,山に登ってゆくと,だんだんに新しい広々とした展望が開けて来て,最初の出発点からはまるで思いもよらなかった周囲のたくさんの長めを見つけ出すというのと,よく似ています。それでもしかし出発点は依然として存在し,かつそれを見ることができるにちがいないので,ただ私たちが冒険的な路をたどっていろいろな障害物を踏み越えて来たことによって,この出発点はやがてだんだんに小さく見え,私たちの広い眺めの些細な部分をなすのに過ぎなくなるのです。(pp.175-177)

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2011年08月30日

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[ 内容 ]
二十世紀を代表する物理学者であるアインシュタインとインフェルトが、専門的予備知識を持たない読者のために、現代物理学の全貌を平易に解説した万人のための入門書。
数式を用いず、巧みな比喩と明快な叙述によって、ガリレイやニュートン以来の物理思想から相対性理論および量子論に説き及ぶ。

[ 目次 ]


[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年05月17日

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タイトルの通り物理学が今にいたるまでの学者たちの苦難がわかって面白かった。
「場」についての記述はわかった気でわかっていなかった部分が多く基本からの説明が勉強になった。

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2011年04月17日

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物理学の変遷。

物理学界の大家である2人による物理学入門書。
分かりやすいと評判だったが、翻訳を経てどうなっているか、と斜に構えていた私の先入観を吹き飛ばすほどの読みやすさだった。

著者らの目的とするところは、人間の心と観念の世界と現象の世界との関係を明らかにする試みの大要を述べようとした事である。
その為に決めた方針に沿って事実や理論を述べていくので当然省かれている箇所もあるだろう。だが、それはあくまで彼らの選んだ道に無かっただけであって、重要度とは関係ない。

本筋は、まず古典力学に始まり、熱、電気、磁気、波動、場までが上巻で語られる。



―以下、覚え書き。これだけでは分からない事は必至。―

力学では、力が大きさと向きをもつ、いわゆるベクトルで表し、全ての物理現象を力学的理論で表そうとする。
軽い物が早く進む慣性質量と、万有引力によって重い物が強く引かれる(秤の原理)重力質量が同じであること。

熱力学では、熱量と熱の強さ(温度)は同じ物ではない事。
ジュールの攪拌実験により運動エネルギーが熱エネルギーに変換される事が示された。

ブラウン運動がいつまでも続くのは、不可視な微小粒子(水分子)が常に動き回って巨大分子に衝突し続ける結果として視えるだけのこと。

光については、光素説と波動説があったが、十分に小さい穴/障害物を光線を当てると光の回折(上の場合に光が直線運動から外れる事)我みられた事により、波動説が主流となっている。
光の干渉(弱め合う、強め合う)の写真が載っていて分かりやすい。

波には縦波(ものが周りに振動を与える)と、横波(そのもの自身の回転によって生じるズレ)がある。縦波が場の平面状にあるのに対し、横波は場の平面に対し垂直面の波である。

エールステットの実験(針金の中に磁針を置く)から、変化する電場は磁場を伴う事、
ファラデーの実験(磁石の出し入れで誘導電流が発生する)から、変化する磁場は電場を伴う事が表された。
よって、この二つの場は共通するものであるだろう。

実験では、電流を切断する際に生じる火花は、電流の喪失→磁場の急激な変化→強い電位差、となって生じた現象。
すると、火花はエネルギーであり、磁場はエネルギー貯蔵庫の一つとしてみなさなければいけない。

以上の場の構造を示したのがマクスウェルの方程式。
マクスウェルの理論では、現在の場から極近い前後に何が起こるか予想し、その積み重ねで遠くの出来事を予測する。
それと比べてニュートンの理論では、二つのボールに働く力など、遠く離れた出来事を結び付ける大きな歩みが許される。

普通の電磁波と光波の相違は単に波長の違いのみ。

空間そのものが電磁波を伝える物理的性質を持っている、という考え方を受け入れるしかないようで、その言葉の意味には拘泥しないほうがいい。

・・・おそらく下巻でその空間について語られると期待。

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2010年09月01日

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昔の本だからか、翻訳が良くないのかわかりにくい文章で、なかなか進まなかったが、いくつかの物理的現象の発見の経緯を知ることができたのは良かった。

物理学の内容以上に心に残ったのは、
アインシュタインが、物理学を一般の人にわかりやすく伝えようとする姿勢、
対極の意見であっても客観的に評価し、正しいと思われる現象が多い方を採択する姿勢、
であった。

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2019年05月02日

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ネタバレ

アインシュタインがこのような物理学の歴史とその延長線上にある相対性理論と量子力学について一般の人向けに書いた本があるとは知らなかった。ニュートン力学から始まり、場の理論、相対性理論、量子力学と順序立てて書いてあるので、いきなり相対性理論を勉強するよりはるかに分かりやすい。ただし、訳の問題なのか、言い回しがくどく何を言っているかわからないところが少々気になった。素晴らしい本と思ったがこの直後に、「E=mc2のからくり」(ブルーバックス)を読んだところ、同じような内容でそちらの方が断然分かりやすかったので、こちらは☆3つにした。

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2018年09月17日

Posted by ブクログ

科学者におけるアウトリーチ活動として、自分の専門を一般の人々(必ずしも専門ではない人)に書籍を通じて伝える、ということが多くなってきた今般において、本書の位置づけは薄れつつある。

当時は、Einsteinという当代きっての物理学者が記した本ということもあり、目新しく映ったのかもしれないが、現在においては、S HawkingやBrian Greenのような専門の物理学者が平易な言葉と美しい図を用いて物理学を解説している書籍が数多く出版されている。

歴史的には価値があるのかもしれないが、物理学を大学で学んできた人間にとっては、かなり物足りない内容である一方で、高校や大学で物理とは疎遠である人(このような人は、そもそも本書を読まないのかもしれないが・・・笑)には、あまりピンとこないのではないかと思う。図も少なく、語り口が少し古臭い。(まぁ、岩波なのでそこは我慢しないと。)

例えば、誘導電流の解説のところでは、理論を学び、実験を行った経験があるので簡単に読み進められたが、物理の素養がない人が読むと、なんのこっちゃ、となるし、その意義が理解できないのではないかと思う。

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2016年05月24日

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現在の物理学がどのように発展してきたのか?主に力学・熱力学・電磁気学について。古い本だけど、言葉は平易で読みやすかった。1回目よりは内容はわかった。

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2013年02月16日

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ネタバレ

やっぱり、文系には難しい…。(^◇^;)
ところで、本書の中で出てくる「スイッチバック」って、ローラーコースターのことだよねぇ…。スイッチバックっていえば鉄道のアレを思い浮かべるけど、昔はローラーコースターのこともそう云ったのかしらん?

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2012年03月15日

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アインシュタインその人による物理学史の本、上巻は相対性理論は出てこないが、ガリレオやニュートンによる力学の発達と電磁気学の発達が書かれている。光の粒子説と波動説の説明や、場の理論について学べる。マクスウェル方程式で電磁気学が統一的に示されたことをいう。マクスウェル方程式そのものはでてこないが、物理の本をみたら、積分形も微分形もなかなか理解するのに大変そうだった。ナブラとか、ダイバージェンス、ローテーションがごちゃごちゃでてくる。この本はほとんど数式はでてこないので読みやすいが、はっきり分からない所もある。科学史の本だからしかたがないが。下巻を読書中。

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2009年12月01日

Posted by ブクログ

アインシュタインとインフェルトが現代物理学の全貌を、専門的予備知識をもたない読者のために平易に解説した一冊。

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2009年10月04日

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