【感想・ネタバレ】今出川ルヴォワールのレビュー

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Posted by ブクログ

今回は多少趣向が違い、ギャンブルがメイン。しかし今までの面白さは健在で、一気読みさせられた。あと残すところ1巻で、すべての決着をつけてくれるのだろうか。

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2021年05月26日

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双龍会も権々会も圧倒的面白さ。大仕掛けもバッチリ決まって痛快。達也の過去にも今にも一つのケリがついた、と思いきや新たな展開も出てきて次巻への期待も高まる。

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2017年12月30日

Posted by ブクログ

時折、読んでいて、ふと今読み進めている部分の時間と空間がわからなくなる、足元がおぼつかなくなる雰囲気を味わう時がある、このシリーズのそんなところがとても好きです。
そしてまた、もどかしく切ない複数のラブストーリーでありながら(僕にはとても稀なことですが)、なんか惹かれてしまうというのも、これまたこのシリーズの不思議な魅力です。

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2016年12月29日

Posted by ブクログ

シリーズものというと、1作目→2作目→3作目…と回を重ねるごとに勢いが衰えていく方が多数かとは思うが、この作品群に関してはどんどんパワーが増しているというか、端的に言って面白くなっているような気がする。
あるいは、今シリーズが持つ独特かつ独善的な訴求性に、読み手の私が完全に慣れてきたということか?
最近では珍しく、ページをめくる手が止まらない、他にやることがあってもつい手を伸ばしてしまう、そんな一冊だった。

相変わらず純粋な推理物、フーダニットとして読めるミステリーではないが、一見暴力的とすら思われる、著者が構築したルールを理解し、この世界の楽しみ方さえ身につければ、これほど面白い小説もなかなかないだろう。
巻末の解説で我孫子武丸氏が、そのあたりの読者の感覚を非常に上手に綴ってくれている。

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2016年09月10日

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「オ・ルヴォワール」というフランスの別れの挨拶は、〝別離〟と〝再会〟という反対の意味を一語のうちに孕んでいる。いっぽう、ふたつの通りが交差する点によってあらわされる京都の地名もまた、そこに〝別離〟と〝再会〟とを孕んでいる。「ルヴォワール」シリーズ第3弾の舞台は、大怨寺という怪しげな寺院のある「河原町今出川」。当然、そこは積年の〝別離〟と〝出会い〟の交差点となる。

メインが、私的裁判「双龍会」におけるディベート以上に「権々会」における「鳳」と呼ばれるカードゲームに変わるとはいえ、その息を呑むような壮絶な騙し合いの連続は相変らずだ。そして最後、登場人物らの人間ドラマにも大きな変転が……

文庫化されているのはここまでだが、こうなったらこの勢いで「BOX版」で最終章まで読んでしまうべきか、はたまたご馳走は最後まで残しておくべきか…… 悩ましい。

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2015年01月11日

Posted by ブクログ

 ミステリというか、コンゲームっぽい。そして複雑怪奇に見せかけて、ここにこのオチをもってくるか、どストレートだな!と楽しくなる。

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2018年07月11日

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これまでの疑似法廷におけるディベート合戦から更にもう一歩踏み込んで独自のカードゲームを編み出すところは、まさに円居氏のイマジネーションを全開にしたような作品。
現代が舞台なのに現実感がなく、繰り出す手段の1つ1つは実現可能なのにファンタジー感がある、何とも不思議な物語でした。

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2017年12月23日

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中弛み感は否めない。のでカイジみたいな趣向を取り入れたのだろう。それなりに機能していた、もうそうりゅうえだけだと飽きちゃうから。
論語カップルの不穏な感じが冒頭からよかった、若者のうまくいかない恋愛の、終わりの始まりの感じをすごく丁寧に描いている。一方通行、すれ違い。ラストの別れもよかったなー。
読。重いエレキギターの音が似合う別れだった。一方で達也と流の関係にようやく進展があるのもよかった。これは丸太町からなんとなくほのめかされていた伏線だけどね。そうりゅうえでは勝てない流が場外乱闘で力を発揮して、自分に自信を持ったから大切な存在に手を伸ばそうと思えたのだろう。俺も頑張ろう。
天親の2人が個性的で好きだった。

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2017年07月07日

Posted by ブクログ

だんだん読みやすく面白くなっていきますね。
ミステリとしても、いろいろな騙しなどあり、いいですね。あと、カードゲームのギャンブルのサンスペンスもなかなかあり、良かった。

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2016年11月21日

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双龍会ではなく権々会という、大がかりな賭博大会が主要な舞台。前2作とは趣きがずいぶん違いました。自分が麻雀にしてもカードにしても、戦略が必要なゲームが苦手なこともあって、展開があまりすっと入ってこなかったかも。でも、盛り上がりは充分だったし、徐々に動きだした主要人物たちの心の行方も、気になる第3話でした。そして最後は驚き。次作が手元にあって良かった。。。

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2016年02月17日

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心根までミステリー脳に染まり切っていない、あえて「一般人」と呼ぶが、その種の読者(私も含め)にとって本書は我孫子武丸による「あとがき」までが今出川ルヴォワールである。
前作の書評で私は「極めて現実的なミステリーを望んでいたが中身はファンタジーであった」と書いたのだが、それこそ円居挽の術中に嵌まってしまっていたと認めざるを得ないのが本作である。

本作も、「一般人」が思い描くミステリーではなく、円居挽が思い描くミステリーであり、それは前作でファンタジーとして描かれ、本作は賭博小説、バトル漫画というべき要素がプラスされて描かれている。最初から筆者と読者の間でミステリーに対する相違が存在しているのだから、前作で違和感を覚えたのとも至極当然なのである。これに関しては、あとがきで我孫子武丸がわかりやすく解説している。

読者にとって大事なのは、面白いのか面白くないのか、加えてミステリーしているのかしてないのか、といった事だろう。
本作の面白さを何に求めるかで大きく違ってくるが、私は「面白い」と断言しよう。
私はルヴォワールシリーズ3作目となる本作を読み終えた時分になってようやく気付いたのだが、私がルヴォワールシリーズに求めていたのは理路整然としたミステリー要素ではなく、魅力的な登場人物達の織りなす人間ドラマであった。
本作では前2作の伏線を回収しつつ、最終作に向け大きく物語が動き出す。登場人物達もまた、翻弄されるかのように目まぐるしく、悩み、変化し、成長していく。
特に私のお気に入りの登場人物が本作では中心となるので、その点でも「面白い」と感じたのだろう。

しかし筆者は読者の望む展開を描きつつ、予想だにしないどんでん返しで意表を突いてくる。
最終作では一体どんな意趣返しが待ち受けているのかと思うと、すっかり本作でルヴォワールシリーズの虜になってしまっている自分に気付く。

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2014年11月15日

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「さて、繊維が発見されるという前提でお話ししますが…」
「発見されなかったら無駄骨になるが」
「されますよ。そうでなければ面白くありませんから」
「面白いから繊維が出てくる? ナンセンスだ」
「面白くなければ双龍会じゃありませんよ」

「実際、今日の夕食にはやや塩分が足りないですけどね。撫子さん、貴女にはあと二回塩を振る勇気が必要です」

「それにはバイカル湖より深い訳があるんですよ」
「ほう、どんなだ?」
「撫子さんに振られました。用事があるんですって」
「高瀬川より浅いな」

「達也、撫子ちゃんを怒らせたら駄目だよ?」
「ただ、お互いに譲れないものがかち合っただけだ」

「ベターハーフという言葉を知っているか?」
「『より良き半分』、伴侶だとか恋人だとかそういう意味よね」

『「テメエ、人の技を盗りやがったな!」
「生憎、俺は盗人じゃないからな」
達也は顔色一つ変えずにカードを片付けながらこう続けた。
「借りただけさ。後で返す」
それこそまさに盗人の常套句だった。』

「ぼくの正義はぼくだけが知っていればいいんだよ」

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2014年08月14日

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だいぶキャラがこなれてきたので、ここまでの3作の中では好きな方かな。だた、読むのには時間がかかったし、置いて行かれたところも多々あった。解説の我孫子さんの表向きの感想に近いかな。

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2023年06月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

○ 総合評価  ★★★☆☆
〇 サプライズ ★★☆☆☆
〇 熱中度   ★★★★☆
〇 インパクト ★★☆☆☆
〇 キャラクター★★★★☆
〇 読後感   ★★☆☆☆

 「ルヴォワール」シリーズの第3弾。この作品では,御堂龍也の大怨寺に対する復讐が描かれる。大きく分けて,御堂達也が殺人の容疑で双龍会にかけられる前半パートと,大怨寺という寺で行われる権々会で行われる「鳳」というカードゲームについて描かれる後半パートに分かれる。更に,権々会は予選に当たる前盆と本戦に当たる後盆に分かれる。
 前半パートの双龍会は,大怨寺の水呪坊という僧侶を殺害した疑惑で御堂龍也が御贖(被告人)となる。
 黄龍師である天親家のナンバー2の天親雹平と青龍師である白澤=城坂論語による双龍会のやり取りが見どころの一つ。しかし,円居挽らしい外連味のある叙述トリックはない。トリックは観相窓と自動撞木装置を利用したアリバイ工作。動機は水呪坊の口から復讐を考える御堂龍也に余計なことを言われるのを防ぐためというもの。真犯人はややぼかした感じで描かれるが,大怨寺七天狗の1人,破軍坊が自分が犯人であると自白して双龍会が終わる。この前半パートは,それなりに納得できる推理が示されるが鮮やかさに欠けるように感じた。
 続いて,権々会の前盆が描かれる。これは「天」という漫画の「東西戦編」と雰囲気が似ている。権々会の主催者側である大怨寺が予選全体をコントロールしている中,龍樹家の御堂達也,城坂論語,龍樹撫子,天親家の天親雹平,大怨寺七天狗の1人である虚空坊といったタレントが集う。大怨寺側からは,風天坊という定恩の後継者を自称する者が出てくる。更に天親寅彦が乱入。予選である前盆を突破した4人は,天親雹平と城坂論語を破った御堂龍也,乱入した上で大怨寺七天狗の1人空摩坊を破った天親寅彦,かつて大怨寺を破滅直前まで追い詰めた「ジン」という博徒の息子であることを明らかにした虚空坊=犀義一,そしてテイラーとして序盤から登場していたが,その正体を現した定恩。定恩は風天坊を破って後盆に駒を進める。
 前盆は,タレント同士をぶつける小さい見どころが続く。御堂龍也はクリス・アカラベスからリークを受けた鳳のソートと自身の瞬間記憶を利用した力業で城坂論語を破る。デッキをシャッフルするという手段で力業を封じられた後は「勝たなくてもいい」という瓶賀流の声を聞いた後に運を天に任せる方法で天親雹平を倒す。虚空坊は鏡を使ったトリックで龍樹撫子を破る。大怨寺の用意したトリックはエッチング。触れることでカードの数字が分かるというトリックで権々会をコントロールしようとする・・・など。
 そして,後盆。後盆では御堂龍也が外ウマで定恩に挑むことで大怨寺への復讐を目指す。一身一体の攻防が続くが,最後は観相窓を利用した偽の大文字を見せるというトリックで時間を誤信させ,御堂龍也が大怨寺を破る。
 御堂龍也と瓶賀流がいい雰囲気になる。龍樹撫子の前に青龍家に出向いている龍樹大和が姿を見せ,城坂論語が青龍家の龍師になり,撫子の前から姿を消すという終わり方をする。
 御堂龍也関係としては御堂龍也と御堂辺理が本当の姉弟なのかどうかという謎がある。真相は二人は従兄弟というもの。御堂龍也の母,御堂半と御堂辺理の母,御堂てう(丁)は双子だったという設定。これはさんざん引っ張って,ラストで明かされるが,そもそも魅力的な謎というほどでもなく,真相が明かされても不発気味。
 「鳳」というカードゲームを使った知的ゲームは面白い。キャラクターもそれなりのタレントが描かれており,タレント同士の激突というシチュエーションは単純に面白い。ただし,円居挽らしいどんでん返しは見られない。天才的なタレント同士の激突としては,最後の部分はやや消化不良。傑作とまでは評価できない。★3止まりで。 
〇 大怨寺
鴨川の側に立つ不気味な寺。御堂龍也の復讐の対象となる。権々会という博打の会を行っている。
〇 綾織文郎
大怨寺に騙され不毛な土地を高額で買う。しかしこれが伏線の一部となり,権々会のラストでこの土地がトリックに使われる。
〇 天親雹平
天親家の№2と言われる龍師。前半パートの双龍会で黄龍師(検察側)として龍壇に立つ。
〇 城坂論語
前半パートの双龍会で青龍師(弁護側)として龍壇に立つ。
〇 クリス・アカラベス
「今出川ルヴォワール」の序盤で御堂龍也と出会う謎の人物。正体は龍樹大和
〇 天親寅彦
天親家の№1。
〇 御堂雷蔵
かつての越天学園の理事。現在は理事長。御堂龍也の父
〇 御堂辺理
御堂龍也の姉。鏡花の会の「はたたみ様」となっている。
〇 定恩
かつて大怨寺で最強の博打打ちと言われていた。
〇 ジン
九種で定恩の天保を流し差しウマを制する。大怨寺を破滅のギリギリまで追い込む。
〇 本陣茂
御堂龍也の祖父。かつては資産家だったが,大怨寺により資産を奪われる。
〇 本陣半
御堂龍也の母。黄昏郷からはカラオクルスと呼ばれる。謎を解き明かす理外の力を持っていた。
〇 虚空坊
大怨寺七天狗の1人。本名犀義一。
〇 風天坊
大怨寺七天狗の1人。定恩の後継者を自称する。

〇 鳳のルール
 第2章と第3章で行われるカードゲーム「鳳」のルールは以下のとおり
 ・1~16までのカードを使う。
 ・大きいカードを出した方が勝利
 ・勝ったら45点
 ・子は共闘できる。
 ・共闘した場合,勝ち点は分け合う。
 ・親は対戦する相手を選べる。
 ・子は親にカードを見せて10点貰える。
 ・子は降りることができる。
 ・降りた場合,カードは持ち越せる。
 ・合計17点になれば鳳。大きい数字が負ける。
 ・鳳のときは点数を全て失い,ばらまく。
 ・親は1ゲームに1回,「受けの鳳」ができる。
 ・受けの鳳が失敗すると持ち点の半分をばらまく。

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2019年05月05日

Posted by ブクログ

今回メインなのは逆転裁判ではなくギャンブル会は未だにしっくりこないね。でもでも、四人の恋の行方は気になる!

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2015年09月10日

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