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Posted by ブクログ
多江子という人の聡明さと強さに圧倒
第2次世界大戦中の上海とはこういう場所だったのか
その時代の日本人と中国人
そして、富裕層との格差が痛いほどで
過酷な多江子の運命に、すっかりおじけずき
多江子の強さと機敏に打ちのめされる
とても力強く、オシャレで、女ごころが切ない
素敵な小説でした
人はどうにもならない運命がある
周りが何を言っても、
本人自身が引き返そうと思っても、
一度運命が動き始めたら、
もう、どうにもならない…。
Posted by ブクログ
八島財閥の令嬢にして、美貌の人気女流画家・多江子は、画家としての新境地を切り開くべく、戦時下の上海にやって来た。
西欧諸国とアジアの文化が隣り合う租界で、過去のスキャンダルの真相を知る特高の工作員に、画家の立場を利用してある男に近づくよう脅された多江子は…
セットと衣装にめちゃくちゃ予算をかけたゴージャスな映画を観たような感じ。
面白くなかったわけではない…けれど、多江子をはじめ、純情と欲望を併せ持った登場人物たちにもうひとつ気持のピントが合わなかったような。
たまたま、つい最近原田マハの「#9」を読んだばかり。
同じ上海を舞台に、魅力的な女性を主人公にしながら、時代背景が違うだけでまるで味わいの違う物語だった。当たり前だけど。