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Posted by ブクログ
積読消化。
古代史の謎=語られない(隠された)歴史のありかと、それらを解き明かすことの面白さを伝える本。
筆者・関氏の持論や思想が強く著されている部分も多分にあるけれど、それらを含めて素直に、とても面白かった。古代史関連の知識がほとんどない私のような人間からすれば、古代日本史のイメージを一変させられる内容だった。
古代を舞台にしたドラマや映画がもっと流行ればいいのに…と思うほど、展開がドラマティックで、人間味があって、裏表が複雑で、面白い。隣国中国の古装劇(古代ドラマ)のような感じで、もっと作ってみればいいのに。うちの国でやると、史実がハッキリしないことには炎上しちゃうんだろうか…。
下記のフレーズが、関氏のメソッドや立場をよく表していると思う(断って、関氏は史学的、物質的な成果を否定したり無視しているわけではない)。
『歴史を作るのは人間であり、人間の愛憎が、社会を動かしている。また、人間が集まれば、かならず、派閥を作り出す。だから、人間の愛と憎しみ、徒党を組む様子を眺めていけば、史学者が見逃した、意外なヒントが浮彫になってくることがある。』