【感想・ネタバレ】パスタでたどるイタリア史のレビュー

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イタリアの国民食であるパスタの歴史を通じて、小麦やトマト、アラブ世界との断絶と交流、都市国家の分立とイタリア統一の流れをつかむことができる。乾燥パスタはイタリア発ではなかった、色んな形状のパスタが生まれた背景にも土地柄や歴史があると。こういうアプローチは歴史を身近にしてくれてとてもよい。

19世紀に統一したからこそ隣町との違いが浮き彫りになりローカル色が意識され始めた、というのは確かに。
しかも紹介に限らない。現代イタリアが抱えているもパスタを通じて浮かび上がるのがよかった。革新的?イタリア人が否定しようとしてできなかった件は笑える。ただ、お母さんが家でつくるものという伝統的な形態が崩れるのは止められない。パスタの過去、現在、未来を感じ、考え、では日本人の米食との類似点は?相違点はと考えると眠れなくなった。

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2023年08月12日

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19世紀末に出版されたアルトゥージのレシピ本が現代に直接つながるイタリア語を作り、イタリアという統一国家を作ることに貢献した、という部分と、母=パスタ、パスタ=母、という部分、野菜食いからパスタ食い、という部分に、イタリア社会におけるパスタを中心とした食文化の存在感の大きさを感じた。

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2023年07月11日

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料理が苦手な男性でも、パスタは作る人は多いと思う。スペイン統治時代の貧困や、母親と家庭、新世界からのトマトなどの融和など、興味深い話が多かった。

学生自体にこんなことを教えてくれる先生がいたら、興味を持って世界史をより学んだと思う。姉妹本のお菓子でたどるフランス史、もおすすめ。

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2019年11月26日

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イタリアのことがわかったし、イタリアに行きたくなったし、読んでいる間はそのへんで相当パスタ食べました。Reading with eating! このようなエキサイティングな本はなかなかありません。良書。

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2014年07月18日

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パスタの豊富な種類の情報を得ながらイタリア史を学ぶという非常な美味しさ!なぜ、いつからパスタが国民食になったのか。古代ローマの歴史から1861年のイタリア半島統一、イタリアからの南北米への大量移民の発生、そして第2次大戦後の米国への憧れまで。古くて新しい!そして、切り離せない関係にあると思われたトマト、唐辛子などが大航海時代の導入であることから、むしろ地域性がなく半島全体に及んだ!イタリアの南北問題、宗教、そして国民性などを理解できる楽しい好著。ジュニア向けであるが十分大人に堪えられる。なお、日本でパスタ輸入自由化元年が1971年で390トン。1998年には8万トンを超え208倍。今や日本人の国民食に近づいているというのも大仰ではない。今昼はどうしてもスパゲッティを食べたくなってしまった。

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2014年04月14日

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「いや、これジュニア向け?」
一番最初に出た感想は、とにもかくにもコレだった。
言葉遣いは中高生向けに平易になっている感はるが、なにしろ内容が濃い。
パスタという日本に根付いて久しい食文化を通してイタリア史を語る。

その目の付け所といい、切り口といい、クォリティも高くてジュニア向けにくくってしまうのは非常にもったいない。目を留めない大人も結構いるような気がする。

日本でパスタが置かれた状況から語り起こし、しだいにパスタがイタリアで国民食にもぼりつめていく過程を、その時々の世相と絡めてつづっていく手法はスリリングだ。
パスタが一時期、その時々の権力からは弾圧までされていた、ということも驚きだが、実にしぶとく歯ごたえ満点の弾力とモチモチ感で圧力を跳ね返して、またそれを踏み台にするように勢力を拡大していった様は、味、形状、地域性などのパスタを構成する数々の多彩さと重ね合わせることによって、この上もない楽しさとなにより美味しさを感じさせてくれる。

美術史家池上氏といえば、西洋美術史関係でよくお見かけするが、こんな知識と感性をお持ちだったのか。

とにかく名著ということで、大満足の一冊でした。

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2012年05月29日

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個人的には傑作新書の一つ。

パスタというイタリアの国民食を通してイタリア史を語るという試みは面白いと思った。冒頭に、日本でのパスタの受け入れられかたが書かれているので、興味も持ちやすいし、なによりも最初の写真が美味しそうで良かった。

イタリアではパスタが昔から食べられていたわけではなく、最初はミネストローネを庶民は食べていて、パスタは王侯貴族の食べ物(小麦粉で作るから当たり前か)だったのが、都市経済の発展によってどんどん庶民の、母が作る家庭料理になっていく様子が書かれている。もちろん、技術の発展や、新大陸発見によるトマトの流入などが、パスタに進化と洗練をもたらした。

こういう質の高い新書が「ジュニア向け」というのは、ちょっとどうかと思うほどだった。誰が読んでも楽しくなるし、パスタを食べようという気にさせてくれる良書だと思う。

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2012年05月10日

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いまや5歳の娘でさえ、「パスタ」と口にするくらい「国民食」なっている。「動物裁判」や「狼男伝説」の池上俊一が、パスタに歴史を「絡めて」書き下ろした一冊。ジュニア向けなんてもったいない。

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2012年03月17日

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日本のそば・うどん同様、パスタもイタリアの地方ごとに特色があり、日本のレストランで食べられるのはほんの一部しかないことがわかる。読んでいると、イタリアにいって食べ比べたくなる。

パスタの歴史をたどりながら、イタリア中世以後の歴史について語っており、こうした切り口でのイタリア史は読んだことがなく、面白く読み通せた。

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2012年01月25日

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ネタバレ

言われてみれば当たり前なんだが、トマトパスタも唐辛子も新世界産だ。パスタ自体がイタリア統一後に今の地位まで来たんだな。峰ストラトミネストローネがが主流なのは当たり前か。いろいろ学んだ。南北格差は大きいし、歴史も結構違うんだな。統一といってもいろいろ。

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2022年02月02日

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北部では生パスタ、南部ではトマトソースが発展し手で食べていた庶民の料理から徐々に洗練されてゆくマンマの味パスタ。パスタを食べることでイタリア人はイタリア人であることを自覚する、各都市国家による地域色強かったイタリアを統一するにあたってはパスタは大いに貢献したようです。

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2021年04月19日

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日本のパスタ事情から始まり、古代まで遡ってイタリアの歴史をパスタの視点から解説。試験に出そうな基本から雑学まで。巻末のイタリア年表を眺めるだけでも、時系列が整理されて勉強になりそうです。レストランで見分けがつくのはマカロニとスパゲティくらいなので、口絵にパスタの写真があるのもありがたい。

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2020年12月19日

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パスタの話聞きながら、イタリアの歴史も学べちゃうぜ。
イタリア人のこだわりが色々納得出来て面白かった♪(´ε` ) ママ大好きって生き物としては正しいと思うけどな〜(^_^)a

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2018年03月22日

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カトリック教のパスタへの影響や、パスタ・ラザニアの原型であるお粥みたいなパスタから、ソースまでを近現代まで著述。

日本におけるパスタの著述もあり、文化史観点も含み鋭い。

身近な食材となったパスタを通じ歴史を学ぶのは、内容が五臓六腑に響き面白い。

欠点は、読んでいて美味そうなパスタが出てくると腹が減ってくることだけ。

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2016年07月31日

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パスタに詰まった壮大な歴史
今や町中に行けばパスタを扱っている店は数多く、一体どれだけの種類があるのかと思わせる。
しかしながら、日本でなじみ深いものといえばせいぜい3、4種類程ではないだろうか。
本場イギリスでは数多くの種類が食べられているというのはご存知の通り。
この数の多さとそれに使うソース、具材からイタリアの歴史を見ていこうというのが本書である。

まずは巻頭のカラー写真。
これを眺めているだけでも面白い。
本文中にはふんだんに地図や史料が使われているので楽しみながら読み進められる。
コラムとしてあげられているイタリア各地の名物パスタは、写真や図がないので少々イメージしにくいものの、読み物として楽しめる。

個人的には第二章『文明交流とパスタのソース』、第四章『地方の名物パスタと国家形成』第五章『母と子の思い』が興味深い。
第二章は文明が交流していく家庭で、味が洗練されていく様子が伝わってくる。
これまでも『砂糖の世界史』(岩波ジュニア新書)『茶の世界史』(中公新書)でも感じた、世界が出会う瞬間の興奮がここにもある。
唐辛子、トマト、チーズ......当たり前のようにパスタのお供だと思われているこれらの食材がどのようにパスタと出会ったのか、考えてみると奇跡的だ。

第五章は「マンマの味」の裏を考察する。
本質的に母親を想起させるパスタ。
家庭の守り神としての母の姿は美しく、素晴しいものであるが、しかしそれはいつまでも通用する理屈なのかと著者は疑問を投げかける。
カトリックのダブルスタンダード、ブルジョワの規範、ファシズム体制下の女性の役割.....
そこには政治、宗教、社会的イデオロギーが横たわっているのではないか?
なにも母親の愛情としてのパスタが悪いわけではない。
それを利用していた社会の存在について深く考えさせる疑問である。

第六章ではパスタの敵対者たちを扱う。
アメリカへの移民という話がでてきているが、ここからアル・カポネについて調べていくのも面白いのではないかと感じた(本文中では移民について、という所までで話が区切られている)。

身近なものを通して一国の歴史を辿るーー。
これは非常に好奇心をかき立てる。
一つの料理の中にはたくさんの歴史が詰まっていることを考えると、自分が今ここに生きていることの奇跡を感じる。
その重みがおいしいパスタに凝縮されている。

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2015年03月18日

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2012年の読書感想文課題図書。あまりにも手に取られないから、内容がつまらないのかとおもったらそんなことない!(笑)

高校生には手が出しにくいのかなぁ。むしろ大学生あたりが好みそうな感じ。

パスタがイタリアと奥深く関係すること、国の統一ってもしかしたら食べ物(食文化)でできるんじゃないかとか、イタリアだけでなくヨーロッパの歴史を知ることができた、私的にはヨーロッパ史は苦手意識あったから食べ物を通して知ることができてお得な一冊でした。

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2012年08月21日

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メンクイである。ルドルフ・ヴァレンティノに代表される二枚目スター
(今のイケメンではない)も勿論好きだが、麺類が好きだ。

うどん、そば、ラーメン、焼きぞ場、そうめん、冷麦。そしてパスタ。
白米がなければ3食が麺でもまったく問題なしである。

本書はイタリアと言えばパスタ!のパスタの変遷を、イタリアの歴史と
共に辿るジュニア向けのお話である。

ジュニア向けなので少々物足りない部分もあるのだが、駆け足でパスタと
イタリアの歴史を覚えるのにはいいかも。

既にイタリアの国民食と認識されているパスタも、その昔は王侯貴族や
富裕層の食べ物であり、庶民が口に出来るのはハレの日のみだった。

今じゃアルデンテなんていわれるけれど、そもそもは煮込んでかなり
柔らかくして食されていたのだ。

イタリアのマンマの味とされるパスタであるが、そうなったのにはキリスト
教カソリックの女性差別が裏にあったのではないかとの著者の考察は
興味深い。

スープで煮込んだり、チーズだけで食されていたり、元々はごくごく
シンプルに食べられていたパスタ。次にパスタを食べる時は、胡椒と
チーズだけでシンプルに作ってみようか。

それにしてもパスタは色んな形があって飽きないね。ビンに入れて
飾っておくだけでも楽しいもの。

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2017年08月17日

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自分の中のイタリア史はローマ帝国の後はファシスト党なぞという状態でした。ずっと他人様の支配を受けていたと知らなかったです。そして、イタリアでパスタが一般的になった時期についてビックリさせられました。
無知な人間にはジュニア新書で読みやすかったのも良かったです。

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2012年04月29日

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タイトルとテーマから軽薄本と見せかけて骨太本。人におすすめしたい。パスタと母性の関係、パスタを迫害する敵がアメリカとフェミニズムなど考察もちゃんとしてるし読み応えある。

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2023年08月26日

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「パスタでたどるイタリア史」という題名だが、むしろ「イタリア史の中のパスタ」と言うべき本(パスタがメイン)。
パスタといえば、いまや日本を含め世界的な食であるが、それが発祥地であるイタリアにおいて、どのように民族・国民の歴史とともに歩み、発展していったかがわかる。
いまやパスタには欠かせないトマトや唐辛子は、大航海時代にイタリアにもたらされたことや、貧しい人々にとっては長らくパスタは贅沢品であったこと、イタリアではずっと愛されてきたと思っていたパスタが、迫害されていた時代もあったことなど、イタリアとパスタの関係に関して知らない事実を多く知ることができた。

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2023年04月04日

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「砂糖」とか「茶」とか「コーヒー」とか「チョコレート」とかとかと違って、「パスタ」なんで、あまり世界史的な広がりがない。ま、その分深堀りができている、のかな。

実はイタリア史はツマみたいなもんで、とにかく「パスタ食べたい」と思わせる「パスタ史」の本だと感じた。

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2014年12月23日

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 世界中の人々に愛されるパスタ、イタリアの代表的な料理を主軸に、イタリア延いてはヨーロッパの歴史全体を俯瞰しようという意欲作である。パスタの原料となる小麦は、パスタだけでなくパンやケーキなどの生産にも必要不可欠であり、今では庶民の味方として確固たる地位を築き上げている。しかしそれは長い年月をかけた品種改良と技術革新の賜物であり、古くはその収量の少なさや収穫までの手間により貴重な穀物の一種であった。そのため一般民衆の口に日常的に供給され、イタリア=パスタという図式が完成するまでには幾世紀に渡る人々の歴史がある。
 本書はパスタの定義に始まり、原初の時代から歴史を辿りつつ、豊富なソースの素材や文芸といった側面から、あるいは国家統一とファシズム体制、そして戦後という側面からイタリア半島の歴史を紹介している。概観ではあるがパスタに関わる部分のみを抜き出しているため、歴史の流れを追いやすい反面、非常にマニアックな知識が満載だとも言える。とは言え文章量も多くなく気軽に読めるので、これからイタリア史あるいは世界史を学ぼうとする人、もしくは既に学んだ人が復習するのにもお勧めできる。
 歴史の学び方として、ある一つの主題(それも日常に由来するもの)を一つに絞ることは、興味関心を惹きやすいため良い導入となり、学習効果が高いのではないだろうか。もちろんこれを実現するためには、あらゆる歴史に精通した人物による先例が無ければならない。そしてそれは得てして稀なことであり、ましてや一般向けに書かれることは貴重である。この本がそれ程のものかは判断しかねるが、一つの候補として推挙できる一冊だと思う。誰の言葉かは忘れてしまったが、若者は学び、老人は本を書くべきであるという意味の言葉がある。高齢化社会が進む日本において、小さな希望としてこのような本がより増えることを期待したい。

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2014年06月28日

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2012年の高校生の課題図書。タイトルに惹かれて読んでみたけれど、やっぱり課題図書って不思議。なぜわざわざこの本が選ばれなければならなかったんだろう?
岩波ジュニア新書だし、あとがきを読んでも一応読者は高校生が想定されているみたいだけれど、決してそんなことはない。岩波ジュニア新書と課題図書の選考委員(そんなものがあるのかどうか知らないけれど)は何か勘違いしているんじゃないだろうか。優しい言葉づかいで書かれていたら、本は読めるってものではないぞ。
たとえば本書には次のような一節がある。
「1960年代以降のの飛躍、いわゆる『イタリアの奇跡』が国民の収入と食事のレベルを高め」云々。
ここでは明らかに「イタリアの奇跡」を知っている者が想定されている。言い換えれば、それを知らない者(たとえば僕ね)は、なんか疎外されているような気分になるのだ。
他のレビューにもある通り、パスタの歴史を概観する前半部には、高校時代世界史を選択した者でも知らないような人名、国名、条約名が頻出する。
どう考えてもこれは、なんて言うか、課題図書として「一般的な高校生」に薦めやすい本ではないぞ。
もちろん、「イタリアの奇跡」を知らなくたって、国名なんていい加減に読み飛ばしたって読めるのは読める。でも、自分が読者として想定されているような本を読むことは、けっこう苦痛なことだ。
パスタの種類も、ソースの種類もたくさん出てくるけれど、説明が簡略にすぎてイメージが沸きにくいにもイマイチ。

パスタの来歴とその影響がコンパクトにまとめられている内容そのものは評価できるんだけれど、これでは「課題図書はおもしろくない」って言われても仕方ないなあ。

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2013年01月06日

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20121007 食べ物と歴史の関係。イタ飯の今がどういう事か考えさせられる。何故かローマ人の物語が読みたくなった。

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2012年10月07日

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中高生向きに書かれた推薦図書らしいんだけど、これ、中高生の時の私が読んだら初めの数ページで投げ出してたと思う。ってくらい結構内容がしっかりしてる。でも読んでみると面白いし勉強になる。
第2章の「文明交流とパスタのソース」がおもしろかった。
読んだあとはもちろん、パスタが食べたくなる。

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2012年09月27日

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パスタを軸に、イタリアとその周辺の社会や食文化の歴史を記している。そつなく、よくまとまっており勉強になる。213~214頁の「パスタとイタリア史」で著者自身が内容をきっちり要約しているし、巻末の年表も親切なので、読後の復習もしっかりできる。高校生向けの課題図書(2012年)に指定されたのも納得。ただ、これを最後まで面白く読むことのできる高校生はそれほど多くないような気もする。個人的には、第6章、20世紀前半の「イタリア人にとってのアメリカ」に関する記述が面白かった。

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2012年07月13日

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岩波ジュニア新書699~古代メソポタミアで栽培され始めた小麦は,ギリシャやローマでは粉にされてパンの材料になるとともに,練り粉をラザーニャのようにして食べることも始まった。中世では初期に小麦文化が衰退し,雑穀や野菜・豆類のミネストラが農民の日常食になる。水との結合の食品が登場したのは11~12世紀で,乾燥パスタがシチリアで,生パスタが北方イタリアで作られ始めた。小麦が機長だったので普及しなかったが,徐々に増産され,新大陸から南瓜・トウモロコシ・ジャガイモ・香辛料などが導入され,トマトソースが創造されて17世紀に野菜食いからパスタ食いへと市民が変貌したが,近代の経済危機や貧困化でパスタ消費は減り,1861年の政治的統一は食・料理の国家統一を担う要素にパスタはなった。20世紀前半,パスタは国家の発展を阻害するというキャンペーンもあったが,消えることはなかった~面白い視点だが,タイトルが気を持たせすぎ。内容はしっかりしているだけに残念。庶民は雑穀,ブルジョワは肉という時代が長かった。最近はマンマの味が失われてきたかも

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2012年06月13日

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ネタバレ

「美味礼賛」(海老沢泰久著)でフランス料理を食べたくなったけど、バラスンとるために(?)パスタの本も読んでみた。パスタの多様性を中世イタリア史から読み解く面白い試みの一冊だった。近頃、生パスタの店も多くなってきたけど、単に製法の違いだけでなく歴史的背景、地域の特性などにも思いを馳せながら、今後パスタを味わいたいと思います。

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2012年02月13日

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