【感想・ネタバレ】去りなんいざ狂人の国をのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

1977年から1978年にかけて小学館の若い男性向けの雑誌『GORO』に連載された西村寿行作品。
『GORO』に連載された作品ではありますが、特に若者向けの内容ということもない、いつもの西村寿行作品になっています。
毒ガスを使ったテロを発生させ、日本政府から五十億円を強請る犯人グループと、それに対する警察庁公安課の戦いを描く物語。
全8章の内、第1~3章が、毒ガステロと、それによってパニックに陥る人々の様子を描いていますが、これが西村寿行作品の中でもトップクラスの凄絶さ。
第4章からは、犯人グループの一人と公安課の追っかけっこ。特捜部のエースが、犯人を追ってSMクラブに潜入したり、と、過激な描写さえも西村寿行作品をいくつか読んでいれば想定内、という展開に。続きを読みたい、という熱い気持ちは冷めていきます。
最終章の第8章では、犯人グループアジトの乱痴気騒ぎと、特捜部対犯人グループの最終戦が描かれますが、このあたりは想定内を通り越して既視感さえも覚える程。まあ、発表された年を考えると、この作品のほうが早いので、この作品と同じ様なパターンを後の作品で使っている、ということですけどね。

序盤のテンションを保ち続けていれば、と自分にはちょっと残念な作品でしたね。

0
2019年06月25日

Posted by ブクログ

祖母の家にあった古い本。
読み終わって、はて、自分の中でどういう位置におけばいいんだ?と思ったけど、誰もレビューしてないのね。
前半は、次々起こる大量殺人の脅威、パニックになる群集に焦点があたり、矜持をかけて挑む警察物といった感じ。丸の内線霞ヶ関駅で青酸ガスによる事件も起きて、もしや約20年後のサリン事件を予期していたとは、鋭い!?と思ったが。。。
だんだんサドマゾの館だとか、そこへの潜入操作だとか、最後には犯人の目的は美女を集めた楽園を作ることだったとか、でまるっきりスポーツ新聞連載のようになり、最後は機関銃を手に刑事達が楽園に突入してエンド。
混乱しつつも、一気に最後まで読めてしまう勢いと筆力、初めて読んだけどこの著者ただ者じゃないね…

0
2015年08月12日

「小説」ランキング