感情タグBEST3
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可愛らしい赤鬼と子供の表紙からは想像できない切なくなるお話。でも読み終わった後に温かな気持ちになれる。今は苦しくても前を向いて生きていこうと思えるいい本。小鬼と民が愛おしい。
いつか2人がまた会えますように。
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最初の方の物語は普通に昔話的な感じだなぁと思っていた。人の中にある暗い感情というものが人鬼となるというのは理解出来る。
ところが、最後の方になって全部が繋がった。
無垢な子鬼がたまたま出会った民の事を想い千年の時をかけて民を守ろうとした。その民も民を守った子鬼を見つけようと気の遠くなる年月をかけていると知ったら涙が止まらなくなった。
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全てが小鬼と民の物語に繋がっていた。
「無垢な心のままに罪を犯すと、ときに鬼の芽を生じる」
無垢な心を持つものがなぜ罪を犯す?どうやって罪を?と考えながら読んでいたけれど、それがわかった後、小鬼と民の純粋でお互いを想う気持ちに、じんとくる。
小鬼の千年にも及ぶ旅の後、民の千年が始まり、最後はとても切ないけれど、希望もあり、温かい気持ちになれた。
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西條奈加さんの作品は好きでよく読んでいます。
内容を全く知らないまま何気なく手に取った本でした。
登場人物が魅力的なことものありますが、展開が読めず先が気になり、あっという間に読みました。
途中、衝撃的な描写があり少し嫌な気分になったのですが、最後まで読んでみるとそこまでの衝撃が必要だったなっと納得。
最後は、なんとも表現のしがたい感動がありました。
内容は重いけれど読みにくさはなく、胸に深く刺さる作品。
最後を知った上でもう一度読んでみるつもりです。
私としては、ジャンル分けができない不思議な作品でした。
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章途中とラストで涙がポロリとこぼれた。
終始とても読みやすく、登場人物に感情移入もしやすかった。
ラストは読者の捉え方によっては変わると思うが、私は良い終わり方だと思った。タイトルの意味を改めて考えるとまた違った視点で深いお話だと感じる。とにかくめくるページが止まらなく、1日で読み終えるほどには面白かった。
ずっと読んでいたくなる文章!
後日談的なのは、自分で想像して楽しみます(´˘`)
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「鬼の芽は、鬼ではなく人に宿る」
過去世を見せて、鬼の芽を集める小鬼と黒鬼の話が短編集のように綴られていく。
ファンタジーのような、昔話のような、可愛らしさと恐ろしさが混在して胸の中に流れ込んでくる。
その旅の元となった悲しい出来事と、その最後が分かった時に、静かに乳色の霧が立ち込めて幕を下ろしたように感じました。
各章の初めに語られる、言い伝えのような不思議な言葉が、重苦しいのだがとても良い。
購入して何年かごとに再読したい作品。
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ご都合主義でもいい、もう少し救いがほしかった。 出産のシーンは本当にやるせなくて泣くに泣けなかった。 ただ、物語を通して流れる穏やかで優しい雰囲気がとても好きで、知らないうちにどっぷりハマっていたらしく、読み終わってしばらく呆けてしまった。
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人の心に生ずる「鬼の芽」を集める小鬼が主人公。小鬼がとても可愛い。黒鬼のキャラも良い。意外と黒鬼と天女はいいコンビな気がするw
最初は小鬼の可愛さにほっこりしていたが、話が進むにつれて切なくなる。でも暗い話ではなく、読後感は良い。とても良かった。
西條奈加さんの本は「御師弥五郎」に続いて2作目。好みの作家さんな気がするので、他の作品も読みたい。
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民という少女の鬼の芽を発芽させない為、小鬼が千年の間、何度も何度も何度も、彼女を助ける話し。二重底のような形式に話しがなっていて、小鬼がどうして、そんなことをしているのかが核になります。そこから怒濤のラストなのですが、とにかく切ない。悲しすぎる。ラストの鬼の墓場で、民が小鬼の灰というか砂になった欠片を、次の千年ほどの時間をかけて集めている姿は同情するというよりも悲しすぎる。すべては、人の業に帰結するのだろうか?。
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「無垢な心のままに罪を犯すと、ときに鬼の芽を生じる」
あかん!
鬼の芽ができるかも?
私!無垢な心持ってるし〜♡
その鬼の芽を摘むのに、現在、過去を奔走する小鬼たち、それには、
悲しい
悲しい
悲しい
出来事が…
しかし、鬼の芽を持った人が、人鬼になる時って、そら鬼にでも何にでもなってまうやろ!って状況やん!
最愛の人を殺されたり、何か無残な状況で鬼なる。
我を忘れるみたいな。
何か「大魔神」みたい。
(こんな古い映画、誰も知らん(^^;;)
鬼の芽を摘む小鬼がかわいそうで…
あんなに頑張ったのに、遂に力が…
でも、微かやけど光見えて良かったかな。
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おとぎ話かなと。
読み始めの感想はそんな感じ。
主な登場人物は小鬼・黒鬼・天女・そして民。
人間は、無垢な心のままに罪を犯すと「鬼の芽」を内に秘めてしまう。
それがいずれ人鬼にさせ身を滅ぼし災いのもとになってしまう。
過去を見せられる小鬼が力を使い、そんな人々に希望が持てるきっかけをあたえ芽を摘み取ってゆく。
前半の各章わかりやすいお話で章の最後に少しずつ全貌が明かされて、千年にも及ぶ小鬼と一人の童女「民」の物語が浮かびあがってくる。
このあたりから小鬼と民の切ない話になり救いがないような境遇に心を痛めてしまった。
最後、まだまだ長い旅になりそうではあったが、一縷の希望があるとはなんと強いことかと。
改めて人を想う気持ちに期限なんてないとおもわされた。
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地名や時代などの漢字が乱立せず、物語の本筋がとてもわかりやすく書かれており、読みやすく引き込まれました。とても切なくてじんわり温かくなるお話でした。自分の中に鬼が芽生えそうになったら、この本を思い出して戒めたいと思いました。
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最初は鬼の目を身内に宿した人間たちと鬼の関わりを写した短編集かと思った。
たったひと時の、たまらなくし幸せな思い出のために、千年もの間命を削ってどうしても1人の女の子に会いたかった小鬼のお話。
小鬼のことを思い出せば女の子の凄惨な過去を思い出させてしまうから、名乗らず、小鬼は千年ずっと姿を変えて現れ、民を愛して守っていた。
見返りを求めずに相手の幸せを願うのが愛なのかと思っていたけど、少しの、たった一つの願いなら、欲しがってもいいのかしら。
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小鬼が一人の少女を救うため、その罪と因果を濯ごうとする物語。
災禍を生む鬼の芽を摘むために過去見を繰り返していく。
俗っぽい黒鬼が良いキャラをしている。
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これよかったー。好き。
千年に渡り、鬼の芽を集める小鬼と黒鬼。なぜそれが必要なのか、徐々に理由がわかってくる。
最初から引き込まれた。
人間と出会い、過去世を見せ、最後に鬼の芽を回収する。しばらくそのパターンが繰り返されるけれど、まったく飽きなかった。つらさを抱えた人間の心の危うさにハラハラするし、乗り越えた先の結果に安堵する。小鬼の健気さや、残酷な現実にも心が揺さぶられた。
後半は、民とのエピソード。展開がいちいちつらい。不憫でならないよ。でも救いはある。嫌じゃない終わり方。
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泣けた、、、1000年の間思い続ける小鬼の願いが届けられる。
女の子と小鬼の物語が短編で綴られる一冊。
人が鬼と化すのを1000年ずっと見守って、鬼にならないようにひたすら守り続ける小鬼の姿が、健気でどうしようもなく心奪われます。
女の子は人。
何度も生まれ変わり、場所を変え、人を変え、鬼になりかける子どもを、ずーっと見守る小鬼。
とにかく。泣けます。
もうなんというか。泣けます。
切なくて、真っ直ぐで、綺麗な心の鬼に。やられます。むしろ、わたしの方が鬼と呼ぶにふさわしいくらいに邪気があるのでは。と、思わずにいられない鬼の姿に心が打たれます。
短編、読みやすいファンタジー?なのかな?
一押しです!
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最初のうちは過去世見をテーマにした短編集かと思ってましたが、途中からどんどん壮大な物語になっていく。
決して単純なハッピーエンドで終わらせないところに余韻を感じさせる素敵な作品でした。
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初めは鬼を中心に書かれた短編かと思っていましたが、最後に全てが繋がった時にとても感動しました。
少々言葉が難しい部分もあるかもしれませんが、調べながら読めば小学生でも読みやすい作品だと思います。勿論、大人も十分に感動できる作品でした。
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「鬼」と「人鬼」の違い、本当に恐ろしいのは「人鬼」。
西条奈加は「心淋し川」で2020年下期直木賞を受賞。
NHKドラマの「善人長屋」をたまたま見て、ちょっと興味を持ったので読んでみた。
一見すると連作短編集のような構成であるが、短編同士の結びつきはさらに強い。
人情ものの時代劇ではあるが、ひょっとしたらタイムワープもののSF小説かもしれない。
森で知り合った民と小鬼の不思議な物語。脇役の黒鬼がいい味を出している。
ドラマ化(もしくはアニメ化)したときの黒鬼の配役で、できあがりが左右されるような立ち位置なのだ。
テーマは人の心にはびこる「悪心」の存在であるけど、人情ものとしての魅力の方が勝り、一服の清涼感を味わうことができる、良い話でした。
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★3.6 2022.02.17
1000年という気の遠くなるような時間をかけて小鬼は少女を救い続ける。自分の命を削りながら。
少女 民と小鬼はお互いにかけがえのない存在だった。だからこそ1000年かけてお互いを取り戻そうとしているのだと思う。
すれ違い、すれ違い続けてのちの、ほんの一瞬の邂逅。
その一瞬が彼らの次の1000年に希望を与える。
何とも切ないファンタジーだった。
↓↓↓内容↓↓↓
友だちになった小鬼から、過去世を見せられた少女は、心に“鬼の芽”を生じさせてしまった。小鬼は彼女を宿業から解き放つため、様々な時代に現れる“鬼の芽”―酒浸りで寝たきりの父のために奉公先で耐える少年、好きな人を殺した男を側仕えにして苛めぬく姫君、行商をしながら長屋で一人暮らす老婆、凶作が続く村で愛娘を捨てろと言われ憤る農夫、田舎から出て姉とともに色街で暮らす少女―を集める千年の旅を始めた。精緻な筆致で紡がれる人と鬼の物語。
Posted by ブクログ
映画のジャンルに例えるとファンタジーよりはホラー寄りな部分を感じる。残酷さと、小さな救いと、ほんの少しの可笑しさが混ざり、どうにも感想を記すことが難しいお話だった。1話目くらいの感じだと微笑ましいけれど。
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鬼の種を集めるお話。
うん、なんていうのか… 一時の思い入れで千年付き合うって根気がすごい。さすが鬼だ…。
彼がそこまでするほどの価値があるのかなぁ?なんて読んでいてぼんやり思いました。それこそ身を粉にしてまで尽くすのは何故か。まぁそれも人の論なのかもしれませんが。
遠くに行って、過去の映像を見るという辺り、清水玲子さんだったかな?の漫画を思い出しました。懐かしい。
Posted by ブクログ
「鬼の芽は、鬼ではなく人に宿る」この最初の一文に妙に納得してしまった。
登場人物もストーリーも昔話のような味わいがあり、アニメになったらとてもいいだろうな〜と思う。
表紙の絵に惹かれて購入したが、読後もその思いは変わらなかった。楽しそうな小鬼を見ると切ない。この絵に願いを込めたいと思う。
Posted by ブクログ
鬼と人間とのロマンチックな物語。最初は鬼にまつわる短編集かと思ったが次第に真相が明らかになっていく。読み終えた今、満足感と言うよりは、切なさが心を占拠している。