【感想・ネタバレ】入門 組織開発~活き活きと働ける職場をつくる~のレビュー

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Posted by ブクログ

組織開発という語を見かける機会が最近また増えてきたものの、ぼんやりとしたイメージしか持ってなかったので、きちんとした理解を深める為に本書を読みました。著者はこの分野の第一人者で、入門書らしくこれまでの歴史、根底にある基本的な考え方や価値観、実践されている手法を通り一遍説明しており、ODの入門書としてふさわしい内容となっております。ただし、実例にはちょっと簡単にしか触れておらず、進め方の例が参考になったのでもう少し色々なケースの紹介が欲しいところですが、そもそも広く浅く概要するので詳しくはネットなどで調べて欲しいという指示があり良心的だなとは思います。実際に組織開発に取り組む機会が増えそうなので、また何かの時に振り返って戻りたい一冊です。

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2018年08月08日

Posted by ブクログ

2年くらい途中まで読んで、放置状態でしたが、改めて最初から読み直し。

組織開発について、コンパクトにまとまってます。

Y理論の観点を持てるかどうかがキーですね。
本当にYだけでうまくいくとは思えない自分がいる限り、なかなか組織開発の実践者になるのは難しそうです。

上になればなるほど、それで事足りるのは、結局、ミドルが最も多様な価値観の持ち主に直接かつ密な接点があるからか。

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2018年06月28日

Posted by ブクログ

組織開発というのは、考え方であると同時にスキルでもある。考え方を身につけておかなければならないのだけれども、何かを実現するためには、そのためのスキルが必須という意味。
組織開発を人に教えられる専門家、すなわち、考え方もスキルも身につけている人は日本には少ないのだと思うが、中村先生はその数少ない専門家のお一人。

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2016年11月03日

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良書、再読
個人、グループ、グループ間、組織全体
・戦略的な諸問題
・人材マネジメントの諸問題
・技術構造的な諸問題
・ヒューマンプロセスの諸問題

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2016年05月05日

Posted by ブクログ

組織開発の入門書として、最適な一冊。分かりやすく、QCやダイバーシティなどの概念整理もされていて、かなり参考になった。

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2015年08月05日

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『マンガでやさしくわかる組織開発』で参考文献として挙げられ、新書版で読みやすいだろうと思い続けて読んでみました。後で気が付きましたが、著者が同じなんですね。

こちらは『マンガでやさしくわかる~』よりももう少し詳細について記述があります。使われている言葉も(もちろんそれぞれに説明はありますが)「X理論・Y理論」「学習する組織」「マネジリアルグリッド」といった、ビジネス書では出てくる専門的な言葉が使われています。

ただ、当然ながら「当事者自らが主体的に自分の組織を良くすることを目指す」といった組織開発の根本的な部分は同じですので、すっと入っていけるように思います。

チームを率いる人や、メンバーに主体的に仕事をしてほしい、といったことを考えているマネージャーやリーダーは得られるものが多い本になるでしょう。

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2023年12月03日

Posted by ブクログ

組織には二つの側面がある。ハードな側面とソフトな側面がそれ。ハードな側面は部門・部署、制度・規律、職務内容と手順などの明文化されたもの。一方、ソフトな側面は、意識・モチベーション、コミュニケーション、信頼関係・影響関係など可視化されていない心理的側面。

ハードな側面のほうはバブル崩壊後に大規模な変革が行われて今に至るそう。一方、ソフトな側面のほうは軽視している経営者が多いのではないか、とある。でも、このソフトな側面は重要なのです、というのが本書の出だしなのでした。

組織開発とは、大きく、このハード面とソフト面を変革して、より合理的に利益を得ていけるようにすることと、働く人たちがより無駄なストレスなく活き活きと働くことができるようにすることを推し進めていくものです。

組織開発はアメリカで1950年代終盤に生まれた概念で、1960年代には日本にも入ってきています。ただ、日本では人事異動の際に組織開発に携わっていた人たちが、うまく次の担当者へと引き継ぎができない構造になっていて、そのノウハウは早くも70年代には失われていったそうです。しかしながら、近年再注目されてきていて、本家アメリカでは70年間の歴史の中で受け継がれ発展してきた分野でありますから、アメリカに学ぶ形でまた日本も再導入しようという先駆けのひとりなのが、著者なのでした。著者はアメリカでプログラムを受けており、その知見をこうしてもたらしてくれているのです。

マネジメント観には「X理論」と「Y理論」と呼ばれるものがあるといいます。「X理論」を持つマネージャーは、人は生まれつき仕事が嫌いで、したがって人には監督と命令が必要とします。そして、目標に達成無い場合は罰則を与えるべきだとします。一方、「Y理論」を持つマネージャーは、人は自ら実現したい目標のために自己統制を発揮し、個人と企業の目標が一致すれば、人は自発的に自分の能力を高め、創意工夫をし、自発的に行動すると考えます。

「X理論」のマネージャーは指示命令的で、その結果、部下は受動的になりやすくなります。「Y理論」のマネージャーは部下に適切な目標と責任を与え、部下の力を引き出すような関わりをし、その結果、部下は主体的になっていきます。

著者は、現代日本が抱える問題として、本書刊行当時(2015年)に50代以上の上司が上意下達で育ってきた人たちであるため、「X理論」の考え方を持つ人が多いことを挙げています。現在の現場の社員などは、主体的に考えて動くことが必要とされているのに、上司は自らの「X理論」に基づいてふるまうことで、若い社員の主体性が育むことを阻んでいることを指摘しているのでした。

どんなチームや職場、組織を作っていきたいかといったことには、経営層や上司のマネジメント観が密接に関係してきますから、若い社員の成長や働きがいなどのためには、上層部の意識の変化が必須ということになります。

昨今さまざまな本が出ている「コーチング」や「ファシリテーション」といった手法にしてみても、組織を活発にするものなのは間違いないものだととしたって、その手法を行使する者のマネジメント観が「X理論」であるならば、あまり意味をなさなくなるというようなことも書いてありましたし、なるほどそうなだろうな、と納得がいきました。

「コンテント」と「プロセス」という言葉が出てきます。「コンテント」とは、WHATの側面で、つまりは何が話されていて、何が取り組まれているかという、話題・課題・仕事の内容的な側面になります。一方、「プロセス」はHOWの側面で、関係的過程、つまり「いま、どのような気持ちか」「どのように参加しているか」「どうのようにコミュニケーションがなされているか」「どのように課題や仕事が進められているか」「どのように決められているか」「お互いの間にどのような影響があるか」といったところを見ていきます。「プロセス」は人間関係的な部分に踏み込む視点だと言えると思います。だからこそ、企業の風土や現場の空気のマイナス面に光を当てることができ、言語化し意識化を進めることでそれまでマイナスだったところをゼロに戻す努力をしていくことができるようになる。

他方、ゼロからプラスに転じていく手法もあります。AI(アプリシェイティブ・インクワイアリー:真価の探求)がそれにあたるもので、組織や個人の潜在力・強みに着目し、それらがさらに発揮される未来を描いてアプローチしていく、という道筋をたどります。

他にもさまざまな手法を、紙幅の関係かとは思いますが、その骨子とでもいうべきところを手短に説明していくような体裁で、組織開発というジャンルに触れられる仕組みになっています。これって、職場のハラスメントを無くすための根本的アプローチになっているので、経営層のみならず人事担当者などもまずこれらを知っておき、それから自分の内にインストールするかのようになじませていくと、その企業・会社の発展ひいては社員や職員の活気やパフォーマンス向上に繋がっていくのだと思います。そしてそれらを経て、企業イメージ向上があとからついてくるものだと思われます。

最後に、「マネジアル・グリッド」という言葉と考え方を付記します。グリッドというくらいですから座標でその職場環境の様子をあらわします。「1.9型 社交クライブ型(人や関係性を重視する)」「9.1型 専制型(業績最優先で人の関係性は考えない)」「1.1型 伝達型/消極型(業績も人との関係も最低限)」「5.5型 妥協・中間型(業績と人との関係の両立は無理なので両者のバランスをとるあり方)」。また、「9.9型 理想型(業績と人の両立。組織目標と個人目標の統合)」という本当にかつては理想とされたタイプがあるのですが、まず組織開発で組織のソフトな側面を改革していくことによって、達成が見えてくるものだと思われます。本書でも、この理想型を目指すことの大切さが説かれています。

というところですが、たとえば実践してみたとすると、非協力的な従業員などが絶対にでてきますよね。目に浮かびますからねえ。でもそこに負けずに、ぐいぐいと、働きやすくて働きがいのある職場にするために、この組織開発、それもソフトな側面についての開発は、どこの組織や会社でもやっていってほしいなあと願うところなのでした。

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2023年03月14日

Posted by ブクログ

組織開発における基礎知識が体型立てて学べる。

一番の学びは、
目に見える「コンテント」ではなく、
「プロセス」を捉え働きかける必要があること。

また、「何をするか(Doable)」ではなく、
「どうあるか(Being)」に注目すべきということ。

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2022年02月27日

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組織開発をザクっとかつ体系的に学べた。細かいところはもっと深い文献に頼るとして、大まかに学べて良かった。
ソフト面への働きかけの手法も概要を学べた。

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2022年01月22日

Posted by ブクログ

組織開発の大枠を知りたい人向け
どんな手法があるのかまで概要として記載されている
診断型、対話型、対話型の中でもどういった手法があるか

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2020年08月08日

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個に焦点をあてた人材育成で組織を活性化するには限界がある。だからこそ、ではどうしたら組織は活性化できるのか、組織開発(OD)のこれまでの歴史や国内外の動向、理論と具体的事例から、コンパクトにわかりやすく俯瞰した良書です。
これまで組織開発の関連書籍は数多く出版されていますが、海外に偏っていて日本での適用可能性がわからなかったり、一手法の説明に特化していて組織開発全体をザックリ把握することがなかなか難しかったので、TグループからAIまで網羅した本書は組織開発の入り口あるいは復習に、とても役に立つと感じます。
企業経営者、人事部門関係者、組織を扱うコンサルタントにオススメです。

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2016年05月05日

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組織のソフト面に焦点を合わせる「組織開発」の入門書。入門書とはいえ、組織の基本構成など主要なキーワードが網羅されており、とりあえず手に取る一冊としては最適

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2016年05月24日

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組織開発は、組織とはニンゲンがつくっているのであり、
組織の目標を明確化しながら、ニンゲンの尊厳を守りながら
すすめることが 何よりも大切である。
マネジメントは『経済的な価値と人間尊重の価値』

『ニンゲンは意思や感情を持っています。仕事の意味を考えて腹落ちすることで、内発的な動議づけが高まり、その仕事に活き活きと取り組むことができるようになる。』

会議を行なうのは、
①創造的思考
②チーム学習
③将来のビジョンや目標の合意。
の 三つの点を 確保しなければならない。

時代の急速な変化の中で、
『指示伝達型のスタイル』では、古い方法になっている。
そのなかで、『同時最適解を得ること。』がポイントだ。

人材開発とともに 組織開発が 必要だと思った。
職場が 活き活きと 働きがいのある場所にすることが、
ひとつの目標となる。

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2016年04月22日

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仕事で組織レベルの改善について考える必要があったため、最近のノウハウではなく基礎を知りたいと思い購入しました。戦略や制度といったハードの側面はさまざまな事例があるけど、人や関係性といったソフトの側面はあまり学ぶ機会がない。特に日本では研究も少ない。本書を通じて、1960年代アメリカでの組織開発の起こりから現代までの歴史から紐解かれています。OD(Organization Development)実践者が組織に対してとりうるモードを分類し、体系として解説されており、まさに入門といったかんじです。そもそもOD実践者というロールを意識したことがなかったので、その立場から組織を捉えてみようと思いました。また、やはりGEでの事例が取り上げられており、組織開発の好例として別の本を読んでみようと思いました。内容は消化しきれていないので、いまの組織に当てはめながら他の本も参照して理解を深めたいです。

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2022年04月30日

Posted by ブクログ

どちらかというと組織の育成(発展)よりも、
個人の育成に興味のある自分ですが、
全く無関係ではないという点と
アメリカでこういった系統の授業をあまり履修しなかったので、
まず全体像をざっと知るために読んでみました。

コンパクトに全体像が知れるという点では、とても良い本だと思います。
あだ、これ読んだからと言って何か実務に実践できるか?と聞かれれば、
ほとんど何もできない、という回答になってしまうかもしれません。
(タイトルにある通り、「入門」ですので、仕方なし。)

なので、この本で自分の興味のあるキーワードを拾ってきて、
自分なりに深堀していく必要があります。
そういった用途で使う分には、結構お手軽でよい本かと思います。

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2019年07月22日

Posted by ブクログ

入門とある通り、組織開発とは何かを知るのにはよくまとまっているのだと思う。ただ、実践編ではない印象で、これを読んで何かができる感じはしなかった。

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2019年06月18日

Posted by ブクログ

 組織開発(OD)とは何か。人と関係性に働きかけることで、活き活きと働ける職場を作るという内容。実際には、入門ということで概論から説明。
 プロセスが成果に影響するという考え方をベースにしている。50キロで綱を引ける人が3人いて、その3人が綱引きに出場したが120キロしかパワーがでない。この30の差がプロセスロスが発生。さぼっているのか、角度が違うのか。このロスを最小限にして、さらに上を狙えるかということのようだ。もう一つがジョハリの窓。「私が知っていること」「私が知らないこと」「他人が知っていること」「他人が知らないこと」の四象限に分けて、「私が知っていて」「他人も知っている」というこの開放の象限が大きければ、風通しの良い職場になると。当たり前すぎて、これを堂々と伝えていることにビビった。現状を認識することは、本書で自身が述べているようにメタボだけど、まあいっかと思って何もしない人と同じ。つまり、組織開発は、自身では気がつかないという自己矛盾を抱えているからこそ、起こるのではないかと思う。

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2015年07月12日

Posted by ブクログ

入門書として非常に分かりやすい。大学組織におけるFDとSDにかわる新たな組織活性化手法として展開するきっかけとしていきたい。

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2015年06月28日

Posted by ブクログ

組織開発とは何ぞや、が大まかにつかめる一冊。
なぜ今、組織開発なのか?
その背景や、大切にされている価値観など、基礎の部分がとても丁寧に書かれているのは良かったのだけど、もう少し具体的な手法や事例が知りたかった。それはまた別の文献探すか…
ともあれ、何をするかよりもどうあるべきかが問われるのが組織開発という言葉にもあるように、まずは全体像が見えたことは良かった。

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2015年06月22日

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