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誰の願いも本当には叶わない 本当の世界に戻るためには「柚木普」と「三葉惣助」を殺さないといけない。 偽物の世界から脱出するため、寧々は「花子くん」にとある提案を持ちかける。 一方その頃、光は「ミツバ」を説得しようと試みるが――!? 学園七不思議怪異譚、渇望する第10巻!
Posted by ブクログ
"「お前ってほんと なんにもわかってない!!
僕の願いを叶える?なんの力もないくせに…!!
無理だって言え!!僕の願いは叶わないって
怪異は人間になんてなれない 諦めろって言えよ!!
どうせなんにもできないんだからさあ
せめてこの世界で 友達になってそばにいてよ…
怖いこと考えちゃうんだよね あっちにいると羨ましくて
どうして僕だけこんななんだろ みんな僕と同じになればいいのに みんな死んじゃえばいいのにって
どう?怪異っぽいでしょ はは…
僕のことなんか 人間のお前にわかるもんか!!!」
「…… …だったら
オレも死んで ずっと一緒にいてやろうか」"[p.88]
10巻は最低でも2度読みたくなる、あまねくん=花子くんがあまねくんとして振舞っているだけであることを踏まえて10巻の最初を読み返してあまねくんの表情をすごく深読みしたくなる。
あまねくん「なんで」って言ってるんだよね。何を訳のわからないことを言ってるの、というよりなんで現実を選ぶのと言ってるように見えるんだよね、もうここ花子くんにしか見えないじゃん……。
「ぼくとまた友達になってよ」のあたりから泣いてしまう。ミツバの手、震えてるんだよなぁ……。
あそこで相手を理解しようとして、それで「オレも死んでずっと一緒にいてやろうか」なんて言って飛び降りる光くん……なんてこった……落ちながらも光くんはその後の計画を笑って言うんだね……なんてこった……。一連のシーン、表情も仕草も台詞も場面の見せ方も最高すぎて辛い。
「私の好きなひとがいるのはここじゃないから」って言いながらも、それでも、相手のことを花子くんとねねちゃんは呼ぶんだね……。
真実はまだ明らかでないけれど可能性のひとつとして、ここは人間でいたいミツバが望んだ世界、ここは花子くんがねねちゃんが生き続けることを望んだ世界……ねねちゃんが生き続ける側にあまねくんとして隣に居ることを望んだ世界…………。