【感想・ネタバレ】ホテルローヤルのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

直木賞受賞作。
手に取ったこの本は、身近にいそうな、でも普段はあまり光の当たらない、せつない一場面を7つ切り取った小説でした。

直木賞受賞の理由は分からなかったけれど、解説を読みながら、この本を読んでみてよかったと、こういう本もあることを知れてよかったなと思いました。

0
2024年05月16日

Posted by ブクログ

シャッターチャンス
一話目にしてやや難解。気の進まないことをさせてきた彼に嫌気が…という単純な話でもないような気がする。

本日開店
そんなことが色々暗黙に、水面下のようで公然に行われるものなのか。妻の心理的な不貞に気づけるもんなのか。現実味を持ち出すのは野暮。

えっち屋
結局何一つ思うようにはいかなかった。空費したこれまでと今日の二つが天秤の両端に載っているように進む。

バブルバス
五十を越え、金も生活も思うように回らない家族。大きな声を出すことも、大きく体を広げることもままならない生活。5000円がくれる非日常。
5000円稼いでまたホテルに誘うなんて、スケベな意味でなくグッとくる言葉。

せんせぇ
設定がきつい。マンションに帰り着いたとこなんか吐きそう。でも主人公の諦観というか打ちひしがれた描写がとても美しいと感じた。美しいも違うか、経験はないけど共感する。自分がそうだったら、きっとこんなモノローグをすると思う。

星を見ていた
母の言葉はお守りではなくきっと呪縛。周りの人が、トラブルののちに優しくなることの意味に気づけないくらい、貧しさや忙しさの中で考えること判断することを止めて60年過ぎてきたのだろう。優しくする人に悪気も罪悪感もない。どう接したらいいか、腫れ物に触るようになってしまったのかもしれない。

ギフト
最後こそこの話。色んな人間模様を映してきたホテルの始まりも、色んな人間の喜怒哀楽を経ていた。でもこれまでの話から、オーナーもるり子も残念な終わりだったし、その娘も。この話に純愛やらを感じるよりは、運命や浅はかさの手のひらで踊っている人間を見ていた。

あとがき
センセェ、関係ないやん!と思っていたけど、そうでしたか。そこでしたか。

男と女の、人間の、しんどさや悲壮をセックスを通して、あるいはセックスを通さずに描くセックスはここではどこまでも手段。悲しみや喜びを膨らますための道具。ラブホテルを題材としながら、過度に性的な描写もなく、なんとも文学的。

0
2024年04月07日

Posted by ブクログ

連作短編集は好きですね。それぞれ時代や舞台はバラバラなれど、釧路湿原のラブホテルを共通項に繋がっている。前の話の登場人物が現れたりするものとても良い。時系列に沿ってないのに、読み進めるごとに全容がわかってくるし、登場人物も愛おしい。良い。

0
2023年10月02日

Posted by ブクログ

 北海道出身の女流作家、というのは知っていました。ラブホテルを舞台にした、本作「ホテルローヤル」が直木賞を獲ったのも。
 ペンネームが「桜木紫乃」というところ、が印象に残っていました。私が女流作家だったとして、この名前をペンネームに選ぶだろうか…はっきりした顔立ちのポートレートも相まって、「何かを感じて」ずっとこの本を読まずに来ました。

 本作は、ホテルローヤルを舞台にした、そのかかわりのある人たちが織りなす物語。

 読み進めると、最小限の表現ながら抒情的な文章が続きます。あとで知りましたが、桜木さん、詩人としても著作がある方。言葉の感覚が鋭いのでしょう。

 文章のうまい作家はいろいろ知っていますが、この方の文章はまた格別…

 私も北海道在住で釧路は親戚もいますし、仕事で何度も訪れています。そんなことで湿原の中の高台に建つ、ホテルローヤル、すっと想像できました。

 きっと、このような読後感を持ち、桜木さんの文章にからめとられるという予感がしていたのでしょう。

 予感、的中。

0
2023年05月14日

Posted by ブクログ

北海道の作家さんだし、直木賞取った小説だしと読み始め、じつは過去に一度挫折している。こんなに救いのない、厳しい現実を突きつけられて、どう楽しめというのか。しかし、デビュー作から読み始め、ようやくここまできて読んだら震えるほど衝撃だった。
廃墟になったホテルから始まり、最後は幸せに満ち溢れたホテルローヤルの始まりの話。こんな残酷な構成があるだろうか。その中にはさらに残酷な現実が隠れている。
「ホテルローヤル」はそれぞれの短編が関連を持って描かれるというテクニックで、人をなお絶望の淵に突き落とすが、初期の作品は短編がそれぞれ独立しているので、それだけでも衝撃が和らぐ(とでも言わないと、やはりそれぞれが厳しすぎる現実)
それでも経験したことがない、いやできないし、したくないが、色々な人生に寄り添う作家の目と、それを表現するテクニックを楽しむことができる。
まずはエッセイ「おばんでございます」からがいいかな。趣味に圧倒されるけど。

0
2023年04月07日

購入済み

全体を読むと

一つ一つの物語がそれとなくつながっていて、時間の流れもさまざまで、それが読者にその間の出来事を想像させる。そんな全体の構成はすごいと思う。

0
2022年04月14日

Posted by ブクログ

釧路にある「ホテルローヤル」と言うラブホテルを共通のキーワードにした短編集。
時間軸が逆に作品が並べられている。
恋愛小説、でのお勧めと聞いて読んだのだけど、少なくとも自分の感覚では恋愛小説、では無いな。
一編は大して長く無いけど、各々の主人公の性格とか信条や生い立ち、が上手く描かれている。
直木賞受賞作らしいけど、私にはよく分かりません。

0
2024年05月03日

Posted by ブクログ

時系列バラバラだし、短編ごとに人物も違うがホテルローヤルで繋がる。

ラブホテル特有のねちっこさは無く、かといって爽快感はほぼない。
ホテルローヤルの歴史(というほど壮大な歴史ではないけど)が何だか切ない物語でした。

0
2024年03月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

釧路の湿原にあるラブホテル『ローヤル』が舞台の短編連作。
末は廃墟となるホテルの、開店までの過去をたどっていくような構成が良い。
非日常であるラブホテルが舞台だけど、重苦しさを抱えつつ生きる人々の、日々の生活の生々しさが迫ってくるようだった。

0
2024年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

繋がっているようで、繋がっていないようで、繋がっている作品。
映画とセットで観ると、あーこのシーンこんなイメージなのか!となって好き。
映画だけ観るとよく分からないのでは、、?というシーンもあったり…
ラブホテルを中心にいろんな物語が繰り広げられてて、人の人生は拠点は同じでもそれぞれなのだな、と改めて感じたり。

0
2024年01月15日

Posted by ブクログ

物語は廃墟となったラブホテルから始まる。「ホテルローヤル」という煌びやかなタイトルとは打って変わって、しんみりと暗い印象の物語。

この物語は「ホテルローヤル」というラブホテルを中心に7つの短編による連作短編集である。

ラブホテルという世間から隔別されたような空間。男と女が本性を出す場。そこには世間の表に出てこないような話がいくつもある。

廃墟の撮影に使う人から、客としての男女、出入り業者から、ホテルオーナーまで。

そんな世間から隠れてしまっている人たちにスポットライトを当て、その現実をまじまじと見せつける。
別に幸せな話ではない。むしろみんな不幸せなのかもしれない。
そんな目を瞑っていたリアルな部分を少しずつ裸にしていく。

人間の嫌な部分を淡々と描き、それを救うことも捨てることもない。そのリアルさと感情の変化の少なさが逆に読みやすい。

ラブホテルという場所が、ラブを作り出す場所だったら良いのに。

0
2024年01月15日

Posted by ブクログ

桜木紫乃さん2冊目。直木賞を受賞した代表作を読みたくて購入。
家業のラブホテルであるホテルローヤルの仕事を高校生の頃から手伝っていた、という経歴からホテルローヤルに関わる人々の生態が事細かに綴られている。
7つの短編がホテルの廃墟から始まり、ホテルが作られる時期まで遡っていくという逆回しの展開。
墟のラブホテルの艶めかしいシーツの跡がある部屋で、彼女のヌード写真を撮る彼氏。挫折した彼の狂気的な撮影動機となった部屋は、そのホテルを廃業しようとした娘が、大人の玩具の営業と関係しようとして果たせなかった跡。廃業の原因ともなった女子高生と教師の心中は、後の短編に経緯が綴られる。
苦しい経営のお寺の奥さんが、お布施として檀家の 人達と関係を持つ話しは切ない。ホテルの従業員の奥さんは、どうしようもない家庭を耐えることで生きている。
暗く悲しい内容が殆どだが、淡々と、そして詳細に描かれている。ラブホテルを通して人間の本性が剥き出しとなる様が生々しい。

0
2024年01月08日

Posted by ブクログ

2023/1/1

短編集で読んだ「星を見ていた」がすごく好きで、元になったこちらを。

連作短編になっていて、鬱々と物悲しくもあり、なんだか胸がすくような気もする。

心中した女子高生と教師は、愛憎のもつれかと思っていたけれど、希望を失った二人だったのかしら。

0
2024年01月01日

Posted by ブクログ

一つの建物を巡り色んな人の
色んな人生の一場面に触れれた。

辛く思い現実が多く描かれていたが
短編集で読みやすかった。

0
2023年12月28日

Posted by ブクログ

北海道釧路の女性作家。直木賞受賞作品。
ラブホテルの末路から始まり、段々と過去に遡って書かれている。
夢を持って始めたホテルだが、徐々に暗雲が立ち込め、やがて朽ち果てていく。そこに何人もの人の生き様、寂しさが漂う。
全7話で書かれている。別々の人間、時代も違うのに、物悲しさ、優しさは共通。このうち「せんせぇ」だけがホテルと関係ないと思っていたが、最後に向かうのが釧路。泊まったのはホテルローヤルかもしれない。納得出来る作品。

0
2023年05月18日

Posted by ブクログ

Twitterのお題箱で以前オススメされていたのをきっかけに読んだ。「ホテルローヤル」というラブホテルに関連した7つの短編が収録された直木賞受賞作品だ。話はすべてそれぞれ1つの話として楽しめるのだが、構成としては最初の「シャッターチャンス」から最後の「ギフト」まで現在から過去の話に戻っていく形式になっていてそこが面白く、よりラブホテルというものの切なさを感じるように描かれている。簡単なネタバレになってしまうが、1つ目の話では完全に廃墟と化した北海道の湿原に建つラブホテルが、最後の話ではホテルのオーナーがどんな思いや夢を持ってラブホテルを建てたのかはじまりの話が描かれるのが胸を締め付けられる気持ちになる。どんなものでも終わりというものが必ず存在する。その美しさ、悲しさを感じる作品だった。

今まで考えたことがなかったが、ラブホテルは悲しい場所なのかもしれないと思った。大体の場合、カップルであればお互いの家どちらかで行為をすればいいし、夫婦なら子どもや同居親などの問題がなければ自宅でできる。家でできないとか非日常な刺激が欲しいだとか泊まる宿や終電がなく仕方なくとか、何か事情がある人たちが利用者のほとんどだと思う。事情を抱えた人間がたった数時間セックスをするためだけの止まり木のような場所だ。私は刹那的なものに魅力を感じるためそんなラブホテルをテーマにしたこの小説がかなり好みだった。

解説のこの一文がこの作品やラブホテルのことを端的に表現している。
"いったんはひとつになった男女が、ことが終わると、また離れ離れになってゆく。その虚しさ、寂しさ。"

0
2023年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

日常と非日常の中間に存在しているようなラブホテルを舞台に、現在から過去へ進んでいく物語は斬新だった。

ラブホにやってくる一組一組にそれぞれの人生と物語がある。その一部を切り取ってくれた作品。

0
2023年04月16日

Posted by ブクログ

釧路の湿原脇の国道から細い道へ入り、ホテルローヤルを舞台にした短編集。暗い日常から少し遠ざかり数時間を描いたバブルバスがよかった。2人を取り囲む日常は目を伏せたくなるけれども、最後に信号の向こうでパート募集してるの、と前向きな言葉を並べたところが温かくなった。

0
2023年03月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ー 男も女も、体を使って遊ばなきゃいけないときがある…

道東のとあるラブホテルにまつわる連作短編集。

廃墟となった後の話から始まり、最後にホテル「ローヤル」と名付けられた経緯が語られ終わる。

ラブホテルは、単にセックスをするための非日常的な場所。そういった場所をモチーフにした小説だから、読む前はもっとドロドロしたドラマを想像していた。思いの外、普通の人の普通のセックスが描かれていて、日常を感じさせる細かい描写もあって、そこがよかった。

「星を見ていた」が最も好き。ミコがいとおしい。
「バブルバス」はほっこりとする話。
「せんせぇ」は全てが繋がった後に衝撃を感じる。

0
2023年04月16日

Posted by ブクログ

廃業から開業へと遡りながら人間ドラマを繰り広げていく。十人十色のラブホテルでのストーリー。結局は世の中は男と女ですな。

0
2024年04月06日

Posted by ブクログ

現在から過去へ時系列を遡り、ホテルローヤルに関わった人たちの人間ドラマが描かれていて、読み進めるほどになるほど、そういうこと。っという感じ。

0
2024年04月05日

Posted by ブクログ

北海道の湿原を見下ろす場所にある
ラブホテル「ホテルローヤル」
物語はこのホテルを舞台にした下記7つの短編集

「シャッターチャンス」
「本日開店」
「えっち屋」
「バブルバス」
「せんせぇ」
「星を見ていた」
「ギフト」

各章の主人公はホテルの利用者だったり、従業員や出入りの業者、さらにホテルの経営者とその家族だったりする。
特徴的なのは、時間を巻き戻す形で章が進み、時には登場人物同士の繋がりに気付かされ、時間と空間の立体感が徐々に鮮明に見えて来るところだと思う。

桜木紫乃さんの作品は『俺と師匠とブルーボーイとストリッパー』に続き2作目
本作とは系統は異なるが、やはり北海道の釧路を舞台として、そこで生活を築く人々を描く点は共通していて、同じ温度感と哀歓が溢れていた。

なかでも「星を見ていた」は印象的だった。
ホテルローヤルの掃除婦である60歳のミコが歩んで来た半世紀以上の年月が哀愁を誘い、何度も胸が張り裂けそうになった。彼女にとって、母親が残してくれた言葉の数々は、信念となる一方、呪縛に近いものだったのかもしれない。

「ラブホテル」という秘め事の巣窟の様な場所を物語の舞台に選んでいるからこそ、様々な角度で人々の現実を直視された作風だった。
男女のドラマティックでエロティックな内容ではなく、もっとリアルで生々しくて生活感すら感じる。
そして、どの話も湿っぽくて悲しくて、寂しくて切ない。でも、そんな姿をみせられるのも、お日様に蓋をしてくれるホテルローヤルのお陰なのだろう。
そう思うと、沢山のドラマが生まれては消える非日常的な「ラブホテル」という日本の文化が、外国人に大ウケするのも納得だ。
やはり日本文化は素晴らしい!
って、最後そこ?笑

0
2024年02月15日

Posted by ブクログ

第149回直木賞受賞作。

北国の湿原にあるラブホテルを舞台にした、7編からなる連作短編集。

時間軸が現在から過去へと遡っていくストーリー。それぞれの登場人物が微妙にリンクしているところは面白い。

ラブホテルという非日常的な場所から生まれる物語は寂しさもあれば安らぎもある。

0
2024年02月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

直木賞作品。
ラブホテルを舞台に、妻のヌードを撮りたい人とか、檀家に体を売る人とか、経営者などの物語が繰り広げられる。

0
2024年01月28日

Posted by ブクログ

友人からの紹介本。タイトルからは全然想像と違って、人間の生々しい暗いお話だった。表紙からはその情景が窺える。場を変えると赤裸々な部分が恥ずかしげもなく語れる。

0
2023年12月04日

Posted by ブクログ

韓国の翻訳家クォン・ナミさんの「ひとりだから楽しい仕事: 日本と韓国、ふたつの言語を生きる」で言及されていて、すごくおもしろそうだったので、読んでみた。

いや、しかし、哀しく哀れで悲哀にみちた話ばかりで(もうね、「哀」の字しか出てきません)、なんだか身につまされてしまった。
若く希望とエネルギーに満ち溢れていたお年頃に読めば楽しめたかもしれないけど、もはや人生も終盤にさしかかっている身としては、読んでいて切ないったらなかった。
登場人物たちみんな、もっと幸せになっていいのに、って、そればっかり思って。

私にとってはラブホという場所は、ちょっぴり気恥ずかしく、ちょっぴりわくわくな、楽しい思い出しかないからなぁ。たとえ老朽化して見た目が物悲しくても、一緒に行く相手もやることもゴージャスなホテルでも同じだし。
この本も、そういう笑える系かと思っていましたよ。

でも、短編だけど全然ワンパターンじゃなくて、感情移入したくなくてもついしちゃうくらい、うまい作家だなーと感心した。
すぐ忘れたいけど。全編哀し過ぎます。

0
2023年09月10日

Posted by ブクログ

「寒い地域の出身のアーティストは内向的な曲を作る傾向にある」というのをどこかで読んだ事があるが、文章にも当てはまるのではないかと思った。
澄み切った冷たい空気と、しんしんと降る雪と、灰色の空が全て染み込んだみたいな、仄暗い寂しい感じがずっと横たわっていて、ずっと乾いている。子を授かった場面でさえも。
舞台ゆえなのか、作者の作風なのか?性的な描写も多いのだけれど、どれも泣いてしまいそうなほど虚しかった。

ストーリーひとつひとつを噛み締めるというよりは、雰囲気に浸る作品。今回初の桜木紫乃作品だったこともあり、今度他の作品も読んでみたいと思った。

0
2023年09月01日

Posted by ブクログ

物語の舞台だけ見て「男女の愛憎渦巻く感じの小説かな?」と勝手に思っていたんだけど、想像に反してほんの少しの優しさと乾いた寂しさが後を引く綺麗な物語だった。

ホテルローヤルの末路を知ってしまっているから、最終話『ギフト』のきらきらした希望がせつない。道化を見ているような気分にさせられてしまう。箱入りのオレンジの名前を知った瞬間に、思わず「うっ」と呻きたくなるような苦しさが全身を駆け巡った。

0
2023年07月10日

Posted by ブクログ

今は廃墟になったホテルが舞台の様々な人間模様を描いた作品である。
連作短編集で、細かな描写はとても良いです。
星を見ていたがとても良かったです。


内容(「BOOK」データベースより)
北国の湿原を背にするラブホテル。生活に諦念や倦怠を感じる男と女は“非日常”を求めてその扉を開く―。恋人から投稿ヌード写真の撮影に誘われた女性事務員。貧乏寺の維持のために檀家たちと肌を重ねる住職の妻。アダルト玩具会社の社員とホテル経営者の娘。ささやかな昴揚の後、彼らは安らぎと寂しさを手に、部屋を出て行く。人生の一瞬の煌めきを鮮やかに描く全7編。第149回直木賞受賞作。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
桜木/紫乃
1965年北海道生まれ。2002年「雪虫」で第82回オール讀物新人賞を受賞。07年同作を収録した単行本『氷平線』でデビュー。13年『ラブレス』で第19回島清恋愛文学賞、同年『ホテルローヤル』で第149回直木賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

0
2023年06月25日

Posted by ブクログ

ラブホテルを舞台に人々の生き様を綴るこの7編は何とも言えない、人間の我と欲、生活そのものが繊細に描かれた心情は面白い。タマに重々しく感じる数編もあるが、「喜びと苦労・苦痛」は誰もが経験したい、経験するであろう事なのだと感じる。

0
2023年04月23日

Posted by ブクログ

映画を先に鑑賞してからの原作。時を遡っていくスタイルなのは面白かった!釧路の景色がありありと浮かぶのがやはり桜木紫乃作品だなぁ。

0
2023年02月14日

「小説」ランキング