【感想・ネタバレ】新古今集 後鳥羽院と定家の時代のレビュー

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Posted by ブクログ

面白かったー!
定家のこだわりもわかるし、なにより後鳥羽の和歌に対する熱意がすごい!
2人の晩年までを丁寧におってくれて、たっぷり味わえる本。

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2013年12月01日

Posted by ブクログ

後鳥羽院と藤原定家という個性的な人物の交流を中心に、彼らを取り巻く王朝文化の歴史的実像についての解説をおこなっている本です。

たぐいまれなヴァイタリティをもつ帝王であった後鳥羽院によってあらたな歌壇が形成され、守旧的な歌風に代わって俊成・定家父子に代表される新鮮な歌風が受け入れられ、そのなかで『新古今和歌集』の編纂という大事業がおこなわれます。本書では、その経緯をていねいに追いかけて解説するとともに、慈円や俊成卿女、式子内親王などの歌人たちをとりあげ、歌の鑑賞とともにその人物についての説明がなされています。他方で、和歌よりも『方丈記』に代表される散文の分野でその才能を発揮した鴨長明や、『古事談』の著者である源顕兼、『建礼門院右京大夫集』の右京大夫など、後鳥羽院の歌壇に容れられなかった人物についてもページを割いて、後鳥羽院を中心とするこの時代の文化のありかたを、その内側と外側からえがき出しています。

後鳥羽院と定家は、たがいにその才能を認めあいながらも、性格的にそりのあわない両者のあいだにたびたび緊張が走り、とりわけ定家が活動的な後鳥羽院のさまざまな試みに憂慮していたことが、『明月記』の叙述などを手がかりに論じられます。その後、承久の乱に敗北した後鳥羽院は沖に流され、両者の交流は絶えることになりますが、本書では、おなじ文化的な空気を呼吸していた二人のその後の活動をたどっています。

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2023年02月02日

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