【感想・ネタバレ】ある通商国家の興亡 カルタゴの遺書のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

平成が終わる頃に、その始まり頃に書かれた本を読む。何かを見て、何かに似ていると相似を見るのはよくあることだ。
筆者は商人国家としては繁栄したカルタゴに日本を重ねた。繁栄と衰退を繰り返したカルタゴは、最後にローマによって抹殺といってよい形で滅んだ。
その理由を筆者は、いつまでもカルタゴが商人国家であり続け変わらなかったから、とする。経済大国になっても隣国との力関係の変化を考慮せず、国家の方針を変えずにいて他国から脅威と受け取られたからだと。
では、日本は? 筆者の思いもここにあるように思う。平成が終わろうとするなか、その答えはでているというべきか。
カルタゴの如く「滅んだ」というのは言い過ぎとしても衰退の度は激しく、また変化のためにもがき苦しんだ。そのもがきはまだ長く続きそうだ。その先に光明があるのか。カルタゴの末路と同じか。

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2019年01月04日

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