【感想・ネタバレ】三四郎のレビュー

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数十年後には三四郎にも青春の1ページとして思い出されるであろう甘酸っぱい失恋のお話。美禰子の心理描写が全くないのでその思わせぶりな態度は解釈に迷う部分もあった。美禰子のstray sheepという言葉が彼女の心の揺らぎを暗示する。三四郎がもっと早くに思いを告げていたら美禰子はその思いに応えたのだろうか。

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2023年09月11日

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ネタバレ

しみじみ、いい。とぼけた感じの三四郎に、善意で行動力もあるが空回り気味の与次郎、光る言い回し、クセになる言葉づかい、プラトニックな男女。やっぱり漱石は好きだ。でも電車の窓からゴミをすてちゃあだめですよ。

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2023年08月06日

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中学生の時に読んだ本。
しかしタイトルは覚えていても中身が思い出せない。。。
ということで、10数年ぶりに再読してみました。

本作は三四郎の学生生活を書き綴った作品。
田舎から出てきた三四郎の周りに、
自分とは異なる考えを持つ様々な人物との交流から
様々な経験を得るようなストーリー。

明治時代の作品なので、学生生活といっても
現代とはマッチしないし、言葉が難しいのもあるけども、
色々な心理描写があり、全体の雰囲気は分ります。

本作はずっと気になる美禰子に失恋した感じで終わります。
本作は「それから」「門」と3部作なので、
さらに引っ張りだして他も読んでみようと思いました。

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2011年12月16日

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不思議と三四郎本人に共感というか、まるで自分事のように読めた。自分は三四郎タイプの人間だ。
新しい世界に飛び込み、あれこれ思いを巡らせるけれど、どこか受け身で積極的には動かない。特に人間関係。
人間関係も与次郎が持ち込んできたものを中心に成り立っていて、自分から友達を作ろうと積極的に行動したわけではない。故郷にいるおかんですら、未だに影響力がある。
連れだって歩く時も、イベントに連れ出される時も、どこか傍観者。
催し物に呼ばれて行くと、友人知人は自発的にあれやこれやと動いて、運営サイドにまわっている。自分はそれをはたから眺めるだけ。
当然、人間関係の強いベクトルが向いてくる恋愛にうまく立ち回れるハズもなく…。
なので「人間関係あるある」とも読めたし、自分に似通った明治時代の学生さんの生活を覗き見する感じでも楽しめた。
「いや、もっと恋愛的な視点があるでしょ?男と女の心理とか見るべきところがあるでしょ?」と問われれば、なんとも言えないのだけど…。
三四郎のようなニブチン(死語?)が読むとこうなる、ということで。
ニブチンのうえ、長年合わない接客業についてしまったがために、もっと人間関係が疎ましくなってしまった。

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2023年11月17日

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ネタバレ

大学の時に初めて読んで、多分これで3回目かな。
すごく、ぼやーっとした淡い恋愛(青春?)小説。まるでピンボケしたレンズで主人公たちの感情をのぞいてるような…
でも次第に淡々としてられなくなって、溢れる思いを投げかける場面もあって、最後は、切ない!
100年前の小説だから、当時の人にしか通じない話題もあったり、ところどころよく分からない言い回しがあるのも事実だけど、そこはスルーしても十分物語として楽しめる作品でした。
これを機に他の夏目作品も読み進められたらと思う。(こころは高校の授業で読まされたけど、当時の自分には苦痛だったな笑)

p95
「風が女を包んだ。女は秋の中に立っている。」
この一文がすごく好きです。

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2023年02月06日

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恋愛小説をイメージして読んだけれど恋愛だけではなくて若者の上京物語といった色が強かった。
新しい世界を知ってわくわくしたり人の気持ちを想像してやきもきしたり身の程を知ったりと時代に関係なく共通した若者の青春が眩しい。

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2022年12月05日

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ネタバレ

謎めいた美女…美禰子については、最後までよく分からなかった。突然登場する紳士と婚約したりと三四郎が可哀想だった。

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2020年07月06日

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熊本から東京の大学へ上京してきた三四郎。

大学構内で出会った女性に恋心を抱いたり、大学の授業の話しを仲間としたりと、いつの時代も青春とはこういうものか、と思いました。

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2020年05月15日

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一通りざっと読んだだけなので、主人公三四郎は美禰子さんのことが好きだったのか、よくわからずに終わってしまいました。ただ、三四郎の優柔不断さや美禰子さんとのひねくれた会話など、『こころ』に通ずる部分はあるなと感じました。今度はじっくりと一つ一つの言葉を追って、より深いところまで追究したいと思っています
また、個人的には16-17ページの、「ベーコンの論文集」の「二十三ページ」を読むか読まぬかでもちゃもちゃするシーンが面白かったです。思わずくすりと笑ってしまいました。

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2018年05月03日

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最初、ずーんと暗くて無理だと思ったが、
読み進めるとくすぐったいような爽やかなような青春小説だった。これが所謂"エゴイズム"??

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2017年07月25日

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面白かった。これまで古典は字面の黒さが読みにくくて苦手だったが、角川のものは仮名遣いや漢字を現代の用法に近づけていてルビも不必要に振っていなく読みやすかった。それからイワタ明朝体オールドがよい。

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2016年12月02日

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ネタバレ

こころと、坊ちゃんの間くらいのイメージ?
漱石もこんな爽やか切ない小説を書くんだ!と思いました。
今度三四郎池に行くので、美禰子さんの真似でもしようかな。

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2016年08月01日

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本作は漱石にとって分岐点となる作品ではないかな?
青春小説だけど、どこか風変りな空気を纏っている感あり。その意味では中途半端とも言えるし、極みに達しているとも言える。
美禰子に翻弄され続けるが、何がその理由なのか三四郎には分かっておらず、かつ、漱石自身も読者にその説明は行わない。
いずれにせよ後期漱石作品への入門編でもあり、かつ、初期漱石の総決算でもある本作、読むべしかと。

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2014年04月29日

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「あなたはよっぽど意気地の無い人なんですね」
現実(行動)と理想とのギャップ。
ストレイシープ…
人は正しい方向に動くばかりではない。


恋しているのに動けない男。
好きな男がいるのに他の男と結婚する女。
師匠を担ぎ出すため学内活動をする輩。


人間皆カオス。
人間の集まりの世の中もカオス。


個人的に村上春樹の『ノルウェイの森』との相性がばっちりだった。
☆4つ。

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2009年10月04日

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面白くて心あらわれる小説を求めて中学時代のバイブル(はいいすぎか。。)を再読。
タグとしてはこんな感じかなあ。
・まじめ・誠実 ハムテル
・ユーモア
・へたれラヴ
・青春・大学生活
・男子
・片恋

まじめとか誠実とかっていうのは、この日本語に起因してるのであって、それって今の基準で判断していいのかなあという感じがする。今の基準で読むと三四郎はまじめそうだけど、これが書かれた時代に読んだらどうかな?と思う。まじめかもしれないけど、その度合いというか。。
かっちりしすぎてていいなあ、と思うところは、別に当時は普通だったかもしれない。難しい。
例えば四本の棒の上に板をはったもの、という椅子の描写とかギャグなのか前衛なのかよくわからない。おもしろい。

三四郎はへたれっぷりがかわいい。熱出しちゃうところ萌え。
与次郎は魅力的。誰よりよじろうが書き込まれている印象を受けた。愛かな〜。
男子間の友情具合とか、あと大学への身の入れ方(すげーゆるゆる)とか、青春味わえる。

切実なのは恋の部分か。
三四郎はへたれだがまっすぐでえらい。「苦悶をとるために一足わきへのくことは夢にも案じえない。」
人から縁談聞いた後もきちんと会って決着つけるとことか、偉いなあ。しっかりしてますよ。九州男児。
昔読んだときはうじうじしてんなーと思ったけど、そればっかでもない。

あと広田先生の夢の話だけが妙に浮いている。すごいいい。

醒めてるけど隙間からでざるをえない切実さ、それをかくしたいのか大サービスユーモア、とかですか。
ああ、結局素敵でした。

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2009年10月04日

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「熊本より東京は広い。東京より日本は広い。日本より……」でちょっと切ったが、三四郎の顔を見ると耳を傾けている。
「日本より頭の中のほうが広いでしょう」と言った。「とらわれちゃだめだ。いくら日本のためを思ったって贔屓の引き倒しになるばかりだ」

新聞にこの一節が載っていて、ハッとしたのが本書を手に取ったきっかけです。
漱石先生の本は、高校時代に授業で扱った『こころ』以来。さすがに普段読んでいる本と比べるとむつかしい部分も多く、数多の夜の睡眠導入剤となったのですが、今月は3冊しか読めていなかったので慌てて宿題を終わらせました。笑
学生時代に他の文豪の作品も読みましたが、読みやすさでいえば漱石先生が一番。じっくり味わうとまではいかずとも、おおむねの内容は読み取れたと思います。

明治時代の学生といえば、外国に追いつけ追い越せでさすがの向上心だと感心しますが、その一方でその学生生活はかつての自分に通じるものもあり……。都会の新鮮な空気に触れて田舎を疎んだり、一方でなつかしく思ったり。
美禰子さんはたしかに都会的な美女ですが、個人的にはよし子さんの方がいい奥さんになりそうだなと思ったりもしました。無邪気でいい子だ。
ただ、展覧会を二人で見て雨宿りをするシーンはとても絵画的でよかった。

冒頭で引いた一節の他に、印象に残った文句をもう一つ。
「三四郎は切実に生死の問題を考えたことのない男である。考えるには、青春の血が、あまりに暖かすぎる」
この春から大学生という若者たちにも、ぜひ読んでみてほしいなと感じました。

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2024年04月01日

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基本的に淡々と話が進むが、美禰子と接する時のみゆっくりと感じる。細かな所作の描写が多いためだと考えた。
262ページ、初めて踏み込んだ主人公と美禰子の対応がリアル。
美禰子が主人公に惹かれてるのも主人公目線の描写により分かりづらいが解説ページで確信を得た。

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2024年02月20日

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夏目漱石の有名な小説だが、初めて読んだ。熊本の高校を卒業し、東京の大学に入学した三四郎。初めの汽車の中での女との出会い、一夜を共にすることになり、意気地のないかたねと言われてしまう三四郎。うぶで純粋な三四郎は東京で学生生活を送る。友達の与次郎や広田先生、野々宮さんとの出会い。そして、里見美禰子に出会い彼女に惹かれていく。迷羊などの言葉で三四郎を戸惑わせる美禰子。淡々とした流れの明治時代の青春小説。美禰子は三四郎に好意を持っていたと僕は思う。

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2023年02月09日

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ネタバレ

前期三部作。ちゃんと読むのは実は初めてだったが…いいねいいね、これはいい。
自分の学生時代を何となく思い出した。
勿論、こんなに多彩な人たちが、周りにいた訳ではないが、いつの時代も青春ってこんな感じだよなぁと思った。

三四郎の美禰子に対する言動が、段々と積極的になってきたところで、突然現れた紳士と結婚してしまう。
ただ…美禰子の方も、三四郎を憎からず思っていたのではないだろうか…と言うのは、短絡的過ぎるだろうか。

9月11日から授業が始まるから学校に行ったのに、誰もいない。学生課へ行って「いつから授業が始まるのか」と聞くと、9月11日からだと言う。でも、授業がやっていないと言うと、「先生が来ていない」と言われる。そこで三四郎は「なるほど」と思うのだが…いやいや「なるほど、じゃねーよ」みたいに、思わずクスリとくる場面もあり、文豪の書いたものだからと、ちょっと敬遠してしまうのは勿体ない。
文章自体も読みやすいし、田舎から出てきた大学生の日常、と言う感じでよかった。

ただ、与次郎。借りた金は返しなさいよ。

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2021年01月10日

Posted by ブクログ

じれったいなぁ。
でも、これがあの時代の恋なのかな。
美禰子も、憎からず思ってると思うんだけどな。
多分、主導権を持って引っ張っていってもらいたんだと思う。
結婚に、どれだけ積極的かを見極めているというか。
好きなら好きって言ってくれたらいいのに、くらい思ってる気がする。
最後の方は、結構三四郎もグイグイいってたと思うけど、もう遅いわよ、みたいに他の人と結婚しちゃうんだもんなぁ。
自分を想ってくれてる人より、自分が想う人を選ぶところが現代の女性っぽくて好きではあるけど。

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2016年08月24日

Posted by ブクログ

田舎から上京して、都会での学生生活に胸を踊らす三四郎の生活、周りの人から受ける刺激、妄想のなかでの淡い初恋を描く。
非常にピュアですがすがしい。当時の学生生活ってこういう感じだったのだろうか。文学部の三四郎、理学部や哲学科の友人たち、さぞかし優秀だったのではなかろうか。
田舎から出てきて変わってゆく部分、変わらない部分と三四郎の人間としての成長を描いている。単純なハッピーエンドではないところも良い。
登場人物が少なく、数人といつもばったりと出会う。交通機関も発達しておらず徒歩の生活圏は狭い。
漱石の文体はやや分かりづらいところもあるが、総じてさわやかで品が良い。

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2014年11月19日

Posted by ブクログ

名作の理由がわかんない。読んでも読まなくても良かった。ただ随所に現れる漱石の主張を繋ぐためのストーリーとしか思えない。
誰かに読み方を教わりたい、。

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2012年03月03日

Posted by ブクログ

始めに「それから」を読み、面白かったので三部作の第一部であるこの「三四郎」を読んだ。

今だったらもっとウジウジした内容になりそうだけど、どっかのほほんとしているのは漱石ならではなのでしょうか?

正直ストーリーとしては普通だと思いますが、所々に出てくる文にハッとさせられます。

これから読む「門」が楽しみ。

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2010年05月28日

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「私?」美禰子がまた言った。
三四郎が美禰子を知ってから、美禰子はかつて、長い言葉を使ったことがない。たいていの応対は一句か二句で済ましている。しかもはなはだ簡単なものにすぎない。それでいて、三四郎の耳には一種の深い響を与える。ほとんど他の人からは、聞きうることのできない色が出る。三四郎はそれに敬服した。それを不思議がった。(p.260)

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2020年07月15日

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