【感想・ネタバレ】風にもまけず粗茶一服のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

表紙がちょっときつい…
お茶によるお茶のための物語というよりは、その先を超えて三道が交わる「生」による「生」のための物語と感じた。前作と比べて、かなり用意周到に物語が構築されている。
なぜだか知らないが「ここ」にいるというまさに「ご縁」。何者であるか強いたり与えたりを、物語で決してしない。する必要がないから。何者であるかは、探しているうちは見つからない。今・ここに在る以上、もうすでに何者かなのだ。気付かないのは、目先の利便さに奪われて、ほんとうにみたり・聞いたりしていないからだ。小さな花が揺れるだけでそこにお茶が宇宙が見いだせる。そよぐ風の中に音楽が弓道が見いだせる。かくも道は、いつも共にあった。
日本人、という言葉はあまり好きではない。ただ、時間の名残りを眺めると、この日本人というものは何か考えるというよりも、身体で感じることが得意なのだと思う。悩む前に考えろとは言うけれど、悩む前に動いて見よなのだと思う。考えることはしないのに、動かない感じられないようにしてしまったからこそ、「存在」がなおざりにされているのだと思う。身近に「生」があるのに、「生活」によってそれを見つめないでいる。
遊馬が家元を継ぐかなんてどうでもいい。そうでなくても三道ははじめからひとつだから。
章段から感じていたが、雪にも負けず~はやはりカンナとその出自・結婚の物語だった。確かにカンナも独特すぎる役者であるが、馥郁はカンナの物語がなかったら生まれなかったと思う。絢爛な花などではなく、触れれば切れてしまいそうなさびれた薄。けれど薄が惚ける秋の野原は何よりも黄金に輝く。
誰よりも愛が欠けているようで、実は、たくさんの愛に囲まれて凛として彼女はあった。

0
2014年11月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前作「雨にもまけず粗茶一服」の続編。
あれ?前後編だった??って思うほど前作のラストと繋がっていてびっくり。
遊馬が寺で自分を見つめなおし、弓道に改めて取り組んで自分の茶道を探る修行をする物語。
前作よりも遊馬が格段に格好よくなりました。
そして番外編(?)「雪にもまけず粗茶一服」ではカンナと雪麿の話も読めて楽しかった。
茶婚式に茶結納。
情景がとても鮮やかで茶道を全く知らない私も引き込まれました。
茶道って面白いなぁ。いつか私も習ってみたいなぁ。

0
2011年10月05日

Posted by ブクログ

『雨にも負けず粗茶一服』シリーズ第2弾。

主人公の遊馬が、人生修業のため、比叡山のお寺へ。

ここでの生活が面白おかしく描かれています。

山の中で、天狗?に会うのですが・・・・
その天狗の正体は!

0
2011年08月20日

Posted by ブクログ

待ちに待った続編。ウフ.で読んでいたけど、加筆ありとのことでうれしい再会となりました。でもでもこの表紙…私はいただけません。

0
2010年12月24日

Posted by ブクログ

面白かった。
テンポよく読めた。
続き出るかな、出たらいいな。

でも何でこの表紙なのか。
絵じゃ駄目なの?

0
2013年05月24日

Posted by ブクログ

開き直りの角度も人と違って広いんだなと呆気にとられました。いやはや。続きが読めるとは考えてなかったから余計楽しかった。

0
2011年07月27日

Posted by ブクログ

前作『雨にもまけず粗茶一服』の続編。
弱小武家茶道家元のぼんぼん、友衛遊馬(ともえ あすま)。このまま敷かれたレールを進んでいってよいのか疑問を持ち、家を飛び出してきたものの答えは見つからない。前作の終わりで比叡山の阿闍梨の元で修行しようと一歩を踏み出した彼のその後を描く。

大ベストセラーにはならないのだろうが、個人的には大好きなシリーズ。
前作からだいぶん間が開き、細部を思い出しながらの読書となったが、続編にありがちな惰性がなくてとてもよい。
総領息子・遊馬の若さゆえの無鉄砲さと未完成さに元気づけられたり、ちょっとぴきっときたり(^^;)。しかし、最後には進むべき道が見えてきたようで何より。大きくなった背中を見送る、親戚のおばちゃんの気分。
脇役もそれぞれ魅力的。前作の伏線が気持ちよく回収され、お手並み鮮やかである。
そしてお茶に関するディテールがよい。前作を読んでいた頃はまだ茶道を習っていなかったのだが、習い始めて読むとまた味わい深い。修行が浅いので「花所望」も「炭点前」も「夜籠の茶事」も未経験だけど、いつかここまで行くこともあるかなぁ・・・。
宗家である西の巴家と分家格の東の友衛家の対比も楽しい。
武家茶道である友衛家の奥義たる「(茶道・弓道・剣道)三道が交わるところ」が遊馬の目に見えてきたならば、またおばちゃんにも教えてほしい。ないかもしれない続編を気長に待つことにしよう。

*禅語がいくつか出てきたが「銀盌裏盛雪」(ぎんわんりにゆきをもる)と「鉢盂裏走馬」(はつうりにうまをはしらす)が好きだ。

*前作共々、手元に置いておこうかと思いつつ、何でこんなに表紙のテイストが違うのでしょうか・・・? これじゃ並べてもシリーズだってわからないじゃん・・・。

0
2011年06月18日

Posted by ブクログ

遊馬の、何だか逃げてばかりいる生き方にイライラさせられた前作。
京都で出会った人々のおかげでちょっとずつ変化してきた彼は、比叡山で修行(?)を始めます。
おなじみの登場人物に加え、新登場のキャラもユニークな人ばかりで、楽しく読むことができました。
茶道の世界観なんかも、抽象的なんだけど何となくこんな感じなのかな?とわかるように書かれていて、門外漢でも読みやすい本です。

それにしても、前作に比べて遊馬もずいぶん格好良くなりました。
特に三十三間堂の通し矢のくだりは、自分が弓道をやっていることもあって、ちょっと感動さえしちゃいました。

0
2011年05月20日

Posted by ブクログ

読み始めて、吃驚するくらい前作を覚えていないことに気付く。
そんでも、面白かったです。
特に、自称農民文学者の五郎さんが良かった。

0
2011年05月15日

Posted by ブクログ

年の初めは和を題材とした一冊から。前作が良かったので続編がでてうれしい。武家茶道「坂東巴流」の家元後嗣遊馬。跡継ぎと言われるほどにもやもやとした気持ちとなって、いろいろともがいている。でも遊馬の性格上ごちゃごちゃ考えるより体を動かす、というあたりがこちらもスカッとしていいんだな。考えるばかりでは答えは得られない。体を動かしてみることも大事、と教えられる。今回は阿闍梨のもとに身を寄せ、天狗に出会い彼なりに自身の在り方や茶道の本質を考えていく。読んでいるとまったくだなあと思うことも多々ある。考えることは苦手という遊馬だが、体を動かしていく中で物事の本質に迫っていたりしてはっとさせられる。考えたり知ることから入ろうとする弟行馬とは好対照で、二人がそろえば理想的なのかも。彼の周囲にいる人々もかなり個性的ながら魅力的。サイドストーリー的なお話も楽しめる。でも何より著者がお茶が好き、ということがこのお話を魅力的にしているんじゃないだろうか。茶会・茶事に関する描写や、準備の様子など実際やっているからこそ書ける気がするし、茶道ってなんなんだろうと著者自身が常に考えているのだろうな。今年の読み初めに選んだ一冊、満足です!

0
2011年07月17日

Posted by ブクログ

『雨にも負けず粗茶一服』の続編。
『雨にも負けず~』が思いがけずよかったので、続きを読んでみた。

遊馬が一見無駄なことをしながらも、自分の道を見つけていくところがよかった。

けれども、途中で主人公の存在感がなくなり、脇役が強くなってきたような…。

0
2013年07月05日

Posted by ブクログ

表紙の写真が残念。私のイメージする遊馬さんは、こんな雰囲気の人ではない。大学入試をサボってコンサートに行ったり、比叡山で天狗を捕まえてお茶を点てる様なお人だから、もっとワイルドな筈だと思っています。女性から好かれるのは、顔よりも「男らしさ」がその理由なんだと。せっかく面白い話の本だから、登場人物のイメージを読者が想像する事を妨げない表紙だったらなぁ。

0
2011年07月16日

Posted by ブクログ

2011.03.29. 「雨にも負けず~」の続編。表紙の凛々しい男の子は、“超新星ゴニル”となっておりました。すごい芸名(?)…。

0
2011年04月22日

「小説」ランキング