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匿名
人を狂わす美
はじまりは昭和10年のある田舎の村でのこと。
主人公の未散はその村に住んでいる10歳の女の子だ。
その村には小堀家という大地主が村人たちを束ねている。
そこの当主は村人から尊敬の念からおコト様と呼ばれていた。
そんな未散は小堀家で行われた宴で綾乃という少女と出会う。
おコト様の身内である盛夫という男性の忘れ形見だった彼女は両親を亡くし母方の祖母が彼女を欲しがっているとかで引き取られたらしい。
大層な美少女であった綾乃とその後再会したのは未散が16歳の時だった。
14歳の綾乃は母方の祖母が亡くなったことで小堀家に引き取られたのだが男を虜にする美貌を備えていたのか村中の男を釘づけにした。
そんな彼女に嫉妬を抱く未散だが置かれている環境の重さに庇護欲が掻き立てられてすぐに打ち解けた。
しかし彼女を襲う男が現れたうえに不審な死を遂げ……。
誰か特定の人間のために人生をかけて犠牲にするのは間違っているとはわかっていても結局そういったカリスマ性のある人の歯車になってしまうくらいに惹きつけられてしまう魔性というものは確かに存在するんだどうなぁと思った。