【感想・ネタバレ】言葉をおぼえるしくみ ――母語から外国語までのレビュー

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Posted by ブクログ

実験の説明は文章で長々されても分かりにくいが、図があるので直感的に理解できた。幼児が母語を習得していく過程を様々な実験を通して明らかにしていっており、そういう方法でそういうことが分かるのか〜と感心しっぱなしであった。

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2023年09月13日

Posted by ブクログ

読み応えがありました。子供が言葉を覚えていく仕組みを研究する。2歳、3歳、5歳などの幼児を使っての実験で単語を切り取る方法、名詞、動詞、形容詞、助数詞などを覚える方法を調べる。言語による差異もあるので、日本語児、中国語児、英語児、韓国語児、等々での実験も行っている。基本文法を人間は生得的に持っているという学説もあるが、この研究で分かるのは、人間は、発話された言葉の切れ目を把握して単語を切り出し、まずは名詞と想定して知っているカテゴリーに当てはめ、使っていく内に修正して、語と語の関係や上位のカテゴリーや下位のカテゴリーなどを埋めていき、大きな語彙のネットワークを作っていくようだ。名詞と違って動作の関係を表す動詞を覚えるのは難しく、また形容詞も覚えるのが名詞の後になってしまようだ。英語のように語順が重要で文法的規則で動詞を判定しやすい言語と、主語や目的語が省略される日本語や、動詞の語形変化が無い中国語などでは、覚えて適切に使える時期が遅くなるようだ。

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2019年11月21日

Posted by ブクログ

現在私たちは当たり前のように言葉を使いコミュニケーションを取るが、もともと言葉についての知識があった訳ではなく1から覚えていく必要があった。
単語と意味を結びつけながら言葉を知っていくようにも思えるが、一つ一つの物に言葉がついているという仕組みすら知らない状態である子供が何故言葉を使えるようになっていくのかということを詳しく解説している本
人間の脳の発達度合いや他の哺乳類の脳との違いなど面白く知ることが出来る本。

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2022年07月16日

Posted by ブクログ

言語 SF の匂いがそこはかとなくするけれど、立派な研究書。
目から鱗の考察や、それを裏付ける実験結果満載です。
新生児、乳幼児を対象にした実験なんかは、微妙にマッドサイエンティストの雰囲気で、ちょっと面白かったですね。

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2020年02月23日

Posted by ブクログ

娘が生まれたので、赤ちゃんはどのように言葉をおぼえていくのかな、というところが気になって手にとりました。

具体的な実験方法からその考察まで書かれており、そういった意味では結構学術研究的な内容ですが、興味深い実験も多く、個人的には面白く読めました。

名詞の基礎カテゴリーを即時マッピングしていくという能力にすごい!と感心したり、一方で、動詞や形容詞の意味をいろいろなヒントを得ながら学習していくのにもすごい!と感心したり。
自分もどのように日本語を学習してきたのかもちろん覚えていませんし、今まさに学習している子どもたち自身もその仕組みはもちろん分からないわけで、それを明らかにしようとさまざまな実験を考えて実施・考察している言語学者の方はすごいなぁと思いました。これからさらに解明が進んでいくのが楽しみです。

外国語学習にとっても示唆に富んだ内容があり参考になりました。「同じ意味領域に属する単語を一度に学習し、母語との違いを学習者が考えること」で学んでいるその外国語の意味領域の全体像をつかめる、と。

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2019年12月14日

Posted by ブクログ

赤ちゃんが言葉を覚えるとき、効率よく学習するため、生まれ持ったバイアスを適用して、語が表すことの可能性を絞る。単語の種類によってかけるバイアスが異なる。

名詞の場合、同じような形をしたものは同じ名前を汎用して適用する。
しかしこれだと粘土などの物質名の学習が妨げられるので、柔らかそうなものには形バイアスは使わないなど、うまく適用している。
初めてあれはコップだと聞いた時に、コップのことなのか、ガラス製のもののことなのか、そのものの固有名詞なのかは区別できないが、うまくバイアスを使って驚くほど正確に一度で覚えられる。

動詞の場合、AがBを持つ等、関係する後の数が多いので安易には汎用せず、多くのパターンを覚えてそこから共通の部分を抜き出して学習する。

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2016年06月15日

Posted by ブクログ

なんだかちょっとまどろっこしいです。同じようなことが何度も書かれていて……。学術書といった感じです。子供の語彙についてどのような実験を行っているのかを知りたい方には良いかもしれません。

子供がなにもない状態から言葉を学ぶとき、「形の似たものを同じ名前で呼ぶ」みたいなある種のバイアス(本書ではメタ知識と呼ばれています)を持っているから、一度新しい言葉を聞いただけですぐにその言葉を(他の対象にも)使えるようになる、とのこと。

以前『ことばの発達の謎を解く』を読んだときのほうが感動が大きかった気がします。内容的な問題なのか、読解力の問題なのか……。

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2024年03月31日

Posted by ブクログ

【文章】
すこし読みづらい
【ハマり】
 ★★・・・
【気付き】
 ★★★・・

子供は大量のインプットからの帰納推論によって言語を習得していると考えられる。

通常の英語学習のように、文法などの規則を覚えてから演繹的に習得するのは難しい。

言語処理のハード(脳)、ソフト(アルゴリズム)、コンテンツ(知識)が互いに補完しながら発達していく。

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2024年03月24日

Posted by ブクログ

難しかった〜〜。
論文等、難しい文章を読み慣れているような方からしたら読みやすいのでしょうが、普段エンタメ小説ばかり読んでいる私には読むのが大変でした。
しかししかし、内容はちゃんと理解できて、とても興味深かったです。
普段当たり前に話している日本語ですが、たしかにこのクオリティで話せているのすごすぎるよな〜と思いました。
ぱっとわかりやすく印象的だったのは、実験の方法が素晴らしいなあということです。
界隈の方からしたら当たり前なのかもしれませんが、実験を正確に行うということ自体がそもそもとても大変なことだと気付きました。
今後も言語に関する本は読んでいきたいと思います。

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一つ一つの単語の意味を学ぶと言うことは単語が属する意味領域全体のマップの中でその単語の位置づけを学び,さらに領域の中で隣接する他の単語とどう違うのかを理解し,他の単語との意味範囲の境界を理解することであることは,外国語を学習する時にも同じである。
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2023年11月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

興味が湧いてチラチラ読んでいたけど途中で忙しくなったのと,この本が結論ファーストでなくて読みづらくて読み進まず,同じ著者の「ことばと思考」と内容に重複もあったので,途中で読む気が失せてしまった。。。

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2020年04月05日

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