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Posted by ブクログ
鋼鉄都市の続編
最後までとても楽しめました!
ロボットと人間
それをうまく対峙させ
人間の、生きる意味や、素晴らしさを
楽しくわかりやすく
読み応えもあるSF
さすが読み継がれるだけあるなーと
感じました。
胎児管理って安倍公房さんの最近読んだ本に
出てきた話を思い出しましたが
ずっと私には読みやすかったです。
ミステリー要素も古典的であるけれど
楽しめます。
ただ、、、この続き3部、4部が
単行本ででてなくて、購入できるものが
かなりの高値。最後まで読みたいのに
どうしよう、、、
Posted by ブクログ
鋼鉄都市に続く二作目
キャラ立ちもしていて内容も面白くサクサク読めた。
アシモフの想像力に今回も脱帽、対面で接するのが何よりも苦痛な生物を生み出すなんて
Posted by ブクログ
前作の鋼鉄都市は一昔前の訳だったため古くさい言い回しが気になる部分があったけど、新訳だとスムーズにお話に入れた。
イケメンロボットのダニールの出番がちょっと少なくて残念。でも登場場面ではいい仕事している。ベイリとダニールの関係性も変化しており続きも楽しみ。
特に保護者的な扱いに反発したベイリに行動を制限されてしまう場面が切ない。ばかげたことと思いつつ、何かダニールに対して人間的なものを期待してしまうベイリもよい。
半世紀以上前の小説なのにそのまんまのリモート会議が登場することに驚く。隔離生活が定着した無菌状態の惑星ソラリアで、病原菌扱いされ思いっきり差別される地球人ベイリ。これこそコロナ禍に読んでほしい作品だと思った。
たくさんの要素を含むこの作品で、1番印象に残ったテーマをひとつ挙げるとすれば「価値観の違い」
惑星の住人とは基本的に言葉が通じているのだが、植民して長いためか、同じ単語を用いたとしてもその意味に齟齬が生じる、という点は面白かった。
惑星ソラリアではリモートで人と会うことが常であるために、「じかに会う」事がすごく下品で非常識なことだったり、異なる世界どうしの文化が交わる際に起こる価値観の摩擦が前作にも増して繰り返し描かれている。
こういう事は現代でも常に起こっていると思う。
そしてもしコロナの緊急事態宣言みたいな状態がずっと続いたら、私たちの世界も少しずつソラリアに近づいていくかも、、というのはコロナ前には持ちえなかった感想かも。
そんな惑星で起こる殺人事件の解決過程を軸に、人工知能や、遺伝子の管理などのSF要素に加え、イケメンロボット×やんちゃなおじさんというブロマンス要素まで盛りだくさん。お腹いっぱいの作品でした。アシモフ先生ありがとう。
Posted by ブクログ
50年以上前にリモート殺人小説が書かれてたなんてってなった トリックは現代には適用できないけど
ベイリが執拗に直接会いたがるのもあと数十年経ったら意味不明になりそうだし読者もソラリア人のほうに賛同しそうな気もする
ソラリアも感染症とかで大変なことになってこうなったのかな〜とかコロナの社会変容と重ねながら読めてよかった
Posted by ブクログ
舞台は、人との接触を極度に避け、対面は全てバーチャル映像で行う社会。
極めて人工的に管理されたシェルターの中で暮らし、自然環境からは完全に隔絶されている別の社会(こちらは「鋼鉄都市」に詳しい)から来た人と、実際に同じ部屋の両隅で距離を取り恐る恐る対面することになった登場人物が、
「あなたの肺にあった空気が、わたしの肺に入る」
ことに気づき、気持ちが悪くなり耐えられず逃げ出してしまいます。
3密とかいう言葉も登場し、Webでのコミュニケーション全盛の今の時代から、あと少しかも・・・
どちらの社会もロボットが大活躍。ロボットに仕事を奪われることの人々の嫌悪感、ロボット任せで失われてゆく能力の描写なども、全く絵空事とは思えません。
1957年の作品。
作家の想像力・洞察力、全く凄いものです。
Posted by ブクログ
おっさん刑事&ロボット刑事の相棒ものSFミステリー第2弾が新しい訳で登場だ!う~ん惜しい…現代の作品だったら絶対同人誌が出るのに…。アシモフ先生は時代を先取りしすぎたんだ。
とにかくロボットのダニールがエロい。とてもエロい。正直言って、ヒロインが全裸で登場するシーンより、ダニールが「ロボットであることを証明しろ」と命令されて無表情で服をはだけるシーンの方が断然エロいと思う。そこには禁欲的なエロスがある。
ミステリーとしては極めて型破りな手法がとられているため、ミステリーとしてこれはどうなんだ!?と思ってしまう部分もあるが、それも含めて楽しんだもの勝ちだ。
古い訳のものを手元に置いていないので今回で訳がどう変わったのか分からないが、違和感なく読むことができた。中古でしか手に入らなくなっていた本書を新バージョンで出してくれたハヤカワに感謝したい。
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ソラリアで起きたデルマー博士の殺害事件を捜査するように依頼されるイライジャ・ベイリー刑事。ダイールとの再会。お互いの直接接触を嫌い映像でコミュニケーションをとるソラリア人。デルマー博士の妻グレディア。現場にいたのはグレディアと機能不全を起こしたロボットのみだった。ソラリアの安全保障局長グルアーの毒殺未遂。デルマー博士と共同研究をしていたリービック博士。人との接触を極度に嫌うリービック博士。デルマー博士とリービック博士が研究していたロボット。
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『はだかの太陽』
アイザック・アシモフ 小尾芙佐/訳
Naked Sun
Isaac Asimov
ハヤカワ文庫
イライジャ・ベイリは別の惑星ソラリアで起こった殺人事件を解決するために地球から派遣された。事件の関係者と直に会って話を聞きたいと思うものの、この星の人間は常に映像を通して他者と交流し、直接会うのは動物的なおぞましい行為とされ嫌がられる。物的証拠はロボットに処分されてしまい、文明の進んだソラリア人の地球に対する侮蔑などで、なかなか操作がスムーズに進まない。また外出すると太陽の光が地球人のベイリには有害で具合が悪くなってしまう。
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これは1957年に書かれたものだけど、アシモフの予言もまんざら間違ってないと思う。人型ロボットこそそれほど見かけないけど、生活の至るところにAIが関与し、人と人との接触がだんだんと希薄になってきている。
高度経済成長期やバブルの時代にこの本を読んだら、へええで終わってしまったかもしれない。今の時代に読むと無性に身に染みるものがある。
Posted by ブクログ
アシモフの「ロボット三原則」
それは矛盾と二律背反がもたらす面白さ……。
舞台は高度にロボット文化の発達した惑星ソラリア。そこでは極端に少人数の住民が裕福に暮らしている。
そこで起こった殺人事件を地球人である主人公が捜査することに……
地球とソラリア、相反する二つの世界はその相違がゆえに同一であることが、徐々に印象的となる。
物語自体もさることながら、アシモフ自身による「序文/ロボット小説の舞台裏」が面白い。
ミステリーに強い興味を持っていたこと、当時のSFには半裸の美女を登場させないと売れないと言われていたにも関わらず、アシモフは女性を描くのが苦手と言われていたことなど、執筆時の様子が面白く分かりやすい。
前作『鋼鉄都市』を未読のため、読み始めに地球の状態がイマイチ把握できていなかったことが残念。
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鋼鉄都市読後即買ったわ
冬川さんの訳読んだ
も〜楽しい ロボたちの人間守る!感今回強かった
モブロボは主人倒れた時まともに喋れなくなってたけど、ダニールは全然まともで良い 流石最新式ヒューマノイド
でもベイリが倒れかけた時だっけ?に膝ガクついたりため息ついたりしてて良い
ベイリめちゃ頑張ってたけど普通にラスト付近おい!既婚者!!となった
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再読。
ロボット工学三原則を使って一種の密室を作り出したミステリー。
それにしても、初めて読んだときには、まさか人と人が接触することを避けるよう求められる時代が来るとは思ってもみなかった。
地球が惑星ソラリアのようにならないことを祈る。
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鋼鉄都市からベイリは、さらに飛躍。ソラリアに派遣されることとなった。事件の解決は困難が伴ったが、最後は事件そのものは大した問題ではないかのようだ。
見知らぬ地で戸惑いながら、ベイリが強引な操作を進めていく様は面白く、読書の楽しみを得られた気がする。
三作目も近いうちに読みたい。
Posted by ブクログ
ニューヨーク市で発生した宇宙人惨殺事件を見事解決した刑事イライジャ・ベイリ。乗り馴れない飛行機に乗ってワシントンに呼び出された彼が命じられたのは、宇宙人の国家・惑星ソラリアで起こった前代未聞の殺人事件の捜査だった。徹底した人工統制で一人一人が広大な土地を所有し、多数のロボットに身の回りの世話をさせて生きているソラリアは、生身の人間同士が直接会うことがほとんどない社会。夫婦ですら滅多に会わないこの社会で、殺人など起こるはずはないのだが・・・地球とは全く異なる価値観に戸惑いながら、再開したR・ダニール・オリヴォーと共に捜査を進めるベイリが掴んだ真相とは?
前作「鋼鉄都市」でバディを組んだイライジャ・ベイリとR・ダニール・オリヴォーが再び登場して難事件に立ち向かう、アシモフお得意のSFミステリ。前作同様、「ロボット工学三原則」の縛りの中で、ロボットが絡んだ殺人に対してどのように論理的なおとしまえを付けるのか?が、ポイントの一つです。前作よりも「ロボット工学三原則」が孕む矛盾に一歩踏み込んだ内容になっていて、ミステリとしてもSFとしてもなかなかの出来前。
それに並んで大きなポイントになるのが、実にユニークなソラリア社会の構築ぶりです。徹底して人口を抑制し、あらゆる労働をロボットに任せた結果、人間は皆極端な対人恐怖症に陥り、子を生し育てることが「汚らわしい」とまで認識されてしまう社会。そんな非人間的な(地球人の感覚で、ですが)社会においても人間同士のいざこざや思想対立はやっぱりあって、不穏な動きへと繋がっていく・・・。はじめて宇宙人の社会を目の当たりにしたベイリは、鋼鉄のドームに閉じ込められて暮らす地球人同様に宇宙人社会も既に袋小路に突き当たっていることに気づくのです。そして、どちらも現状を打破しなければ共倒れになりかねない、ということにも。
作品のタイトルにもなっている「はだかの太陽」は、鋼鉄のドームの中から飛び出したベイリが目にする広い世界を象徴する、物語の要所要所にも登場するシンボル的な存在です。その太陽の光に導かれて、事件の解決とその結果だけではなく、地球人類がその後なすべき困難な課題についても直視するようになるベイリ。この作品が単なるミステリではなく、「SFミステリ」の名作として前作とともに長く語り継がれている理由が、このラストシーンの壮大なヴィジョンに端的に現れています。
鴨的には、前作よりもSF的なメッセージを強く感じる作品だと思います。地球人ベイリの価値観の変化が物語の重要なファクターを占めるせいか、R・ダニール・オリヴォーの活躍はかなり控えめ。ほとんどベイリのお守役に徹しています(^_^;その方が、ベイリの無鉄砲さと大胆さを際立たせることができるからでしょうね。
Posted by ブクログ
SFミステリの金字塔「鋼鉄都市」の続編となる本書。ニューヨーク市警の刑事ベイリとロボット刑事ダニールの新たな活躍が描かれます。
「鋼鉄都市」の舞台は地球でしたが、今回の舞台は、宇宙国家のひとつ「ソラリア」。人類を支配するスペーサー(かつて宇宙に進出した人類の子孫)の世界です。地球での人類は、外壁に囲われた世界に住むがゆえに、広大な空間、そして太陽を怖がる傾向にあります。狭くて暗いところが安心するようですね。
一方、ソラリアのスペーサーは、通信手段の発展/熟成によって、人々の肉体的な接触が途絶えた世界。スペーサーの生活はロボットによって支えられ、人と人の交流は、今でいうテレビ電話を高度化させたヴァーチャル上で行われます。その技術は、実際に目の前に話し相手がいるように錯覚するほど。しかし、実際に肉体を通して交流するわけではないため、スペーサーが実物の人間と出会うことは、かなりの精神的な苦痛を与える模様。
…なんというか、どちらも引きこもりの社会です。
本書と前作で描かれるこれらの世界がなんとも素敵なんですよね。ロボットが発達するほどの近未来なんだから、人類の進歩に前向きであっていいはずなのに、地球の人類もスペーサーもなぜか引きこもっていて、どうも停滞の匂いしかしない。せっかく宇宙に進出したのに、これじゃあ未来がない。
…と、このあたりを根っこに描かれるのが、本書の結末です。なんだかアシモフにしてはやたらメッセージ性が強く少々驚いたりもしましたが、読後は「はだかの太陽」という表題にしっくりくること間違いなしでしょう。続編の「夜明けのロボット」への繋がりもとても気になります。
Posted by ブクログ
人と人とが一生のうちほぼ触れあうことなく、映像で対面することが基本となっているソラリアという星でおきた殺人事件に挑む。
このコロナ禍のなかで読むと、だいぶ地球もソラリアに一気に近くなってきたなというところがまず興味深かった。
やはりロボットやいろんな技術が発展すれば、人間の出番はこうやって減っていくんだろうな…。
ミステリとしてはそんなに意外性もなく、期待していたダニールの出番もあまりなかったのでちょっと残念。
ソラリアという星はこういう人間が住んでいて、こういう習慣ですよ、という部分が大半を占めていた気がする。
私はそもそもSFがあまり得意なほうではないので少し退屈に感じた。