感情タグBEST3
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高圧的で強引で自信満々な男ばかりが寄ってくる自分に対して、頼りなく見えてしまう自分のせいだと自分に非があると思いこんでいた志穂が、変わっていく姿。
決断力がなくて1人では何も決められなくて、顔色ばかりを伺ってしまい、そんな志穂の部分を良いように利用されて
支配されている状況なのにも関わらず自分を見失うあまり、自分に非があるのだと思ってしまう、、
『でも、あからさまに冷たくできないみたい。それにあの加島さん、高圧的で強引で自信満々だからやっかいなんです。そういう男の人とつきあうと、彼の言うことが正しくて、別れたいと思う自分が間違ってるのかも、本当は彼がいないと何もできないのかも、なんて思い込まされちゃうんですよ。
身内に暴力を受けてる人が、自分が悪いから相手に暴力を振るわせてしまうだなんて自分を責めて、離れなくなるっていうでしょう?』
『ただね、そういうタイプは自分から女の子を誘ったりしないんですよね。志穂さんら向こうからはっきり意思表示してくれないと、自分に気があるのかもなんて気づかないでしょ?
だからどうしても、オレについてこいってタイプになっちゃうんですよ』
『絶対的に自分が正しいという確信で、他人をたたきのめそうとする。
なぜ今響子は、そんな男を好きになったのだろう。危険な人だと気づかなかったのだろうか。』
自分を出さないこと、が、こんなにも自分を傷つける可能性を孕んでいるなんて。
きっと、『自分を出さないこと』と、『顔色を伺ってばかりいること』は同じじゃないんだと感じた。
顔色を伺わないといけない状況もあるけど、
それ以外の時にしっかりと自分の考えや思っていることを出さないと、不特定多数の人からこんなにも踏みつけられてしまうのかと思った。
私もそれは気をつけよう。
志穂が、加島に対して最初は「別れたい」だけだったのが、最後は「孤独だけど、それに耐えられるようになったんだと思う。だから、このままひとりで頑張りたいの。昔の自分も好きになれるくらい、強くなりたいから」と、自分の軸を突き通せるようになっていて、感動した。
『返事がないとわかっていても、答えが見つかることがあります。手紙って、考えを整理して、言葉を選んでいくうちに、自分でも気づかなかったことに気づかされる...。
ある意味それは、相手からの返事なんだと思います。』
私も先生に、伝えられなかった言葉を贈ろう。
封蝋(ふうろう)も、いつか買ってみたいな。
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手紙にまつわる雑貨屋を営む女性が、不思議な手紙を巡って、親友の死をめぐる謎に巻き込まれていくストーリー。
面白かった!
読み進めるうちに、だんだん誰もが怪しく思えてきて、結末がが気になって一気に読んでしまった。
ミステリーな部分だけでなく、登場人物の人柄よ人間関係も丁寧に書かれていて、ドキドキしながら読みました。
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ミステリーという意味では賛否分かれるところかもしれないけれど、詩穂さんと城山さん、夕佳さんに郵便屋さんと、『お便り庵』に関わる人たちがみんな味があってあったかくって素敵でした。
城山さんと息子さんの話、母娘の話が好きだったかな。
近くに『お便り庵』みたいなお店があるとよいのにな・・・
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手紙の素敵さが本全体ににじみ出ていて
優しさに包まれていたお話だった。
作家さんが心からお手紙好きな人なんだなぁというのがひしひしと伝わってきた。
ミステリー部分は少しだけ間延びした感があるけれど
恋愛のもどかしさも少しだけ織り交ぜるつつ、
ほとんどふれてこないのもいいし
親子の情を描いた一番短い手紙の章は最高に良かった。
城山さんや夕佳ちゃんとのキャラ設定もなかなか魅力的。
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面白かったー!
泣けたし、ミステリー。
城山さんと息子さんの話
おばあさんとムスメさんのお話に泣けました。
純粋に手紙って素敵だなーって思いました。
話のスピードも、飽きさせないし。
ミステリーも含まれているので楽しめた。
かなりオススメです。
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ふんわりした話かと思いきや…!!
手紙の力の凄さを改めて感じた。
私も、手紙が好きで、ちゃんと伝えたい気持ちは手紙に書いて送ったりする。
おたより庵が近くにあったらほんまに行きたい。
出てくる人物もみんな好きやった。
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好きな雰囲気の小説でしたが、途中から不穏な空気が漂うミステリに。男性に対する強迫観念のようなものが感じられ、少し良い雰囲気を壊した感があった。
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手紙にまつわるハートウォーミングな話かと思ったら、
意外にサスペンスでハラハラしました。
犯人は途中で予想がついてしまいましたが・・・。
二人の今後の展開が気になるじゃないの。
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少し前に読んだが辻堂さんの本からの影響か、ハートフルの部分を強く感じた。でも、物語中盤当たりで、目に見えない犯人?には自分も恐怖を感じた。あの犯人、日常にあったら絶対に怖い。
詩穂の店、手紙に関する商品を中心にした雑貨屋『おたより庵』、一度行ってみたいな。
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手紙で育んだ友情というか、信頼と胸の内を語らうような中で謎解きと恋模様とが同時進行。
その中に流れるのは優しく心の内を見つめる話でほんわかします
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主人公が、「手紙」というものを凄く愛していて、大事にしている思いが伝わってきます。
手紙にまつわる心温かいエピソードに加え、ミステリーが加わり、凄く面白かった。
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「おたより庵」の雰囲気と、本当は怖い訳ではない城山さんの不器用さが良かった。頼りなげな詩穂が、でも問題のある元彼の加島のことは何とかって感じではあるものの毅然と拒絶していてほっとした。最後に加島の目が覚めるところも読後感を良くしてくれているようだった。頼りなげだけれど芯はしっかりしていて揺らがない、その上犯人に宛てた手紙を書いたりとひとりで結構な無茶もする詩穂に、三上延さんの「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズの栞子さんを連想した。人に頼らない様は危なげな反面、ひとりの自立した女性なんだと思い出させる。
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手紙専門店、その昔親友だった亡くなった友人からの手紙、静かな雰囲気が漂うちょっと不思議な話かと思ってたら、怪文書にストーカーに殺人と一気に重い要素!
ミステリーとまではいかないけど、展開はなかなか面白かった。
詩穂と城山のゆったり進む関係やお店の雰囲気が好印象なお話。
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「自分が死んだらこの手紙を投函してほしい」と
親友の響子に託された詩穂。
やがて死を知った詩穂は手紙を開封し、
彼女の過去にまつわる事件に巻き込まれてゆく…。
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亡くなった友達から預かった手紙をめぐる一連の謎。
すきな作家さんだから辛口になってしまうけど、
なんだろう、つまらなくはないけどあまり面白くはなかったかなあ。ショウくんと瓶詰めの手紙の話はよかった。そういう手紙屋を舞台にしたハートフルミステリじゃだめだったのかな。妖精と伯爵や小さな貴婦人のほうがずっと面白い。
よく考えるとヒロインの性格が全部同じだ。おしとやかそうで芯(気)が強くておせっかい。
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手紙にまつわる、ほのぼの系だと思って読んだのですが…
冒頭から、あのお手紙!
意外とミステリー?
人が死んでるんだし、思い切りミステリー?
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「もしもあたしが死んだら、この手紙をポストへ入れてください。」と中学生の時に友達の響子に託された詩穂。その後、手紙が大好きで手紙専門店「おたより庵」を営んでいる詩穂の元に響子の訃報が…(゜゜;)大筋では響子の死の真相を解き明かす話だけれど、手紙の良さを感じられるエピソードあり、ラブあり(^o^;)いろいろありすぎて、的を絞れない感じがして読むのに少し苦労した(--;)響子の分も詩穂には幸せになって欲しいなぁ(*´-`)
Posted by ブクログ
【収録作品】もうひとりの受取人/瓶の中の海/幾つものメッセージ/世界でいちばん短い手紙/脅迫状に願いを
自己主張が苦手そうな女性の自立、というとDV関連になるのは時代性だろうか。
Posted by ブクログ
手紙を書くのに使う商品を扱う「おたより庵」を営む詩穂が、以前に中学の友人から預かった一通の手紙より始まるミステリー。連作短編集。「おたより庵」に関わる人たちの過去をもひも解いていく。そして、中学の友人の死の謎を解明していくことで、詩穂自身も強くなっていく感じがしました。束縛されることで自分は相手を必要としている女性が羽ばたいていく姿を描いたお話なんですが、なんとなく、詩穂のキャラクターが何だかちぐはぐに見えたせいか、前半は読むのに少し苦労しました。後半は一気に読めました。
手紙が出てくるミステリーと聞いていましたが、ちょっと想像していたものとは違いました。
詩穂と城山の、不器用な大人たちの関係が今後、どうなっていくのか気になります。